追究

2020年02月26日

創造表現学会主催 棚園正一トークセッション「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」

創造表現学会主催 棚園正一トークセッション「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」

2020年1月17日(金)長久手キャンパス 512教室

漫画家を目指そうとした想い、漫画家を諦めようとした想い、
そして、漫画を描き続けようとした想い。
現役漫画家の“実際”を赤裸々に語っていただきました。

 『学校に行けない僕と9人の先生』や『マジスター~見崎先生の病院訪問授業~』で知られる愛知県出身の漫画家・棚園正一先生をお迎えし「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」が長久手キャンパス 512教室で開催されました。
 このトークセッションは創作表現専攻・劉永昇ゼミの学生が初めて考案した企画。司会進行は劉ゼミの学生2名によって行われました。トークセッションは司会のゼミ生から棚園さんへ質問し、それに対して回答をしていただく形式で進行しました。

創造表現学会主催 棚園正一トークセッション「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」

創造表現学会主催 棚園正一トークセッション「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」

創造表現学会主催 棚園正一トークセッション「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」

創造表現学会主催 棚園正一トークセッション「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」

 棚園さんは小学生のとき不登校になり、小・中の9年間はほとんど学校に行けなかった経験を持っています。その経験が上記の作品を描く元になっていると話します。それについて学生は「作品をつくる題材はどのようにして見つけますか?」や「病院訪問授業において、先生に焦点を当てたのはなぜですか?」といった質問を投げかけました。中でも印象的だったのは「漫画を描くモチベーションはどこから湧いてくるのですか?」という質問がされたとき。棚園先生は「漫画を描くことは僕のアイデンティティ。漫画を描くこと以外はすべて他の人よりも劣っているんです。だから僕は漫画を描かなければ死んでしまう。そう思って当初は自分のため描いていました」と回答。しかし、その漫画が認められ、救われたという読者も現れたことで「少しでも喜んでもらえるなら、人のためにも」と動機が変わっていったと言います。

創造表現学会主催 棚園正一トークセッション「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」

創造表現学会主催 棚園正一トークセッション「不登校だった少年時代 漫画を描き続けた。そして、自分と世界が変わった」

 その他にもどのようにして漫画を描いているのかを紹介するために、デジタル原稿を見せていただいたり、1日のスケジュールを教えていただいたりと90分の時間をフルに使って漫画家の仕事や棚園さんが考えていることの多くを語っていただきました。言葉を選びながら懸命に語り掛ける姿は、話を聴く学生たちにエールを送っているようにも感じました。