交流

2015年10月19日

人間情報学部 菅野ゼミ「はじめてのタブレット講座」

人間情報学部 菅野ゼミ「はじめてのタブレット講座」

平成27年9月11日(金)、15日(火) 長久手市中央図書館

高齢者の方々と新たな情報メディアとをつなぐ、
タブレット講座を学生たちが企画・実施しました。

 人や社会への「やさしさ」をカタチにするモノづくりや情報システムの構築などを目標に、「人間」「技術」「情報」を総合的に学ぶ、人間情報学部。その多岐にわたる学問領域のなかでも、図書館情報学系の学び、デジタル・アーカイブの研究を専門とするのが、菅野育子先生のプロジェクトです。情報メディアの保存・活用、子どもを対象とした絵本や読書空間、電子書籍と紙の書籍の比較・分析など、さまざまな研究をおこない、研究成果を地域社会へと還元しています。そして2014年から新たに立ち上がった企画が、高齢者向けの「タブレット端末活用講座」。デジタル機器にあまり馴染みのない世代にもその利便性を理解してもらい、新しい情報メディアに対する抵抗感や情報格差をなくすことを目的としています。長久手市中央図書館のご協力のもと、館内のスペースをお借りして市民向け講座を学生が実施しました。好評の声が数多く寄せられ、2015年度も開催することが決定。3年生の齋藤健人さんが先輩の意志を受け継ぎ、仲間と協力して、65歳以上の方々を対象とした「はじめてのタブレット講座」をおこないました。

 「タブレット端末にまったく触れたことがない」「少し操作したことがある」という経験に応じた、少人数クラスで2日間・計4回の講座を実施。齋藤さんが講師を務め、事前に作成したレジュメに沿ってわかりやすくレクチャーしていきました。地図や天気などの情報検索、メールの送信などのレッスンや、インターネット接続のしくみなどを解説すると、参加者の皆さんは熱心にメモをとりながら実践。新しい情報メディアについて知りたいという向学心の強さに、齋藤さんやサポート役の学生たちも大いに刺激を受けていました。
 参加者の方々は「初めてタブレット端末に触れて、興味がわきました。こうした機会はなかなかないから、学生の皆さんには感謝しています」とにっこり。タブレット端末への関心を高めるきっかけをつくることは、高度情報化社会における「やさしさ」をカタチにすることにつながる――その未来への可能性を感じた菅野ゼミの学生たちは、人間情報学部やゼミでの学修・研究にいっそう励んでいくでしょう。




学生VOICE

人間情報学部 3年 齋藤健人さん

 菅野育子先生から長久手市中央図書館でのタブレット講座のお話を聞き「ぜひチャレンジしたい!」と講師役に手を挙げました。タブレット端末に馴染みがない方にも楽しんでいただける講座になるよう、お伝えする内容やレジュメの構成を何度も練り直し、菅野先生にもアドバイスをいただいてブラッシュアップしていきました。そして、最も大切にしたのが、ゆっくりと丁寧に解説する話し方。参加してくださった皆さんの目を見て、反応を確かめながら説明しました。とても緊張しましたが、相手に届く言葉の選び方、話す順序などを学ぶことができ、「伝える力」を鍛える貴重な機会になったと感謝しています。今回の経験を自分の卒業プロジェクトに活かすだけでなく、後輩の研究活動にも役立ててもらえたと思います。