交流

2023年03月30日

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

2023年2月18日(土)豊田市 梅坪台交流館

愛知県豊田市の山間部で地域課題になっている「ジビエ」について、
知って考えて食べて作るイベントを開催。

 2023年2月18日(土)、CCC学生団体「そとそと」が主催する、「豊田ジビエフェス」が開催されました。「そとそと」は、瀬戸市の課題解決と情報発信をおこなってきた「せとせと」が、2021年4月に名前を変更して生まれた学生団体です。昨年は、一年間にわたり豊田市にある足助エリアの観光情報パンフレットの作成や、足助エリアを含めた豊田市の魅力などをインスタグラムで発信する活動をおこなってきました。
 「そとそと」は学部も学年も様々な23名のメンバーが、2022年度も豊田市を対象として活動を続けています。その活動をバックアップしているのが、公益財団法人豊田市文化振興財団の青少年センターです。同センターでは、若者活動支援事業として、団体に対して活動資金を提供する制度があり、「そとそと」はその支援団体に選ばれています。

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

 今回の「豊田ジビエフェス」は、「そとそと」が活動する中で感じた課題として、農作物などの鳥獣被害に注目。被害を減らすために狩猟されている鳥獣の8~9割が廃棄されている現状を知り、鳥獣被害などの地域課題や、「ジビエ(食べるために狩りの対象となる野生の鳥やけもの、またその肉のこと)」について、同年代の若者たちに一緒に考えてもらうことを目的に企画しました。

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

 「豊田ジビエフェス」は、大きな括りとして、地域の方々によるゲスト講演、ジビエを使ったお弁当の実食、動物の革などを活用した小物づくり、ジビエについて伝えるイベント企画という4つを用意。高校生から29歳を対象に、11時30分~17時30分まで開催されました。ゲスト講演に招いたのは、農家の方、猟師兼ジビエを活用したカフェのオーナー、鹿や猪肉の加工会社の方、ジビエの革などを活用したアクセサリーを制作する作家の方で、それぞれの事業の解説や、鳥獣被害の現状、ジビエとして生活者に伝えるための課題などをお話しいただきました。

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

 お昼のお弁当は、ジビエを活用した「鹿ロコモコ弁当」を提供。豊田市にある立冷田小学校の5年生が育てたお米と、鹿肉のハンバーグがメインです。メニューを考案して調理したのは、そとそとの料理班のメンバー。何度もジビエカフェの方と打合せをして、イベント参加者にジビエは美味しいと感じてもらうことが第一歩だと考え、味付けにもこだわりました。参加者からは「とても美味しい」「食べる機会がなかったけれど、お店にあれば注文したい」といった嬉しい感想をいただき、楽しいランチタイムとなりました。

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

 小物づくりの担当班は、作るだけでなく使えることを目的に、印鑑を入れやすい小物などを選んで準備。短時間ながら、参加者は楽しみながら製作していました。

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

 ジビエについて伝えるイベント企画は、そとそとメンバーと参加者が少人数に分かれてワークショップ形式で実施。約1時間があっとういう間に過ぎたと皆が感じるほど、盛り上がりを見せました。その企画をゲスト講師に発表すると、「面白いからぜひやってほしい」「これまで自分たちが考えた企画と似ていて自信が持てた」という感想をいただきました。
 そとそとの2022年度の集大成ともいえる「豊田ジビエフェス」。団体メンバーからも、「何度も現地を訪れ、話したことが一つの形になってよかった」「美味しいと思ってもらえるお弁当づくりに苦労したが、ジビエの魅力が伝わってよかった」「これからも地域の課題解決に関わっていきたい」といった前向きな発言ばかりで、次年度の活動が楽しみです。

コメント

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

学生団体「そとそと」代表
交流文化学部 2年 近藤南帆さん

 「そとそと」は、学部や学年が異なるの23名で構成された学生団体です。地域を盛り上げたい、地域の魅力を発信したい、地域の課題を解決したい、という思いで活動しています。
 そのなかで今年度は豊田市の方々とご縁があり、CCCの方々の協力や、青少年センターの活動支援があり、「そとそと」として初めてのイベントを開催することができました。
 メンバーは3つに分かれ、インスタグラムやパンフレット制作を通した情報発信やイベントの集客を担う「発信班」と、今回のジビエ弁当のメニューを考案した「ジビエ販売班」、そして小物づくり担当の「ジビエ工作班」として、それぞれがミーティングを重ねて今日の開催に到りました。
 今回のイベントは、多くの若者に参加してもらえ、またジビエの魅力に気づいたという感想もいただくことができ、私たちとしてはとても充実した時間となりました。私自身は「そとそと」の活動を通して、代表として自分がリーダーシップを発揮しながらも、メンバーの気持ちを尊重し、それぞれが納得いく形で運営していくことが、良い結果を生むということが実感でき、大きな学びとなりました。次年度は、後輩が中心となって団体を運営していけるよう、これまでの経験を活かしてサポートしていきたいと思っています。

CCC学生団体「そとそと」豊田ジビエフェス

公益財団法人豊田市文化振興財団 青少年センター
ご担当者様

 青少年センターでは、若者団体の活動支援をおこなっており、そのうちの一つが「そとそと」さんです。「そとそと」さんは、団体に豊田市出身の方がほとんどいないにも関わらず、外の目線、若者の目線で豊田市の魅力を広めてくださり、また課題に向き合い、その解決に一生懸命になっている姿が、とても頼もしく思います。
 今回イベントは、参加者の表情からも成功と言えると思いますが、私たちとしては、イベントの成功よりも、それを企画する過程での若者たちの成長こそが大切だと考えています。その点、そとそとのメンバーは何度も現地に足を運び、地域の方々と話し合い、自ら課題解決策を考え、それを実行に移すまでの行動力と熱意を感じました。
 これまでも愛知淑徳大学のコミュニティ・コラボレーションセンター(CCC)の方とは交流があり、この大学の学生であれば安心できましたし、そとそとのメンバーもCCCの方々のフォローがあったからこそ、初めてのイベントが、ここまで盛況になったのではないでしょうか。ぜひ次年度も、地域のための活動を続けていただきたいと思っています。