成長

2017年06月22日

臨床心理士として可能性を広げ、たくさんの笑顔に貢献していきたい。

vol.43

コミュニケーション学部 コミュニケーション心理学科(現:心理学部)OG [2008年度卒]

 「どの仕事をするにも、どんな人と関わり合うにも、『心』の専門知識が役に立つ」。そう考え、心理学を学ぼうとコミュニケーション学部コミュニケーション心理学科(現・心理学部)に入学したのは、33歳のときでした。私は高校卒業後、企業に就職してキャリアを磨き、さらにオーストラリア留学にも挑戦するなど、社会人として多様な経験を重ねてきました。さまざまな人と共に働き、交流を広げていく中で『心』の重要性を感じたのです。愛知淑徳大学を選んだのは、心理学の専門領域でご活躍の先生方が数多く在籍しているから。実際に入学して、生理・認知心理学、社会心理学、発達心理学、臨床心理学といった幅広い分野の授業を受け、学ぶことの楽しさを実感する学生生活を送りました。ゼミでは「子どもの発達」を追究し、ボランティア活動として地域の子どもたちのキャンプをサポート。4年間を通して同じ学年やゼミの仲間と年齢関係なく仲良くなり、先生方とも親しくなって、いろいろな考え方や価値観にふれることができました。

臨床心理士として可能性を広げ、たくさんの笑顔に貢献していきたい。

臨床心理士として可能性を広げ、たくさんの笑顔に貢献していきたい。

臨床心理士をめざして大学院に進学。

 充実した学生生活を過ごす中で、「臨床心理士の資格を取得し、人のために役立てたい」と考えるようになり、大学院心理学研究科心理学専攻(現:心理医療科学研究科心理医療科学専攻臨床心理学コース)へ。臨床心理学の専門性を深めるため、医療現場での実習を数多く経験するとともに、学内の心理臨床相談室で心理面接の研修に励みました。クライエントの方々が心に持つ不安や辛さは一人ひとり異なり、より良い方向へ導くための方法に正解はありません。相手の心と向き合い、相手のペースに寄り添っていくことの大切さを学びました。
 大学院修了後、臨床心理士の資格試験を突破。心理学の専門性を社会でどう活かしていくかを考えました。そのとき「自分で道を切り拓きたい!」と決意を固め、個人事業としてD-RAIMを設立。心理カウンセリング、子育て支援、発達障がい児の学習支援、企業や自治体のメンタルヘルス活動などに力を注ぎ、大学・大学院の6年間で培った知識を社会に還元していきました。そして2014年、法人化を果たすとともに、療育施設「のびハピ園いぬやま」を開設しました。

たくさんの笑顔のために、これからも挑戦し続けたい。

 「のびハピ園いぬやま」をつくろうと思ったのは、各市町村の保健センターで発達相談や健診などに携わり、どの地域においても療育施設が不足しているという現状を知ったことがきっかけです。「足りないなら、私がつくろう!」と奮起し、発達障がい児の成長を支える場所を増やしていく一歩を踏み出しました。3年目を迎えた現在、約25人の子どもたちが通園しています。療育を専門とする保育士のスタッフと共に、子どもたちの発達や個性に応じた療育・支援プログラムを考案し、一人ひとりの心身の成長を支えています。障がいがあるとしても、子どもたちは素敵な可能性を秘めています。その力を引き出して、伸ばしていくきっかけをつくることができたらと願っています。
 私のモットーは「チャレンジを楽しむ」。その姿勢をこれからも貫いて、臨床心理士としての専門性を多方面で発揮しながら、自分の可能性を広げ続けます。

臨床心理士として可能性を広げ、たくさんの笑顔に貢献していきたい。