追究

2021年03月09日

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

2021年1月29日(金) 長久手キャンパス

教志会が教員をめざす学生を対象に、特別講座を開講。
教育のプロが授業づくりのポイントを、模擬授業を通して伝えました。

 本学には、これまでの教員養成の歴史と実績を基盤とした「教志会」という組織があります。この組織は、教員をめざす学生と教員として活躍する卒業生をつなぐことで、互いに成長し合い、よりよい教育の実現をめざすことを目標としています。組織の運営には学生スタッフも参加し、中心的に活動。研究会や講演会、教員採用試験対策講座などを企画し、実施しています。そんなイベントの一つが、「教員養成特別講座」。今年度で7回目を数えるこの講座は、愛知県総合教育センターと愛知淑徳大学の協定に基づき実施されるもので、当日は同センターから7名の先生方を講師としてお招きして教科ごとに模擬授業を通して、授業づくりのポイントを教えていただきました。今回のレポートでは、会場ごとに特別講座の様子をお伝えします。

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

国語 三浦千加子先生 323教室

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

 高校の国語の授業について講演した三浦先生が取り上げた題材は「羅生門」。同じ題材に対して、授業のねらいを「書く力を伸ばす」と「読む力を伸ばす」の2種類用意し、それぞれアプローチがどのように異なるのかを比較しながら、「ねらいにそった授業づくり」を紹介していきました。学生たちは、羅生門の続きの物語を書くという課題に取り組みながら、「書く力を伸ばす授業」と「読む力を伸ばす授業」の違いを体感していきました。

英語 太田恵里先生 321教室

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

 講座のテーマは、「スモールトークに挑戦しよう!」。授業の導入や会話力向上につながる「スモールトーク」をいかに展開していくのか、学生たちは生徒になり切って、太田先生の授業に参加しながら学んでいきました。太田先生は「ペアトークを繰り返すことで、知識が定着します」「“わからない単語はありましたか?”と聞くことで、課題をクラス全体で共有することができます」と、ポイントを解説しながら、授業の進め方を教えていきました。

保健体育 稲吉育美先生 324教室

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

 「スポーツするだけが体育じゃない! 体ほぐしと体育理論」と題し、講座を進めた稲吉先生。意見交換の時間を設けたり、体ほぐしに実際に取り組んでみたり、多くの実践を取り入れながら講座を展開していきました。スポーツは、体力のある人がおこなう特別なものだったのが、性別・年齢・障がいの有無・技術の優劣を問わず、誰でもおこなえるものになったことにも触れ、その魅力を子どもたちに教える教師の大切さについても、学生たちに伝えました。

小学校 富安伸之先生、佐々木博先生 831教室、837教室

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

 学生たちを2つの教室に分け、2人の講師が担当した「小学校」の特別講座。今回は今年度から必修化された「プログラミング教育」をピックアップ。学生たちは小学校の現場で採用されているプログラミングの授業を体験し、「猫に図を描かせる」という課題に取り組み、一つひとつの動作を、プログラムで指示していきました。また中学校では、ロボットを動かす授業があることも教わり、可能性が広がるプログラミング教育の一端を知ることができました。

特別支援 津田博史先生 322教室

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

 「自閉症の子たちは、マイナス表現に過剰に反応してしまいます」と切り出した津田先生。「頑固」「気が弱い」などのマイナスの言葉を、学生たちは「意志が強い」「慎重」などとプラスの言葉に置き換えるワークに挑戦し、日頃から肯定することの大切さを実感していました。また、「めざすところは、卒業後の楽しみや、やりがいを見つけられるようにすること」という津田先生の言葉に、大きくうなずき、障がい児教育をめざす気持ちを高めているようでした。

社会 成田隆行先生 137教室

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

教志会主催 第7回 教員養成特別講座「教科指導の最前線」

 「若者の投票率を上げるには、どのようにすればよいのか」をテーマに、議論し、学びを深めた「社会科」の特別講座。成田先生は、「学生の意見を簡潔にまとめ、板書する姿」や「学生の意見を肯定する姿勢」などを示しながら、子どもたちを受け入れながら授業を進めていく方法を伝授しました。また授業の最後には、「ただ学ぶだけではなくて、自分の意見を持つことが大切」とコメント。主体的に取り組める授業の重要性を語り、特別講座を締めくくりました。