
一番の違いは学ぶ目的にあります。心理学部は、人の心の仕組みや働きについてさまざまな観点から探求するための学びが中心となっています。人間情報学部では、人や社会に役立つ商品やサービスを生み出す過程で心理学的な知識や方法を活用していくことに重点を置いています。例えば、危険をわかりやすく伝える絵文字や警報音、思わず手に取りたくなるパッケージカラー、高齢者が操作を迷わないWebサイトなど、人間の感覚や心理に密接なモノやコトについて考え作り出していくための総合的なスキルを学びます。グラフィックやFlashアニメなどのマルチメディア制作のスキル、プログラミングやデータベースなどの情報学的なスキルを身につけつつ、同時に心理分野について本格的に学べるのが特長です。

CGや映像やWebなどのマルチメディア科目が重複していますが、違いは主として活用目的です。メディアプロデュース学部では、映画・マンガ・テレビなどの芸術・娯楽や放送メディアの分野での活用を得意としています。人間情報学部では、モノづくりやITサービスなど実用分野での活用に重きを置きながらマルチメディアの制作スキルやメディア情報学を学びます。操作のストレスが少ない携帯電話のデザイン、幼児向けの教育用ゲームソフトの制作、香りのイメージにあった香水ボトルの企画など、ユーザの感覚や心理や行動の特性を科学的に踏まえながらマルチメディアの知識や技術を役立てていきます。将来は、家電や住宅や車などのモノづくり分野、IT関連分野、教育や福祉サービス分野など多岐に渡る活用が期待されます。

これまでの図書館情報学科の科目や教員はそっくりそのまま含まれているので大丈夫。新しい分野を加えて学問領域を拡充したことで、例えば人間の特性をより考慮したシステムの研究もしっかりできるようになりました。また、研究対象が図書館に留まらず広く実用社会全体に拡がったことにより、就職の選択肢や人生の視野がさらに拡がることでしょう。

文理融合を掲げていますが、根っからの文系学生ももちろん大歓迎です。苦手意識がある人も楽しく学べるように工夫しながら指導します。例えば「ロボット製作演習」というとガチガチの理系的な印象をもつかもしれませんが、実はレゴブロックでキュートなマイロボットを作る楽しい内容です。ただ、科目の多くが選択方式なので、アレルギーがある科目を避けて通ることも可能です。でもせっかくの本格的な理系教育環境、卒業までにぜひ少しだけ自分の殻を破って接してみましょう。学生時代に多様な装置やシステムに直接触れるという経験をしておくと、特に製造業の多い中部地区では社会に出てから必ず役に立ちますよ。

人間情報学部では、3つの異なる領域を同時に学べるので、自分の得意に合わせて複数の強みを磨くことができるのが特長です。卒業までに2つ、3つ、それ以上の得意を身につけて、就職の選択肢を拡げることができます。特にまだ将来の夢が決まっていない人は、いろいろな分野の科目を体験しながら、自分に本当に適した将来の道を4年間で一緒に探っていきましょう。
将来の職業の例:
・ユーザーの心理実験ができるWebデザイナ
・色彩科学を熟知した化粧品営業スタッフ
・センサーや制御のしくみまで理解できる家電商品プランナ
・ユーザーの動向評価のスキルを持つ自動車販売スタッフ
・市場調査にも通じた広告宣伝スタッフ
・映像や音声メディア資料の取り扱いに強い図書館司書
など

いいえ、皆さんが3つの「系列」や「領域」に所属を決めることはありません。「系列」や「領域」という言葉を用いているのは、人間情報学部のコンセプトをわかりやすく説明するためで、決してコースが分かれるわけではありません。教員たちの所属も分かれていません。「系列」は、皆さんが科目の位置づけを知るために参考にしていきましょう。現実の科目履修では、「系列」に縛られずに自分の希望で自由に科目を選択することができます。

人間情報学部では幅広く多彩な科目群を用意していますが、すべてを履修しなければならないわけではありません。多彩な科目群の中から、卒業に必要な科目数だけ皆さん自身が選択して履修するしくみになっています。一人ひとりが異なる選択をしますので、もちろん時間割も一人ひとり異なります。例えば、3つの系列の科目をバランスよく履修する人もいるでしょうし、1つの系列の科目を集中的に履修する人もいるでしょう。卒業研究として取り組みたいプロジェクトや卒業後の進路を念頭におきながら、自分の得意を伸ばしたり、必要なスキルをブラッシュアップしていけるよう、自由に効果的に科目を選択できるようになっています。