追究

2020年01月17日

トシカン座談会2019

トシカン座談会2019

2019年10月16日(水) 長久手キャンパス 8号棟5階 プレゼンテーションルーム

学生時代に何を学び、仕事にどう役立っているのか。
先輩たちが後輩たちへ、自らの経験を伝えました。

 本学の創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻が主催する「トシカン座談会」は、本学科・専攻の卒業生をお招きして、ご自身の学生時代やお仕事について語っていただくイベントです。同じ学科・専攻で学んだ先輩たちのキャリアを垣間見ることで、学生一人ひとりの進路決定や卒業後のキャリア形成に役立ててほしいと、毎年秋に開催しています。今年度は10月16日(水)に、長久手キャンパスのプレゼンテーションルームで開催。5名の卒業生をお招きし、それぞれの経験について教えていただきました。5名の卒業生のプレゼンテーションが終了した後は、トークセッションも実施。5名の卒業生は「具体的にどんな街づくりに携わっているのか」「中長期的な目標は何か」「何件ぐらいのプロジェクトに関わっているのか」といった内容を深堀りしつつ、自らのキャリアについて後輩たちに惜しみなく伝えていきました。さらに、集まった学生からの質問にも答え、回答を通じて、後輩たちにエールをおくりました。盛りだくさんの内容となった今回のトシカン座談会の中から、今回は卒業生のプレゼンテーションの内容をダイジェストでご紹介します。

トシカン座談会2019

トシカン座談会2019

野々山 友美恵さん[13期/垂井ゼミ]

トシカン座談会2019

トシカン座談会2019

 住宅メーカーの営業として活躍する野々山さんは、プレゼンテーションで自らの仕事内容と、就職活動に役立つポイントの2本立てで話を展開。自らの仕事紹介では、お客様に家を販売する「営業活動」と、販売する家を広報する「販促活動」に分かれ、販促活動では大学時代に習ったデザインのスキルや写真の知識について「営業として働くうえでも存分に活かされている」と話を続けました。さらに発表の後半には「企業から見た就職活動」という観点でプレゼンテーション。「長期間働いてくれる人材を獲得したい」と考える採用担当者に対して自らを売り込むために、自分のやりたいことをしっかりと持つことの大切さを強調し、集まった学生たちにエールをおくりました。

渡邉 莉奈さん[17期/間宮ゼミ]

トシカン座談会2019

トシカン座談会2019

 アトリエ系設計事務所で建築家の卵として働く渡邉さんは、学生時代を振り返り、転機になった出来事や卒業制作について紹介。東日本大震災で失われた街を模型にする「記憶の街のワークショップ」に参加した際、建築を学ぶ他大学の学生と知り合いになり、大いに刺激を受けたと発表。「行動することで人と出会うことができ、たくさんのことを学べる」と言葉をつなぎ、行動することの大切さを後輩たちに伝えました。さらに卒業プロジェクトでは「商店街」と「小学校」をテーマに卒業設計をしたことを伝え、この作品を学外コンペに積極的に出展したことにも言及。ここでも多くを学んだ経験から「やらずに後悔するより、やって後悔したほうがいい」と繰り返し、学生時代に多くの経験を積むことを、後輩たちに勧めました。

森田 恭涼さん[17期/松本ゼミ]

トシカン座談会2019

トシカン座談会2019

 「私には夢があります。それは自分のブランドを立ち上げて、衣食住にかかわる商品をつくることです」と語り始めた森田さん。現在は家具職人の見習いとして手作業や工作機械で家具をつくっています。まずは家具職人についての業務の流れからプレゼンテーションがスタート。一つひとつの作品を作り上げていく様子を、写真を用いながら解説していきました。その後、話は人生の転機となった学生時代へ。学生500人、社会人300人を動員したライブイベントを成功させた経験から「無謀だと思えることもやってみる姿勢」を鍛えることができたと語り、その後、人間力を高めるために路上で靴磨きを経験したことも紹介。その中で自分の視野を広げていったと振り返り、臆せず夢に向かって行動することの大切さを伝えました。

米澤 果純さん[16期/清水ゼミ]

トシカン座談会2019

トシカン座談会2019

 リノベーションを主としている設計事務所で働く米澤さんは、自らの仕事の工程を一つひとつ解説。ヒアリング、現地調査、プランニング、スケッチ、ロープレ、プレゼンテーション、実施設計、現場打合せ、引き渡しと、多くの工程を経て一つのリノベーションが完成する様子を伝えました。仕事の全体像を紹介した後は、ご自身が手掛けたリノベーションの写真をプロジェクターに投影しながら当時のエピソードを語りました。さらに、「大学時代の設計」と「仕事の設計」の違いについても言及。仕事ではどんな素材で作るのかなど具体性が求められることを例に挙げ、より細やかなプランニングが大切だと学生たちに伝えました。最後は、「将来は自分の住む家をデザインしたい」と語り、プレゼンテーションを締めくくりました。

佐藤 朱莉さん[16期/間宮ゼミ]

トシカン座談会2019

トシカン座談会2019

 欲望PLAZAと名付けた事業の個人事業主である佐藤さんは、仕事の内容をQ&A方式で発表。「実際に生活できるの?」「一日の流れは?」といった学生たちが気になるポイントを次々と紹介していきました。また欲望PLAZAの事業内容についても説明。小売業では、佐藤さんが描いた似顔絵の対価としてお客さまにモノやスキルを提供していただき、そのモノやスキルを実店舗で販売することで利益を得ていることを紹介しました。店頭に並ぶのは、お客さまの思い入れのある品ばかりではなく「一緒にマラソンします!」といったものまで実にさまざま。物々交換のような事業を展開する中で地域の人々をつなぎたいと、将来についても力強く語りました。また学生時代に似顔絵を販売していた経験が今につながっているとも語り、「学生時代は何でもやってみてほしい」と後輩たちにメッセージしました。