交流

2015年04月20日

『夢をチカラに 想いをカタチに  国際体験からはじまる21人のキャリアストーリー』

『夢をチカラに 想いをカタチに 国際体験からはじまる21人のキャリアストーリー』

ピラールプレスより出版(B6判266ページ/1,620円)

学生6人が卒業生の活躍を本にまとめ、一般販売。
"想いをカタチにする生き方"を、社会に伝えます。

 学生たちに、もっと広い世界を見せたい――その思いのもと国内外での体験や実践を重視し、学生一人ひとりの可能性を拓く教育に力を注ぐ、交流文化学部の榎田勝利先生。ボランティア活動やインターンシップが日本ではまだ一般的ではなかった1990年代、サービスラーニング(地域・社会貢献をおこなう教育活動)に着目し、本学の「米国NPOインターンシッププログラム」の立ち上げに尽力されました。教職に就く以前は、外務省の外郭団体やアメリカで国際交流のプロジェクトに携わり、世界50カ国以上で活動。さらに近年は愛・地球博ボランティアセンター理事長を務め、また、書きそんじはがきによる募金を考案してユネスコ本部から賞を授与されるなど、多彩な経歴をお持ちです。

 ワールドワイドに活動し続ける榎田先生との出会いにより、これまでに多くの学生が新しい一歩を踏み出し、卒業後、"自分らしい生き方"を選択しています。在ソロモン日本国大使館の職員、タイにあるアジア車いす交流センターの事務局長、国内でわずか5人しか選ばれない「日米草の根コーディネーター(外務省の独立行政法人 国際交流基金 日米センターからアメリカへ派遣)」......。国際社会のさまざまな現場で活躍する卒業生たちのエピソードを榎田先生から聞き、学生たちは心を熱くして「米国NPOインターンシップ」などに参加。彼らもまた世界を体感して視野を広げ、自分の道を力強く切り拓いていきます。

 そして2014年度、榎田先生が担当する科目を受講した、4年生5人と大学院生1人が、「自分の想いをカタチにして国内外で活躍する先輩たちの言葉を、多くの人に届けたい。誰かが一歩を踏み出す、きっかけをつくりたい」と思いを高め、プロジェクトチームを結成。約1年間をかけ、学生たちは国際経験豊かな卒業生21人と連絡をとり、書籍『夢をチカラに 想いをカタチに 国際体験からはじまる21人のキャリアストーリー』を編集、出版しました。

 プロジェクトに協力したほとんどの卒業生が海外在住のため、メールでのやり取りが中心。「壁にぶつかったとき、どんなふうに乗り越えましたか?」「自分の夢をかなえるために、周囲をどう説得しましたか?」など、21人に共通の質問を投げかけ、原稿作成を依頼。一時帰国した方には大学に立ち寄ってもらい、直接、打ち合わせもしました。学生たちはページレイアウトソフトを一から勉強し、試行錯誤を重ねて、原稿編集や書籍デザインの考案、文字の校正などに全力を注ぎました。

 4月1日からは、新年度が始まり、プロジェクトメンバーの6人も新しいスタートラインに立ちました。就職や進学などを果たし、それぞれが次なる目標の実現に向けて歩みを進めます。 夢をチカラに 想いをカタチに――榎田先生から学んだこと、海外インターンシップなどで体験したことを糧に、一人ひとりが広い世界を見据え、自分の可能性に挑み続けていくことでしょう。

プロジェクトメンバーのメッセージ

この広い世界で、共に自分らしく輝こう。

 私たちが生きている世界は、とっても広い。だから自分から走り出せば、「したい!」と思っていたことを「できる!」ことに変えていけるんだ! そんな思いを抱くようになったのは、「米国NPOインターンシッププログラム」がきっかけでした。英語を使って海外で働く経験をして、価値観が大きく変わったのです。いろんな考え方、いろんな働き方、いろんな生き方があり、未来は自分の手でつくっていくものだと思うようになりました。そして「視野を狭くしていたら、もったいないよ。きみたちには無限の可能性があるんだから」と榎田先生に叱咤激励され、自分自身と真剣に向き合い、進路を選択しました。私たちはまだ歩み始めたばかりですが、今回、出版した書籍に登場する21人の先輩方は、世界をフィールドにして、想いをカタチにしています。その輝く姿、力強い言葉は、私たちにとって"道しるべ"。読んでくださる皆さんにとっても、前に進んでいく支えとなる1冊になればと願っています。