追究

2020年12月08日

ビジネス学部「企業分析プロジェクトB(東海地区のグローバルカンパニー)」

ビジネス学部「企業分析プロジェクトB(東海地区のグローバルカンパニー)」

2020年11月6日(金)星が丘キャンパス1号館3階13B教室

自社の経営を赤裸々に解説。
リアルな企業実態に学生たちは真剣な表情で聞き入っていました。

 ビジネス学部は経営学、商学、会計学、経済学といった伝統的な学問を学びながら、ビジネスの現場で求められる実践的なカリキュラム構成が特長。企業や自治体などと連携したアクティブラーニングを積極的に取り入れていることも本学部ならではです。
 その中でも「企業分析プロジェクト」は、実在する企業の財務諸表を読み解き、経営実態や課題などを明らかにする内容で、今回は第6回目を数えます。
 講師としてお招きしたのは株式会社丸順の企画管理本部長である棚橋哲郎様。丸順は主にホンダ車のボディ部品や精密部品などを製造しているものづくりの会社です。はじめに会社概要をご紹介いただき、その後、経営成績の推移、経営危機からどのように回復したのかなどを解説されました。

ビジネス学部「企業分析プロジェクトB(東海地区のグローバルカンパニー)」

ビジネス学部「企業分析プロジェクトB(東海地区のグローバルカンパニー)」

 棚橋様は「ものづくりの企業に最も大切なのが技術である」と語り、同社が開発中の超高強度鋼材をサンプルとして持参していただきました。一見、ただの薄い鉄板に見えますが、男性が思い切り力を入れて曲げようとしてもビクともしない驚異的な強さを持っています。技術力で差をつけることがコスト競争に巻き込まれず、利益を上げるひとつの方法だと教えていただきました。

ビジネス学部「企業分析プロジェクトB(東海地区のグローバルカンパニー)」

ビジネス学部「企業分析プロジェクトB(東海地区のグローバルカンパニー)」

 経営成績の推移については、売上をはじめとした具体的な数字をグラフで見せていただきました。ここで棚橋様が強調されたのは「企業の経営成績は売上だけに注目するのではなく、営業利益率や自己資本比率などのデータを総合的に分析し、判断してほしい」ということ。多角的な視点が正確な企業分析につながることを示唆しました。
 経営危機については、その原因やV字回復を果たした要因を解説。経営危機に陥った原因は、本音では語りたくない内容であるはずです。しかし、学生たちのために赤裸々に詳細をお話いただきました。V字回復を果たした構造改革についても、抜本的な方策の実施と中長期を見据えた戦略が重要な鍵となったことを熱弁されました。
 1時間半の講義はあっという間に終了。この後、学生たちは棚橋様の講義内容を踏まえ、分析結果をプレゼンテーションする予定です。