追究

2018年03月23日

交流文化学部 講演会「多文化共生を支える日本語教育」

交流文化学部 講演会「多文化共生を支える日本語教育」

2018年1月16日(火) 星が丘キャンパス 13D教室

外国人住民が多い小牧市で活躍する講師を招いて、外国にルーツを持つ子どもたちの日本語教育にクローズアップしました。

 2018年1月16日(火)、交流文化学部言語分野が主催する講演会「多文化共生を支える日本語教育」がおこなわれました。この講演会では、小牧市国際交流協会主任講師である鈴木かおり氏をお招きし、地域における日本語教育の現状、課題、今後についてお話いただきました。

交流文化学部 講演会「多文化共生を支える日本語教育」

交流文化学部 講演会「多文化共生を支える日本語教育」

 愛知県は全国で2番目に外国人住民の多い県。その中でも特に外国人住民が多く、集住都市に指定されているのが小牧市です。鈴木先生はそんな小牧市で、20年以上にわたって地域の日本語教育に携わってきました。その経験を元に、今回は外国にルーツを持つ子どもたちの日本語教育にクローズアップ。2012年を境に在留外国人(ブラジル人、フィリピン人、ベトナム人など)が増えていることにより、彼らの子どもたちが日本で生活していくための日本語教育が必要であると訴えました。しかし、実際は生活・文化的な習慣や価値観の違いによって、日本語教育がうまく浸透していない現状があると言います。さらにある程度日本語が話せるようになっても、日本語を理解して勉強できるレベルに到達するためには、相当な訓練が必要。「日本語が話せるなら、勉強もできる」という認識は大きな間違いであることを主張しました。そこで、小牧市国際交流協会では多文化共生事業の一環として小学校に入学する前から日本語の力を育くむ「プレスクール」を7年前からスタート。鈴木先生はコーディネーターとしてプレスクールに関わり、日常生活を円滑に送るための日本語だけでなく、しっかりと学習もできる日本語能力の習熟に力を入れており、同時に保護者への啓蒙活動や指導員育成にも取り組んでいます。

交流文化学部 講演会「多文化共生を支える日本語教育」

交流文化学部 講演会「多文化共生を支える日本語教育」

 講演が終わった後の質疑応答では、保護者は日本語の教育文化などを分かってもらえるのか? プレスクールの宣伝はどのようにしているのか? などの質問が飛び交い、多文化共生や外国籍の子どもに対する日本語教育の関心の高さがうかがえました。