追究

2019年12月02日

創造表現学部 富樫ゼミ ライオン株式会社で新製品のプロモーション・プランを発表

創造表現学部 富樫ゼミ ライオン株式会社で新製品のプロモーション・プランを発表

2019年9月 ライオン株式会社小田原工場を見学

 創造表現学部メディア・プロデュース専攻の富樫ゼミでは、社会と接点を持った活動を積極的に行っています。2018年度後期からは、ライオン株式会社イノベーションラボとの産学連携プロジェクトに取り組み、企業が歴史的に培ってきた技術をベースに全く新しい市場に向けて開発した製品を題材としたプロモーション企画立案を行いました。
 2019年9月には東京都江戸川区のライオン株式会社平井研究所を訪問し、「子供が嫌がる歯磨きを楽しい時間に変える」をコンセプトに、デザイン・音楽・テクノロジーを融合させた「Possi(ポッシ)」の認知拡大のためのメディア企画発表をしました。
 「Possi」は1歳から5歳の子供を対象とした仕上げ磨き専用ハブラシで、歯ブラシのヘッド部分に小型圧電セラミック素子が埋め込んであり、ハブラシが歯にあたるとハブラシのヘッドから歯に振動(音)が伝わり音楽等が聞こえるのが特徴です。2019年7月3日~9月3日までのクラウドファンディング期間で2千万円を上回る支援金を集め、現在、支援者の手元に届けるための製品づくりが始まっています。
 富樫ゼミの3年生はこのPossiをテーマに、ライオンさんから伺った情報を調査した上で、潜在的な顧客ターゲットの設定と顧客のペインの発掘、ペインを解消するためにメディアを活用したプロモーションプランの立案を行いました。
 発表会には、イノベーションラボ所長の宇野大介さん、Possi開発チームの萩森敬一さん、中島輝久さん、加えて藤村昌平さん、川崎亜沙子さんが出席してくださり、学生のプラン講評とディスカッションを行いました。

創造表現学部 富樫ゼミ ライオン株式会社で新製品のプロモーション・プランを発表

創造表現学部 富樫ゼミ ライオン株式会社で新製品のプロモーション・プランを発表

 ゼミ生は4つのチームに別れ、それぞれが調査に基づいて定めたターゲット顧客についてのプロモーションプランを発表しました。プランは、顧客のインサイトと、今困っている課題に基づいたキャッチコピーとともに立案されました。
 夜、疲れて仕事から帰ってくるパパとママを対象に子供の歯磨きを楽にする「おやすみがき」案は、照明を落とした部屋でリラックスしながら歯磨きを行うというものです。プロモーション案はショッピングモールでのポップアップストアを想定し、会場にテントを持ち込んで、ほのかな暗がりの中で製品を体験し認知を広げるというものです。この案に対して、ライオンの社員さんからは「すでにモールでプロモーションを行ってきたが、テントを持ち込むという工夫は『音楽が聴こえる』Possiの訴求としていいアイデアだと思う」というコメントをいただきました。

創造表現学部 富樫ゼミ ライオン株式会社で新製品のプロモーション・プランを発表

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■2019年9月 ライオン株式会社平井研究所にて

 また「歯磨きが子守唄」案では、Possiの特性を生かして歯磨き中のコンテンツとして「絵本の読み聞かせ」を提案。歯磨き中に子供が眠っても大丈夫なようにするための工夫等を、ライオンの社員さんとディスカッションしました。
 全体講評としてイノベーションラボ所長の宇野さんからは「今回の4つの提案は、いずれも子供が嫌がる歯磨きをコンテンツを用いて好きしていくものであり、学生らしい新鮮な視点がある。」というコメントをいただきました。
 ライオンイノベーションラボと富樫ゼミとは、2018年後期に口の中から表情筋にアプローチする美容機器「VISOURIRE(ヴィスリール)」のメディア・プロモーション企画立案で産学連携を行いました。このプロジェクトで学生たちは、実際にイノベーションラボの藤村さん、川崎さんのオリエンテーションを受けた上で調査、企画立案を行いました。社会での実装を想定した企画を練ることは容易ではありませんが、企業の協力を得た実践的なプロジェクトを通して、学生たちは着実に社会を意識した知見を積み重ねています。

創造表現学部 富樫ゼミ ライオン株式会社で新製品のプロモーション・プランを発表

■2018年後期のプロジェクト発表 イノベーションラボの宇野さん、藤村さん、川崎さん、メンターを務めてくださった河原梓さんと一緒に