交流

2015年04月08日

2014年度インターンシップ公開報告会・交流会

2014年度インターンシップ公開報告会・交流会

平成26年12月4日(木) 星が丘キャンパス

受け入れ企業・団体の方々をお招きし、
学生がインターンシップの成果を発表しました。

 愛知淑徳大学では学部教育やスキル教育と並ぶ重要な柱として、「キャリア教育」を位置づけています。その窓口となるのが、キャリアセンターです。学生一人ひとりが自分の人生を見つめ、職業観を明確にしていくための教育や、職業人としての能力を開花させていくための段階的なサポートをおこなっています。キャリア教育の中核を担うのが、インターンシップです。企業や公共機関、NPOなどの現場で、従業員の一員として就業体験をおこなうことで、仕事の多様性や働く意義を知ることができ、職業観を養うことができます。2014年度の夏季は、409名の学生が210以上の受入機関でのインターンシップ研修に参加しました。
 その研修先での学びや経験を学生と教職員が共有し、インターンシップの成果を学内外へ広げていくために、毎年公開報告会・交流会をおこなっています。今年度も企業・団体のインターンシップ担当者や人事・採用担当者を多数お招きし、「2014年度インターンシップ公開報告会・交流会」を12月4日(木)に開催しました。会の運営を担当したのは、キャリアセンターで「学生スタッフ」として後輩たちの就職活動のサポートをおこなっている4年生たち。さらに2、3年生からなるボランティアスタッフも加わり、会場案内や司会進行などに取り組みました。社会人の皆さまをお招きしておこなわれた報告会・交流会の運営を通して、企画力や行動力、協調性などを磨いていました。

第1部:インターンシップ担当教員による報告

キャリアセンター 青木崇先生

 「愛知淑徳大学のインターンシップの取り組み」と題して、本学がおこなう国内外のインターンシップの現状について、企業・団体の皆さまに報告した青木崇先生。愛知県内でも群を抜いているインターンシップ参加者数の報告、授業と連動した本学特有のインターンシッププログラムの概要などを説明しました。さらに「夏休みには台湾の日系企業で1か月間、5名の学生がインターンシップ研修をおこないました。3月にはグアムで13名の学生が現地の旅行代理店事務所と外資系ホテルで研修をおこなう予定です」と、今後の展望についても報告しました。「インターンシップ研修を経験し、社会を知ることで将来自分がどんな道に進むのか、職業に対してどのような意味づけをするのか、自分の身の丈にあった選択ができるようになります。学生の皆さんはぜひ、インターンシップに参加して、自分の将来について見つめてください」と学生たちにエールを送り、報告を締めくくりました。

ビジネス学部 上原衞先生

 インターンシップ研修参加前と参加後で、学生たちにどんな変化が現れたか、アンケート調査を通して明らかにした上原衞先生。特に着目したのは「自己効力感」。「進路決定における物事を方向づける際に感じる自信」がインターンシップ研修を経て、どのように変化したかをアンケートの結果をもとに検討しました。「学生たちの変化が大きかったのは"機械相手の仕事に適しているか、人間相手の仕事が適しているか"という項目や"将来の仕事について、しっかりと両親と話し合うことができる"という項目、"自分の理想の仕事を思い浮かべることができる"という項目などです。この結果から、インターンシップ研修は学生の人生形成の上でとても重要であることがわかります」と、インターンシップが学生に与える影響について報告。「学生たちにとって研修がさらに有意義なものになるよう、皆さまのご協力をお願いいたします」とあらためて受入企業・団体様への感謝の気持ちを伝えました。

第2部:インターンシップ研修生の成果報告

5人の学生がインターンシップでの学びを報告。
企業・団体の方々や後輩たちにその成果を堂々と発表しました。

 この夏、インターンシップに参加した3年生の5人が登壇。自分が研修で得た学びや気づきを、熱くプレゼンテーションしました。それぞれの発表後には、お世話になった企業の方からコメントや応援メッセージをいただき、活気ある報告会となりました。

 ノリタケの森やウェスティンナゴヤキャッスルのチャペルなどを手がけた建築設計事務所でインターンシップ研修をおこないました。研修中はデザイン領域の多岐にわたる業務を経験。特に居酒屋のリニューアルオープンに向けた広報ツール制作にチカラを注ぎ、お店のロゴやリニューアルを伝える名刺サイズのカード、看板などのデザインをおこないました。とくに看板のデザインではクライアントの要望だけをそのまま表現しても情報がお客さまにうまく伝わらないと判断し、要望以上の提案をする社員さんの姿を目の当たりにしました。「クライアントの要望を尊重しつつ、それ以上の提案をする」。プロの仕事ぶりに刺激を受け、残りの学生生活でたくさんの知識を吸収したいと、今、向学心に燃えています。

 人の印象は3秒足らずで決まってしまうこと、言葉よりも非言語コミュニケーションで伝わることが多いこと。これらの心理学部で学んだことから、大きな声でハキハキと挨拶することを研修中に心がけました。さらに社会における人との接し方の大切さをより強く実感するきっかけとなったのが、インターンシップ先でのマナー研修。担当の方から言われた「社会では自分の評価がそのまま会社の評価につながる」という言葉が心に残っています。インターンシップの経験からさらに社会で必要とされるマナーの知識を身につけたいと、大学の公開講座を利用して秘書検定に挑みました。今は、早く社会に出て、多くの人と関わりたいと思っています。社会人としての意識を持って、自分自身を高めていきたいと考えています。

