福祉貢献学科 社会福祉専攻

社会福祉の専門知識を身につけ、人の幸せを創造できる人材を育てます。

日常生活に課題を抱えた人々が、自らの生命や生活に関して自分自身で決定できる道を拓き、違いを共に生きられる社会。こうした社会の創造に取り組むことができる社会福祉士、精神保健福祉士をはじめ、地域に貢献できる人材の育成をめざします。“個”に向けたサポートにとどまらず、家族・地域・社会全体といった“環境”に対して働きかけができる広い視野を獲得した卒業生たちは、多彩な分野で活躍しています。

[人と社会を広く捉える力]

社会福祉専攻の特色

ふたつの国家試験
受験資格の取得が可能

希望により、社会福祉士・精神保健福祉士の両方の国家試験を受験することができます。資格取得希望者を対象に、国家試験対策の授業の開講や模擬試験の実施など、さまざまなサポートをおこなっています。

専門性を武器に
将来の選択肢を広げる

卒業後は福祉専門職の他、高齢者との関わりが多い銀行などの金融機関、住宅や介護用品を扱う企業に就職する道も。その他県庁・市役所、医療機関など、活躍の場は多岐にわたります。

地域の問題に取り組み
広い視野や社会的能力を養う

地域の問題に気づき、地域の人々と共に活動したり、新たな取り組みを計画・実践したりする『コミュニティ・アクティブ・ラーニング』を開講しています。生活者と地域の両方を見る視点を養い、幅広い視野が求められる現場に対応できる力を身につけます。

社会福祉専攻の魅力

学外実習

社会福祉実習の流れ

社会福祉実習の流れ

精神保健福祉実習の流れ

精神保健福祉実習の流れ

※2021年度以降、変更になる可能性があります(実習時間の増加など)

実習前後の学びで、実習をより実り多いものに。

事前学習

実習の現場を想定したロールプレイングや、分野別に専門家の話を聞く機会を設けるなど事前学習をおこなうことで、実習での学修効果をより高めることをめざします。また、実習に関する個別相談にも応じ、学生をバックアップしています。

実習報告会

社会福祉実習、精神保健福祉実習を終えた学生による実習報告会を実施しています。実習を振り返り、気づきや学びを実習先の指導者や仲間と共有することで、学びをより確かなものへと深める機会としています。

国家資格の取得をサポート国家試験対策

社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験に向けた対策講座を授業として開講しています。前期は、社会福祉士・精神保健福祉士の共通科目を重点的に学び、後期は、各専門科目に分かれて学びます。また、模擬試験の実施や、教室の一室を自主学習室として開放するなど、勉強に打ち込める環境も整えています。


  • 国家資格の取得をサポート 国家試験対策

  • 国家資格の取得をサポート 国家試験対策

実習レポート学外実習を経験して詳しく読む
  • 学外実習を経験して

  • ふたつの資格へのチャレンジが、幅広い視野を持つ成長につながった

    板津 匡哉さん

    福祉貢献学部 福祉貢献学科 社会福祉専攻 2019年度卒業(岐阜県立可児高等学校 出身)


    相談援助実習:実習先
    特別養護老人ホーム サンビレッジ新生苑

    実習当初は、担当させていただいた利用者さんのニーズをくみ取ることが難しく、適切なケアプランをつくることに悪戦苦闘。実習指導の職員の方からは、教科書通りになりすぎず、相手の話を聞きながら向き合うよう助言され、徐々に意思疎通が図れるようになりました。職員の皆さんは、すべての利用者さんの好みや境遇、性格を把握されていました。声のかけ方や意図を持ったコミュニケーションなど、相手を理解しようと努めることが円滑な関係性につながる。改めて人と向き合う仕事なのだと実感しました。


    精神保健福祉援助実習:実習先
    社会福祉法人親愛の里 ジョブサポートフォルテ/愛知県精神医療センター

    実習で実感したのは、施設は自立を促す場所であり、おこなうべきは“支援”であって、利用者さんの代わりにおこなうものではないということです。例えば、利用者さん同士で揉めごとが起きてもお互いの言い分を聞いて助言をするだけにし、自分たちで解決できるよう導くことが大事になります。また、精神に障がいのある利用者さんには依存性が高い人もおり、精神保健福祉士に頼れば大丈夫という環境をつくるのは支援ではないことも学びました。利用者さんの生活の質向上のために何を提供すべきか、有資格者として忘れてはいけない意識が育まれました。

  • 学外実習を経験して

  • 福祉の現場で見聞を広げることが、何よりの財産になる

    金田 美穂さん

    福祉貢献学部 福祉貢献学科 社会福祉専攻 3年生(2019年度)

    私は、障害のある方が地域での生活・福祉に関する相談をする相談支援事業所で働く夢を抱いています。社会福祉士だけでなく、精神保健福祉士の資格を取得し、幅広い方を支援できる人材をめざしています。資格取得のためには実習が必須。社会福祉士の実習は、生活介護事業所で重症心身障害者のサポートで、3年次後期に24日間経験しました。初めての実習ということで、意識したことは挨拶。「〇〇さん、おはようございます」と、名前を付けて呼ぶことで、身近に感じてもらうように意識。そのおかげで、何でも頼ってくれるほどに心を開いてくれたと思います。支援の面で学んだことは、なるべく利用者様が手を動かすこと。生きる力や気持ちが弱まってしまうため、「できないことに対して補助をするという意識を持って」と指導していただきました。一方でその判断は難しく、まだまだ経験が足りないと感じ、今後の学修の指針になりました。
    精神保健福祉士の実習は、基幹相談支援センターで12日間。精神障害のある利用者様を対象に、就労支援をはじめ、会話や遊びを通じてコミュニケーションを取りました。利用者様によっては調子に波があり、サポートが上手くいかないときもありました。その時「利用者様のせいにしてはいけない。調子が悪かったという言い訳はせず、支援の仕方を見直して次に活かす」という、指導員の言葉が心に深く刺さりました。さまざまな実習経験から、この仕事は経験値がものを言う仕事だと感じました。4年次前期に、もう一度精神保健福祉士の病院実習が12日間あるため、接し方から考え方、支援の方法など、さまざまなことを吸収して夢に向かって知識を蓄えたいです。

