追究

2021年05月07日

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ かさでらのまちビル看板お披露目会

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ かさでらのまちビル看板お披露目会

2021年3月6日(土) かさでらのまちビル(名古屋市南区)

清水ゼミの学生が、ビルの店舗看板を製作。
利用者の視点に立ったアイデアで、多くの反響を得ました。

 創造表現学部 創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻の清水ゼミでは、空き店舗のリノベーションなど、建築を通してまちづくりに積極的に関わっています。その清水ゼミの有志学生が、昨年11月より約4カ月間かけて、名古屋市南区笠寺エリアにある「かさでらのまちビル」の店舗看板などを製作。3月6日(土)には、そのお披露目会が開催されました。
 かさでらのまちビルは、シェアキッチンやコインランドリー兼オープンスペースなど複数のテナントを有し、多様な人が集う“まちと人をつなぐ拠点”となっています。このかさでらのまちビルを改修設計し、ビルの管理運営にも携わっているのが、清水ゼミ卒業生の宮本久美子さん。宮本さんからお声がけいただき、清水ゼミ3年生4名が店舗看板の新設プロジェクトに取り組みました。今回学生たちが手掛けたのは、各テナントの看板やイベントカレンダー、イベントのお知らせに利用できる掲示用フリーボックスなど。これらのデザインにあたって学生たちは、昨年11月にかさでらのまちビルへ見学に行った上で、デザイン案を宮本さんに提案。その後も宮本さんと設計や再検討を繰り返し、12月にはビルの事業主の方に、看板やカレンダーに必要な機能についてヒアリングをおこないました。そして今年1月には事業主や各テナントの利用者に向けたプレゼンテーションを実施。そこでの意見を参考にさらにブラッシュアップを重ね、2月に最終デザインを提案しました。その後は約1か月に渡って看板を製作・施工。大工など専門の方からもアドバイスをいただきました。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ かさでらのまちビル看板お披露目会

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ かさでらのまちビル看板お披露目会

 こうしてさまざまな方の意見やアドバイスをもとに、完成したのはハチの巣をイメージした六角形の看板。まちの活性化に向けたプロジェクトの一環として、ビルの屋上でおこなわれているミツバチの養蜂から着想を得ました。誰にでもわかりやすく、使いやすいデザインを目標に、各テナントの機能はアイコンで表示。利用方法などをオンラインで手軽に確認できるよう、レーザー加工でQRコードも刻印しました。また、多様な用途で活用できるように、蓋付きのボックス型のものや、ポストカードを入れることができるものなど、数種類の看板を製作。利用者の視点に立った、多くのアイデアが取り入れられました。

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ かさでらのまちビル看板お披露目会

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ かさでらのまちビル看板お披露目会

 3月6日(土)にはかさでらのまちビルで、愛知まちなみ建築賞受賞記念の撮影会に合わせて、完成した看板のお披露目会を開催。学生たちは看板やカレンダーのコンセプトや使い方を、集まった多くのビル関係者の方にプレゼンテーションしました。ビルの事業主の方からは「かわいらしく、素敵な看板をつくってくれてありがとうございます」と感謝の言葉をいただき、学生たちはあらためてものづくりのやりがいを実感することができました。
 多くのまちの人とかかわりながら看板をつくりあげた学生たち。建築・インテリアデザイン専攻では、今後もまちづくりに向けたさまざまな活動に積極的に参加し、学生たちの向学心を高めていきます。

参加学生コメント

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ かさでらのまちビル看板お披露目会

創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ かさでらのまちビル看板お披露目会

 既存の建物や空間、かさでらのまちビルにかかわる人、笠寺の地域性にも目を向けて、看板などのデザインを考えてきました。どのような場所で、どのような人に向けてつくるのかという視点は、建築・インテリアデザイン専攻の学びから得られたものだと思います。「デザインワークショップ」の授業で得た、施工の知識も大いに役立てることができました。なかなか良いデザインにたどり着かなかったり、看板のパーツが上手くかみ合わなかったり、心が折れそうになることもありましたが、そのたびに粘り強く課題を解決し、形にできたことは大きな自信につながりました。
 看板のお披露目会では参加者の方の嬉しそうな表情を見て、人々を幸せにするものづくりのやりがいを実感し、私達にとって忘れられない経験となりました。将来は「かさでらのまちビル」のように地域を盛り上げる場所をつくるなど、まちづくりにかかわることができればと考えています。