追究

2018年08月08日

公益財団法人名古屋国際センター主催 平成30年度 外国人児童・生徒サポーター研修

公益財団法人名古屋国際センター主催 平成30年度 外国人児童・生徒サポーター研修

平成30年7月8日(日) 名古屋国際センター

学生たちが講師を務め、力を注ぐ活動や学びについて発表。
多文化共生のあり方を多くの人と共に考えました。

 外国にルーツを持ち、日本語指導が必要な児童生徒数は、文部科学省の調査によると4万人を超えるといわれています。その子どもたちが置かれている状況や課題を学び、よりよい支援を考える場として、今年6月・7月に名古屋国際センターで「外国人児童生徒サポーター研修」が開催されました。受講者は、学校現場で子どもたちと向き合う先生方、地域社会に根ざした活動をおこなう方などさまざま。7月8日(日)の研修では、交流文化学部3年の小松祐佳さん、恒本茉奈実さん、三尾綾香さんが講師として参加しました。
 3人とも、「多文化共生と教育」を追究する交流文化学部・小島ゼミのメンバーです。NPO・NGOや行政との協働をはじめとする国内外でのアクティブラーニングに励み、外国人の子どもたちと交流。学校や地域における多文化共生のあり方について考えを深めています。その一連の活動について、グローバルに活躍する若者を応援するプロジェクト「NIC Global Youth Award 2017」で発表したところ、準グランプリを受賞。以来、小島ゼミの学生たちに注目が集まり、今回の研修では名古屋国際センターからの依頼を受けて講師を務めました。

公益財団法人名古屋国際センター主催 平成30年度 外国人児童・生徒サポーター研修

公益財団法人名古屋国際センター主催 平成30年度 外国人児童・生徒サポーター研修

 2年次から小島ゼミに所属している3人は、これまでに愛知・岐阜・三重の各地で外国人の子どもたちとの多読活動や映像で自己を表現するフォトストーリー活動、ドリームマップづくり活動、さらに今夏はスリランカでの国際交流活動などに挑戦中。研修では、活動内容やそこでの学び・気づきを発表しました。
 「外国人の子どもたちは、家では母国、学校では日本語という環境で暮らしています。多読活動では読書を通して日本語を楽しく学べるよう工夫。勉強に対する子どもたちの強い意欲や伸びしろの大きさを感じました」
 「家族や友達、将来の夢について写真と言葉で表現する『フォトストーリー』の活動では、外国人の子どもたちが自分と向き合いながら素敵な作品をカタチにしていました。自己肯定感が高まって、表情がきらきら輝いたことが印象に強く残っています。それぞれが持つ素敵な個性を発見できました」
 「私たちは、外国人の子どもたちを『支援』しているのではなく、子どもたちと『一緒に活動』しています。お互いに尊重し合い、学び合うことを大切にしています。数々の活動を通して『ルーツは関係ない!』と感じ、日本語が母語ではない子どもたちが夢をあきらめず、自信を持てる社会になるように、大学卒業後、仕事としても地域の多文化共生に携わりたいと考えています」と伝えました。

公益財団法人名古屋国際センター主催 平成30年度 外国人児童・生徒サポーター研修

公益財団法人名古屋国際センター主催 平成30年度 外国人児童・生徒サポーター研修

 小島ゼミの学生たちの言葉に、受講生の皆さんは真剣なまなざしで耳を傾けていました。3人は「今回、自分たちが取り組んできたことを伝えることができて、外国人の子どもたちが抱える日本での学校生活や社会生活、進学や就職などの課題をより多くの人と考えていけるきっかけになったと思います」と笑顔で語り、これからのゼミ活動への意欲もさらに高めていました。