追究

2019年03月05日

ビジネス学部 企業分析プロジェクトB 東海地区のグローバルカンパニー

ビジネス学部 企業分析プロジェクトB 東海地区のグローバルカンパニー

2019年1月11日(金) 星が丘キャンパス13C

株式会社サンゲツ様の財務諸表を読み解き、
そのデータが物語る企業の特徴や将来性を発表しました。

 2019年1月11日(金)、ビジネス学部「企業分析プロジェクトB」の最終発表会がおこなわれました。この授業は、東海地区を代表するグローバル企業とコラボレーションし、その企業について会計学の手法を用いて財務諸表を読み解き、企業の実態や課題、さらには将来性を明らかにする授業です。今回ご協力いただいた企業は、株式会社サンゲツ様。1953年に創立した名古屋の老舗企業で、インテリア商材を取り扱う専門商社です。11月9日(金)には、株式会社サンゲツ 広報・IR課長 白戸良子様にご登壇いただき、サンゲツの歴史や事業内容、海外戦略などをご講義いただきました。この講義を通じて企業の全体像をつかんだ学生たちは、10の班に分かれて財務諸表を分析。最終発表会では、それぞれ受け持ったテーマに沿って分析結果を発表しました。

(■11月9日(金)株式会社サンゲツ様 講義の様子

ビジネス学部 企業分析プロジェクトB 東海地区のグローバルカンパニー

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 発表は「SWOT分析」と呼ばれる、事業環境に関する分析結果の報告からスタート。株式会社サンゲツ様の強みや弱み、成長の機会、成長の妨げとなる脅威などを紐解き、企業の置かれている状況を客観的に理解していきました。その中で、「豊富な商品ラインナップという強みを活かすために販売アプリをつくってはどうか?」といった新たなツールを提案。分析結果の報告だけにとどまらない踏み込んだ発表に、ご担当者様も驚きと感動をもって受け止められました。その後、貸借対照表や損益計算書の分析結果をもとに紐解いた「業績の概要」、事業ごとに利益率などを示した「セグメント分析」、企業の稼ぐ力を示す「収益性」へと発表は続き、それぞれの班が数字から読み取れる考察を発表していきました。発表の終盤には3つの班が成長性をテーマに語り、株式会社サンゲツ様の今後の展望についても言及しました。

ビジネス学部 企業分析プロジェクトB 東海地区のグローバルカンパニー

ビジネス学部 企業分析プロジェクトB 東海地区のグローバルカンパニー

 学生たちの発表を受け、白戸様からは、分析結果を財務経理の担当者と事前に確認したとのお話があり、そのうえで財務諸表からは読み解けない部分について補足いただきました。たとえば創業家はずっと無借金経営を貫いてきたというエピソード。2014年から創業家以外から社長を迎え、あらためて自社を見直し、成長投資にかじを切ったことをご紹介いただきました。「近年、多くの投資が続いていることから数字の上では悪化している部分もあるけれど、それよりも投資家の方々からは新しいことへの挑戦を評価いただいていること」を教えていただき、見た目の数字だけでは推し量れない部分まで考えを巡らせることのおもしろさをお伝えいただきました。
 株主の方々とのコミュニケーションを専門とするIR活動に携わっている社会人の方にじかにプレゼンテーションをして、評価・コメントをいただくという貴重な機会に恵まれた学生たち。この経験を通じて、会計学の可能性の大きさと財務諸表を読み解くおもしろさを実感したことでしょう。