交流

2023年04月19日

CCC チャレンジファンド 最終報告会

2023年3月16日(木)星が丘キャンパス5号館1F アクティブラーニングスタジオ

後援会から支援を受けた学生団体が1年間の活動内容を報告。
学外でのさまざまな活動によって、地域貢献と学生たちの成長につながりました。

 本学には学生の自主性を尊重し、地域連携や環境への意識、実社会で役立つスキルを育む「コミュニティ・コラボレーション・センター(以下、CCC)」があります。CCCは学生にボランティア団体を紹介し、多様な学びの機会を提供しています。さらに学生の活動を支援する制度として「チャレンジファンド」が設けられています。毎年コンペを実施し、採択された団体には1年間、地域貢献活動に必要な諸経費を助成しています。2023年3月16日(木)には、チャレンジファンドによって助成金を受けた学生団体による最終報告会を実施。CCCのスタッフや各学部の教員に、何を目的にどのような活動をしてきたのかを発表しました。

 学生たちの発表後は、先生方による総評をおこないました。学生たちの報告を興味深そうに聞いていた先生方は、それぞれ今年度の活動についての称賛と来年度以降の活動への期待を語りました。また、どの活動でも多くの人々とのつながりが社会貢献に直結していたことから、「『人との関わり』がキーワードだなと思いました。より多くの人と関わって、自分も相手もワクワクできるような活動を続けていってもらいたいです」と、この1年間、主体的に取り組んできた学生たちに熱いメッセージを送って、今回の最終報告会を締めくくりました。
 以下では、各団体の発表内容について紹介します。

チームわんわん/ワンSTEP~ダイバーシティ交流から介助犬の輪を広げよう~

 10年以上に渡り、手足が不自由な方をサポートする介助犬を多くの人に知ってもらうための啓発活動を続けている「チームわんわん」。今年度の目標は、さまざまな世代の人に介助犬についての理解を促すために設定したもので、目標達成のために、オリジナルのリーフレットづくりやワークショップ、体験会などを通して、楽しみながら介助犬の輪を広げてきました。先生から「介助犬を知ってもらうことでどうなるのか」と鋭い質問を投げかけられましたが、「認知度を高めることで、介助犬が当たり前に受け入れられ、介助犬や利用者が困っている時には周囲の人が声掛けをしてくれる社会の実現を目指しています」と堂々と回答しました。

ユニこまPlus+/"着たい"を届ける架け橋に

 「ユニこまPlus+」は「ユニバーサルデザインで困っている人にプラスを」をテーマとして、障がいを抱える方の服のリメイクや、障がい者スポーツ「ボッチャ」の普及などの活動に取り組んでいる学生団体です。2022年度は放課後等デイサービスやトワイライトスクールへ訪問し、障がい者の方や子どもたちと交流を深めました。活動するなかで、自分たちと小学生ではボッチャについての認識が違うことに気づいたことを報告。学生たちはあくまでも「パラスポーツ」として捉えていましたが、子どもたちは障がいの有無にかかわらず「1つのスポーツ」として楽しんでいました。学生たちは、ボッチャに対して「障がい者のためのスポーツ」という固定観念を持っていたことに気付き、ボッチャを「誰も楽しめるスポーツ」として改めて普及していくことを決意しました。

Fsus4/音楽というコミュニケーションで1つになろう

 デイサービスセンターや障がい者支援施設を訪れ、音楽によって元気や活力を届けている「Fsus4」。施設の利用者に対して「一緒に楽しんでもらうこと」「笑顔を増やすこと」「繋がりを保つこと」を目的に、訪問演奏や伺うのが難しい施設のためのDVD作成などに努めました。また今年度からの取り組みとして、地域の人々に向けた「森の音楽祭」を開催。高齢者だけでなく子どもたちも参加するため、ジブリの音楽など世代を超えて愛される曲を演奏しました。初の試みであったため不安もあったそうですが、会場は大いに盛り上がり、参加者からは「来年もまた開催してほしい」と嬉しい反応をいただけました。学生は今回の活動を振り返り「新しいことを始めることの難しさを実感しましたが、メンバーと協力しながら今後も挑戦し続けていきたいです」と、将来の展望を語りました。

アミーゴ/こども応援団

 日本在住の外国にルーツをもつ方を支援している「アミーゴ」は、外国の方に向けて楽しく日本語学習ができる場を作る活動をしています。現在の目標は「継続的な活動を通して、子どもたちの可能性を広げること」で、目標達成のために多読活動や大学見学、交流イベントを実施しました。西尾市の小学校で取り組んだ多読活動では、子どもたちと読書をおこない「楽しかった」「また来てね」など反応も上々でした。大学見学では犬山市の子どもたちを本学に招待し、学内を一緒に探検。交流イベントでは節分について子どもたちに説明するなど、いずれの活動も子どもたちの好奇心を刺激し、学生にとっても子どもたちの興味関心について理解を深められました。

エコのつぼみ/学生で繋ぐ!里山保全活動の輪!

 「エコのつぼみ」は竹林整備や里山の保全活動に取り組んでいる団体です。今年度の活動としては、放置竹林の伐採に参加したり、マルシェやワークショップを開催して竹炭の活用方法や竹林問題について他の方に認知を広めたりしました。竹林整備では、膨大な数の竹の中で、自分たちが数本伐採したところでどのように役に立っているのか疑問に思っていました。しかし、竹林整備を担当しているNPO法人の方から「若い人が参加してくれるだけで活気づく」といったお声をいただき、改めて参加する意義を見出すことができました。今後の目標として「地域の方々との交流を大切にすること」と「ワークショップや普及活動を続けていき、より多くの人に保全活動に対する興味を持ってもらうこと」の2点を掲げ、今後の活動に対して意気込みました。

きらきら☆したら/キラキラ繋ぐ設楽の輪

 最終報告会のトリを務めた「きらきら☆したら」は、愛知県設楽町の地域貢献活動に取り組んでいます。これまでは設楽町・田峯(だみね)地区の名産品である田峯茶や子ども歌舞伎のPRやマルシェへの出店、地区のイベントへの参加を通じて、地域の方との交流をおこなってきました。2022年はコロナ禍でなかなか田峯に行くことができませんでしたが、久しぶりに訪れた時に現地の方が「大学生の子たちが、来てくれるだけでうれしい。田峯で何かをしてほしいというよりは、とにかく来てもらえたら嬉しい」と伝えてくださいました。それを受け、学生は「来年度からはしっかり会って、田峯の人たちと交流することを目的に活動していきたい」と、現地に訪れたからこそみえた姿を語りました。先生からは「町の魅力をもっと見つけることで、さらに活気をつけられると思うので、ぜひ頑張ってください」とエールが送られました。