追究

2019年11月25日

創造表現学科 授業風景 「知的財産権」

創造表現学科 授業風景 「知的財産権」

2019年9月25日(水) 長久手キャンパス6411

一般財団法人たんぽぽの家との協働授業を実施。
ゲームを通じて知財トラブルを疑似体験しました。

 創造表現学科の授業「知的財産権」は1年生を対象とした必修授業です。著作権法を中心としたさまざまな知的財産権を学ぶことで、より楽しんで創作活動に打ち込み、自らの作品を守るための知識とスキルを修得することを目的としています。この授業の後期の最初の講義が2019年9月25日(水)に実施されました。授業を担当するのは弁護士の鈴木恵美先生。自らの経験を学生たちに伝えながら、「知的財産権について知ることで表現の幅を広げてほしい」とメッセージし、初回の授業の本題へと話を進めました。

創造表現学科 授業風景 「知的財産権」

創造表現学科 授業風景 「知的財産権」

 この日の授業のメインイベントは、奈良市からお越しいただいた一般財団法人たんぽぽの家のスタッフによる特別講義。一般財団法人たんぽぽの家は障がいのある人のアート活動を支え、アート作品を発信している団体で、アーティストと作品を使いたい人をつなぐ活動をしています。たとえば、靴下を販売する企業とコラボレーションし、作品の一部を模様にした靴下を販売するなど、さまざまな方法で作品を発信しています。

創造表現学科 授業風景 「知的財産権」

創造表現学科 授業風景 「知的財産権」

 この一般財団法人たんぽぽの家が実施する事業「知的財産活用に向けた人材育成のための調査と学習プログラムの開発」の一環でつくられたのが「知的財産権 学習カードゲーム 知財でポン!」。「自身や仲間が制作した芸術作品を社会へ広めていく」というストーリーを軸に展開される協力型カードゲームで、プレイヤーは順番に「作品カード」を引き、描かれた絵柄をつなぎながら「発信の成功」をめざします。「発信の成功」のためには自分の作品を保護したり、仲間の作品をリスペクトしたりと、ゲーム参加者全員の協力が必要です。しかし、「表現の権利トラブルを表したカード(トラブルカード)」を引いてしまうと、作品が横取りされたり、作品の類似品が出回ってしまったり、多くの知財トラブルに見舞われてしまいます。このゲームに学生たちも挑戦。12人1組の6つのチームに分かれて、互いに協力し合いながら「発信の成功」をめざしました。ゴール間近で振り出しに戻ってしまうチーム、なかなかゴールにたどり着かないチーム、ゴールにたどり着く前にゲームが終わってしまうチームなど、ゲームの展開は実にさまざま。学生たちは自らの「作品カード」を「保護カード」を使って守ったり、作品を借りた人にリスペクトチップを渡したりしながら、ゲームを通じて作品が社会に発信される過程と知的財産権が関わるトラブルを疑似体験していきました。

創造表現学科 授業風景 「知的財産権」

創造表現学科 授業風景 「知的財産権」

 学生たちは今日の特別講義を通じて、知的財産権をより身近に感じ、全体像をつかむことができました。今後、本格的に進んでいく授業への足掛かりとなり、知的財産権をより深く知ることにつながることでしょう。