 インターンシップに参加するにあたって2つの目標を掲げました。ひとつは「営業の現場を直接見て学ぶこと」、もうひとつは「働くことについて考えを深めること」です。商談の同席やお客様宅への訪問同行などの経験を通じて、営業職の方々は「大学生と話し方が全く違う」とあらためて感じました。お客様の年齢や関係の深さなどによって話すスピードや内容を変化させ、相手に伝わりやすい話し方を心がけていました。また、5名の営業職の方々に働く上でのやりがいを質問したところ、「お客さまと深く関わることができる」という答えをいただきました。私自身、多くの人と深い関わりを持てる営業職にとても魅力を感じました。ボランティア活動やNPOでのインターンシップなどさまざまなことにチャレンジし、多くの人と出会い、自分を高めていきたいと思います。

 ラジオ番組に出演したり、女子旅プランを2人一組で考えたり、インターンシップ研修を通してとても貴重な経験ができました。その中で、ジェイエスティの4つのモットーが会社全体の雰囲気をつくりだしていると感じました。たとえば「お客様は恋人」というモットーには、お客様とより近い関係で旅行プランを提案しようという思いが込められています。旅行プランを考えるとき、私自身、お客様を恋人のように思い、楽しんでくださる様子を想像すると、がんばろうと思えました。会社が掲げるモットーのように、自分自身で残りの学生生活の目標を掲げ、常に自分がどうありたいか考えていこうと思います。まずは、目の前の就職活動に対して全力で打ち込み、後悔のないように自分の進路を決定していきたいと思います。

 日本で販売しているバンダイ商品を台湾の市場にあわせて販売している、萬代台湾で約1か月間研修をおこないました。子ども向けのおもちゃやお菓子付きのおもちゃを取り扱うトイチームに配属され、おもちゃのディスプレイ制作や萬代台湾が出展したイベント会場でのアンケート調査などをおこないました。イベントでは現地のアルバイトやスタッフと連携して中国語で接客をおこない、おもちゃを購入してくださるユーザーの方と直接触れ合う貴重な機会となりました。ユーザー様は、熱心に商品に対する愛を語ってくださり、私が関わった商品がユーザー様の喜びにつながることを肌で感じることが出来ました。海外でインターンシップ研修をおこなった経験を思い出にせず、自らを高めていくモチベーションとして、これからも成長し続けたいと思います。

第3部:人事・インターンシップ担当者様と学生・教職員との交流会

企業・団体と学生・教職員がインターンシップや
就職活動について語り合う、有意義な時間となりました。

 第3部は、インターンシップがより実り多い機会になるよう、企業・団体の方々と学生・教職員が自由に意見を交わすことのできる交流会を開催しました。75社の企業のインターンシップ担当者や人事担当者が参加。1~3年生の大勢の学生たちが集まり、自身の進路選択のヒントを得ようと、実社会で活躍されている方々対して積極的に「働くこと」に関する質問を投げかけていました。英文学科の2年生の学生は「旅行会社へのインターンシップに参加したいと考えています。今回、実際に旅行会社へのインターンシップに参加した先輩の話が聞けて、より一層、研修に参加し実務を通して学びたい気持ちが高まりました」と語りました。また、報告会で一番手として登壇した野地さんは、「約2ヶ月間かけて練習した成果を今日、出しきることができてホッとしています。大勢の企業の方の前で発表した経験は、大きな自信になりました。発表者として、交流会でも積極的に企業の方々に話しかけることができました。さまざまな職種の方の話を聞いて、進路決定につなげたいです」と語りました。
 学内で社会人の方々と交流できる貴重なこの交流会で、学生たちは多くのアドバイスを受けることが出来ました。進路実現に向けて意欲をいっそう高め、自身がめざす未来に向けて力強く一歩を踏み出したことでしょう。

企画・運営に携わったキャリアセンター学生スタッフ

 私たち10人のキャリアセンター学生スタッフは、就職活動に励む後輩たちの相談に応じ、めざす進路が実現できるようにサポートしています。3年生にとって、就職活動を終えたばかりの1学年上の身近な先輩として、なんでも気軽に相談できる存在でありたいと思っています。後輩たちに伝えたいのはぜひ早くから自分の将来について考え、積極的に行動して欲しいということ。インターンシップ報告会・交流会がそのきっかけのひとつになってくれれば、とてもうれしく思います。このイベントには、3年生のほかにも、1、2年生も多く参加していると聞き、後輩たちが積極的に企業の方と話す姿を見て、大きな喜びを感じています。学内で企業の方と話す貴重な機会を通して見つかった、自身の興味や課題に全力で取り組み、悔いのない進路決定をしてもらいたいと思います。
 私たち学生スタッフもこの報告会・交流会の企画・運営を通して身につけた積極性を活かして、社会でも自ら考え、行動し、成長し続けたいと考えています。