国文学科

日本の文学や国語学、中国文学を広く深く学び、創造的思考力を磨きます。

日本の古典文学、近・現代文学、国語学、中国文学を中心に学びます。文章表現力を鍛え、論理的な意見を組み立てる力を磨き、課題の発見から解決に至るまでを自分自身で導き出せる人材の育成をめざします。将来は、国語科教員をはじめ、公務員、一般企業など幅広い分野での活躍が期待されています。

国文学科の概要

国文学科の特色

基礎から専門科目まで、
選択肢を広げる幅広い学び

国文学を学ぶ上で必要な基礎を徹底的に学べることが特徴です。『古典基礎』や『くずし字読解Ⅰa・b』といった古典の基礎科目に加え、『評論読解基礎』など近代文学の科目も充実しています。基礎をしっかり学んだ上で、専門的な授業・ゼミで学ぶことにより、文学に対する理解をさらに深めることができます。

教員志望者への学科独自の
実践科目の充実

教員志望の学生向けに、実践的な指導力が身につく科目を開講。中学・高校での現場経験が豊富な教員たちが、丁寧な指導をおこなっています。教員免許状取得という必要最低限の条件をクリアするだけでなく、教育現場で必要なスキルを身につけることで、即戦力となる教員を養成します。また、小学校の教員免許状も併せて取得可能なプログラムも用意されています。

興味・関心に合わせた少人数
かつ多彩なゼミナール

一口に「国文学」といっても、さまざまな学びがあります。古典文学、近・現代文学、国語学、中国文学の4つのジャンルから、本当に学びたい領域の専門知識を学ぶために、11のゼミを用意。また、ゼミは少人数クラスでおこない、自主性を尊重しながら、自由な意見交換を通して、批評的思考力を高める場となっています。

国文学科の魅力

文学を読んで味わおう

国文学科で文学作品を読むということは、文章を読み解くだけではなく、その時代の「慣習」「文化」「自然現象」「筆者の状況や思想」などを読み取り、真意を探るということです。

文学を読んで味わおう

国文学科が大切にするのは学生一人ひとりの多様な価値観です。ゼミナールを中心に文学作品を読み込み、少人数の環境で学生同士がさまざまな意見を出し合う中で、作品の奥深さにふれながら、自ら意見を述べる力や批評的思考力を磨きます。教員は学生の適性・学力に合わせて丁寧にサポートします。

  • 文学を読んで味わおう
  • 文学を読んで味わおう
  • 文学を読んで味わおう
  • 文学を読んで味わおう

授業紹介

文学の基礎から将来に向けた演習まで幅広い内容を網羅した授業

くずし字読解
  • 現在も日常にあふれているくずし字から始まり、江戸時代に制作された、手書きの絵巻や絵本の詞書、更には絵がない写本までを楽しんで読みすすめ、古典文学を原本で読むための手ほどきをしていきます。

  • くずし字読解

実践国語教育演習
  • 中学・高校の国語科教員をめざす学生を対象に、高校の教科書教材を使った「授業作りのワークショップ」をおこないます。グループワークを中心に、段階を踏んで課題に挑戦し、最終的には、模擬授業で成果と課題を確認します。

  • 実践国語教育演習

TOPICS座学に留まらず、国文学に必要な様々な力を実践的に養います。 詳しく読む
学生を主体とした国文学会運営委員

主体的な研究、学修および親睦を深めることを目的とした国文学会のさまざまな活動を企画・運営する国文学会運営委員。志願した学生たちで構成され、積極的に活動しています。

  • ●研究旅行
    文学にゆかりのある地を訪ねる、国文学会主催の研究旅行。2019年度は滋賀県の「MIHO MUSEUM」、三重県の「関宿」などを巡り、貴重な文献や歴史にふれ見聞を広めました。

    研究旅行

  • ●新入生研修合宿
    大学全体として実施する行事で、国文学科では国文学会運営委員が準備・運営を担います。履修登録ガイダンスでは、時間割の組み方をアドバイスし、新入生をサポートしています。

    新入生研修合宿

  • ●文学部講演会
    学生たちが運営し、年2回開催されます。2019年度は早稲田大学名誉教授の中島国彦先生をお招きし「漱石作品を深く読むための三つの鍵」についてお話いただきました。

    文学部講演会

キャリアプランニング

公務員、教師やサービス業など、さまざまな分野で活躍する国文学科の卒業生が講師を務めるオムニバス形式の授業。

  • ●国文学科での学びと社会で生きること
    高校で国語科教師を務める国文学科の卒業生には、教員になるために取り組んだことや仕事のやりがいについてプレゼンテーションしていただきました。学生たちはグループワークで教員の立場から生徒をどのように指導すべきかについて考え、活発に意見交換をおこないました。

