交流

2015年03月26日

「ESDあいち・なごや子ども会議」ポストフォーラム

「ESDあいち・なごや子ども会議」ポストフォーラム

平成27年2月8日(日) 愛知芸術文化センター アートスペースA

「持続可能な社会」のために今、何をすべきか。
本学学生がパネリストとして登壇し、議論を交わしました。

 ESD(Education for Sustainable Development)は、今を生きる私たち、未来を生きる子どもたちが笑顔で暮らすことができる"持続可能な社会づくり"をめざしておこなう学習や活動のことです。2014年11月に愛知・名古屋で開催された「ESDユネスコ世界会議」には、世界153か国・地域から、76名の閣僚級を始め、ユネスコ加盟国の政府代表や教育関係者などを中心に1,000名以上のESD関係者が参加。2005年からの10年間に実施したESDに関する取り組みを振り返り、新たな方策について意見を交わしました。
 この世界会議に合わせて「ESDあいち・なごや子ども会議」が開かれ、愛知県内の小学生、中学生121人が持続可能な社会づくりについて学び、話し合いを重ねました。そこでまとめられた成果と課題を受け、大人が子どもたちの育成について考えを深めるために、2月8日(日)にポストフォーラムが開催されました。

 ポストフォーラムでは、子ども会議に関する活動報告の後、パネルディスカッション「子ども会議の成果と課題から考えるESDの取組」がおこなわれました。NPOや学術研究所の方々、小学校教員の方と並び、パネリストとして登壇したのが、本学交流文化学部4年の浅野さんです。子ども会議を支えた大学生サポーターの一人であり、今回は学生代表として子どもたちへの思いやESDに対する意見を述べました。

 「子どもたちの『もっと学びたい!』という知的好奇心、疑問を解決できたときの笑顔、力強いメッセージ......。子ども会議を通して成長し、"伝え合うことの大切さ"に気づいた一人ひとりの姿に感動しました」と笑顔で語った浅野さん。「ESDを広め、進化させるには?」という議論には、「ESDユネスコ世界会議のボランティア活動で閣僚の方々をエスコートしたとき、『一人がESDの知識を深めるだけでなく、多くの人と話し合うことが重要だ』という言葉をいただきました。私は"教育者への教育"が必要だと考え、ESDに関して世代を越えて学び合うことを大切にしたいと思っています」と発言。そのために大学卒業後は大学院へ進学して知見を広め、将来は教育に携わりたいと自身の抱負も語りました。
 閉会後も、浅野さんのまわりにESDユネスコ世界会議や子ども会議に関わった方々が集まり、活発に意見交換。ポストフォーラムを通して人と人のつながりも強めました。

 ESDユネスコ世界会議に関連した活動に、本学の多くの学生たちが主体的に参加しました。地球で暮らす私たち一人ひとりが"持続可能な社会づくり"を考え、自分たちができることから行動を起こしていく――その決意を新たにした彼らは、地域へ、世界へ、未来へ、"人間だけでなくすべての生き物が共に幸せに生きる社会"を広げていくことでしょう。

「違いを共に生きる」のこころを、世界に、未来に、伝えていきたい。

 「世界のさまざまな人と話したい! いろんな文化を知りたい!」と国際交流に興味を抱いたのは、私が中学生のとき。2005年、愛知万博でのことです。その気持ちが交流文化学部への入学、4年間の多様な学修、ESDユネスコ世界会議や子ども会議のボランティア活動につながりました。そして、これから進学する名古屋大学大学院 国際開発研究科での研究や活動、さらに将来に活かしていきたいと、思いを強くしています。

 ESDを知ったのは、大学で受講した「国際理解教育」の授業がきっかけです。地球の課題を世界のみんなで解決しようというESDの考えに感銘を受けました。私が大切にしている言葉「違いを共に生きる」という愛知淑徳大学の理念にも通じると感じたのです。世界中の人々が互いの「違い」を認め合い、「違い」を活かし合って共に生きていくにはどうすればいいのか。未来を担う子どもたちに、何を、どうやって伝えていけばいいのか。その問いの答えを探るために、進学先でも自ら行動を起こしていきます。
 愛知淑徳大学は、学生の個性や主体性を尊重し、可能性を伸ばしてくれる大学です。後輩の皆さんも、大学で得た知識を学外でどんどん実践し、新たな気づきを得て、自分らしい学びを実現してくださいね。