TOPICS座学に留まらず、社会福祉に必要な様々な力を実践的に養います。 詳しく読む
地域との関わり

〈黒川ゼミ〉認知症教室開催

ゼミの3年生11名が千種区内のトワイライトスクールで認知症教室を開催しました。児童約50名に向けて、楽しみながら認知症を知ってもらおうとさまざまなアトラクションを用意。クイズやオリジナルのゲーム、「もしも桃太郎のおじいさんが認知症になったら」という紙芝居を通して、認知症について少しでも関心を持ち、理解を深めてほしいという願いを伝えました。

  • 認知症教室

  • 認知症教室

就職決定者の声多くの先輩が、福祉貢献学科 社会福祉専攻から羽ばたいています。 詳しく読む
  • 就職決定者の声

  • 興味のある分野を追究することで、専門性が高められた

    卒業生

    戸田 圭さん
    福祉貢献学部 福祉貢献学科 社会福祉専攻 2019年度卒業
    (名古屋市立工芸高等学校 出身)
    就職先:公益財団法人慈友会 慈友学園

    児童養護施設で生活する子どもが社会に出た後、自立した生活ができるように支援したいと思い、福祉の道をめざし愛知淑徳大学へ入学しました。福祉について幅広く学び、3年次からのゼミでは興味のあった子ども家庭福祉分野を選択。4年次の『福祉貢献研究Ⅰ・Ⅱ』では母子家庭と貧困が子どもに与える影響について研究をしました。調査を進めると、行政の描く世界と現場の状況にギャップがあることを痛感。支援のために何を考えるべきか知識を得ることに加え、ゼミの仲間の意見や研究発表を聞くことで、自分にはなかった考え方に気づき、自らの視野を広げることができました。

4年間の学び(2020年度)

効果的な学びのタイミングを考慮したカリキュラムで、社会福祉学と精神保健福祉学の専門知識と実践力を身につけます。

福祉の基礎を修得1年次

現代の社会が抱える福祉の問題・課題点を理解し、基礎知識を修得。『相談援助演習Ⅰ』などの授業を通し、早い段階で自分の適性に気づきます。

応用する力をつける2年次

演習の時間が増え、講義を聴くだけでなく、事例をもとに自ら考え、応用する力を身につけます。精神保健福祉学の学びも本格的に始まります。

実習と卒業研究3年次

いよいよ実習がスタート。1・2年次の学びをベースに、現場で必要とされる力を修得。卒業研究に向け、物事を論理的に考える力を養います。

国家試験合格をめざす4年次

学びの集大成となる卒業研究に取り組みながら、国家試験に向けた総仕上げをします。精神保健福祉士の資格取得をめざす学生は実習もおこないます。

4年間の学び

時間割例

2年次後期

時間割例

精神保健の課題と支援Ⅱ

精神保健の基礎知識をもとに、精神障害者対策、老人性認知症疾患、薬物問題対策などの個別課題について学修します。

福祉行財政と福祉計画

社会福祉における行政の役割を理解すると共に、財源確保がどのようになされているかを考え、福祉計画の意義や目的、留意点について理解を深めます。

資格・免許

取得できる資格・免許
  • 社会福祉士(国家試験受験資格)/
  • 精神保健福祉士(国家試験受験資格)/
  • 社会福祉主事任用資格
  • 児童指導員任用資格

※任用資格:採用後、特定の業務に任用される時に必要とされる資格

専攻の学びが役立つ資格など
  • 福祉住環境コーディネーター2級/
  • 保育士資格(資格試験)
社会福祉士合格率(2019年度)

63.4%(合格者45名/受験者71名) 全国合格率29.3%

精神保健福祉士合格率(2019年度)

80.0%(合格者4名/受験者5名) 全国合格率62.1%

4名が社会福祉士もダブル合格!

就職

就職先一覧(2019年度)
  • 愛知県警察本部/
  • (福)愛知県厚生事業団/
  • 愛知県庁/
  • (福)刈谷市社会福祉協議会/
  • (福)愛知慈恵会 高齢者福祉施設小川の里/
  • (福)瀬戸市社会福祉協議会/
  • タキヒヨー/
  • トヨタ自動車/
  • トヨタ輸送/
  • 名古屋銀行/
  • (福)名古屋市社会福祉協議会/
  • 名古屋市役所

研究テーマ

  • 孤独死を防ぐセーフティーネット
  • 施設利用高齢者の生活の質について
  • 急性期医療機関の退院援助における医療ソーシャルワーカーの役割
  • デートDV被害者の性格傾向とDVの認識度
  • 知的障害児・者の親亡き後の課題と親が持つ不安 家族会調査を通して
  • 児童養護施設退所後の課題とセルフヘルプグループが持つ役割
  • 子供が自閉症スペクトラムと診断された際の母親の心理過程