    • 国文学科での学びと社会で生きること

    • 国文学科での学びと社会で生きること


    • 国文学科での学びと社会で生きること

就職決定者の声多くの先輩が、国文学科から羽ばたいています。詳しく読む
  • 就職決定者の声

  • 文学を通じて、現実社会で伝えること、理解することに強くなる。

    卒業生

    丸山 遥さん
    文学部 国文学科 2019年度卒業
    (富山県立桜井高等学校 出身)
    就職先:富山県教育委員会(中学・高等学校教諭・国語)

    国文学科の学びは、文学研究だけではありません。例えば『文章表現a・b』の授業では、与えられたテーマに対してエッセイを書きます。頭の中の思いを文章化することは苦手でしたが、アイデアを出す、文章として組み立てる、伝わりやすく肉付けする、と1ステップごとに指導を受けることで、思考力や表現力が成長。素早く適切に思いや考えを伝えられる力は、他の授業や就職活動でも役立ちました。また、名著の読解によって語彙力も向上。言葉にできずもどかしく思うことも減りました。文学を学ぶことで、人と人との良好なコミュニケーションを築く力も備わりました。

4年間の学び(2020年度)

基礎を学んだ後は、幅広く揃うジャンルから興味のある分野を選択。
同じ関心を持つ仲間同士、意識を高めあい、各自のテーマを究めます。

国文学を学ぶための基礎固め1年次

国文学科で学ぶための入門講座が中心。古文、漢文に対する苦手意識を解消した上で、読解に踏み出していきます。学びの意欲を芽生えさせます。

幅広く学び、可能性を広げる2年次

基礎知識を身につけるだけでなく、広い領域を学ぶことで、3・4年次での可能性を広げます。より専門的な学びへ入っていく準備段階です。

いよいよゼミ開始。実践的な学びも増える3年次

専門分野を本格的に学ぶゼミが始まり、進路選択への意識も高まります。幅広い業種で活躍する卒業生の経験談などを参考に、自らの将来像を具体的に描きます。

少人数体制で専門分野を究める4年次

ゼミでのレポート作成やディスカッションを通して、文章構成力やプレゼンテーション力を高めます。個々の学生に向き合う丁寧な指導のもと、卒業論文を仕上げます。

4年間の学び

時間割例

中高の教員免許を取得する場合の2年次後期

時間割例

興味のある領域の科目を自由に選択

古典文学、近・現代文学を中心とする多様な専門科目から、自分の興味に応じて選択できます。

中高の教員免許も無理なく取得可能

中高の国語科の教員免許を取得するための科目が無理なく受講できるように時間割が組まれています。

資格・免許

取得できる資格・免許
  • 中学校教諭一種免許状(国語)/
  • 高等学校教諭一種免許状(国語)/
  • 司書/
  • 学芸員
目標とする資格など
  • 小学校教諭一種免許状/
  • 日本漢字能力検定

文学部では、教員を志望する学生のさまざまな要望に応えるために、「文学部教員免許状取得プログラム」を開設し、多様な選択肢を用意しています。このプログラムを利用して、一定の条件を充たせば、中高教諭免許状(一種)と小学校教諭免許状(一種)とを併せて取得することも可能です。

就職

教員採用試験合格者数(2019年度)
  • 中学校・高等学校 6名(2名)/
  • 特別支援学校 1名(1名)
  • 計7名(3名)

  • ※延べ人数・補欠は含まず。( )内は既卒者
    ※左記以外で、私立中学校・高等学校1名
就職先一覧(2019年度)
  • 愛知銀行/
  • 愛知県教育委員会/
  • 愛知県国民健康保険団体連合会/
  • 今仙電機製作所/
  • エヌ・ティ・ティ・システム開発/
  • 岐阜県教育委員会/
  • コーエーテクモホールディングス/
  • CDS/
  • 十六銀行/
  • スズキ/
  • 富山県教育委員会/
  • 日本通運/
  • 菱電商事

研究テーマ

  • 『古事記』において女の嫉妬が語られる意味
  • 源氏物語における「髪」の描写の意味
  • 筒井康隆の変容、あるいは虚構意識の深化 -実験小説群から『モナドの領域』まで-
  • 『明暗』の語らない「語り手」 −言外に潜むもの−
  • 穴だらけの物語 −『イリヤの空、UFOの夏』試論−
  • 上田秋成の読本『雨月物語』と溝口健二の映画『雨月物語』の比較
  • 中部における新イントネーションの変容と拡張
  • 『三国志』と『三国志演義』