交流

2016年11月11日

第2回 教志会 総会

第2回 教志会 総会

平成28年8月6日(土) 星が丘キャンパス 記念会堂、交流ラウンジEAST

教志会主催の総会や交流会がおこなわれ、
学生と卒業生が教育について語り合いました。

 愛知淑徳大学は長きに渡り教員養成の実績を積み重ね、これまで1000人を超える人材を教育現場に輩出し、学校教育への貢献をめざしてきました。その歴史と伝統を背景に、2015年8月「教育に志す者の会(教志会)」が発足。教志会とは、本学で学ぶ教職課程履修者と幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校で教職に従事する卒業生をつなぐコミュニティ・ネットワークです。在学生が「教員になれるように」また、卒業生が「教員を続けていけるように」、互いが学び合い、支え合う場を提供してくことを目標としています。

第2回 教志会 総会

第2回 教志会 総会

 8月6日(土)には、第2回となる教志会総会を開催。議長選出、平成28年度教志会役員案の提案と承認、平成27年度事業報告、平成28年度事業計画案の提案と承認などがおこなわれました。その後、春の叙勲で「瑞宝双光章(ずいほうそうこうしょう)」を受章された本学の元教職・司書・学芸員教育部門長・後口伊志樹先生を、会場にいる全員で祝しました。花束と温かい拍手で迎えられた後口先生は、「我以外皆我師」というご自身の座右の銘を引き合いに出しながら教育を志す同志に語りかけ、「愛知淑徳大学と共に歩んだ"60代"が今回の受章に大きく影響したと考えています。ここに集まった皆さんをはじめ、今まで出会えたすべての方々に感謝の気持ちを伝えます」と挨拶されました。

第2回 教志会 総会

第2回 教志会 総会

 総会の後には、本学名誉教授の冨安玲子先生による講演会「聞き上手は子どもの心を育てる」を開催。冨安先生は「子どもには行動を表す"doing"、そして内面を表す"being"の二面性があることを意識しながら、彼らと接することが大切です。たとえば子どもは宿題を忘れたり、時にふてくされた態度を取ったり、いろいろなdoingを私たちに示します。しかし、そのdoingに至った子どもたちなりの気持ちの変化や葛藤があるはずです。その "being"を想像し、考えていくことで、子どもの本心に迫る"聞き上手な先生"になることができるでしょう」と教師として子どもたちに接する時の心構えを話されました。さらに、たくさんの詩を引用してお話を進められ、「子どもの沈黙にも耳を傾けること」「子どもを叱る時、doingを注意してもいいが、beingまで否定してはいけないこと」「子どもの意見に同意できなくても、なぜそういう考えに至ったか、共感しようと努力すること」の大切さを語られ、教師として子どもたちと真摯に向き合い、彼らの行動や言葉、心の変化にじっくりと寄り添うことの素晴らしさを伝えられました。

第2回 教志会 総会

第2回 教志会 総会

 さらに会場を交流ラウンジEASTに移し、卒業生と在学生の交流会がおこなわれました。司会進行役も教志会学生部会に所属する学生にバトンタッチ。小学校や中学校、特別支援学校など、勤務先ごとにテーブルが設置され、教師をめざす学生と教師として働く卒業生が、現在の教育について語り合いました。学生部会のメンバーの一人は交流会について「ふだん関わる機会の少ない現役の先生方とお話することができ、教師になりたいという気持ちが強くなりました」と笑顔で語り、その志を高めているようでした。

 教師をめざす学生と教育現場で働く卒業生をつなぐ教志会の存在は、学生たちにとっても卒業生にとっても、教師を一生の仕事とするための心の拠り所となり、ひいては、子どもたちの健やかな未来を育むことにつながっていくことでしょう。