追究

2021年10月01日

中日SDGsフェア「SDGs学生アンバサダーによる企業・団体の取り組み発表会」

中日SDGsフェア「SDGs学生アンバサダーによる企業・団体の取り組み発表会」

2021年8月29日(日) ウインクあいち 展示場

SDGsをキーワードに、建築業界の未来への取り組みを取材。
大勢の社会人を前に、取材の成果と自分たちの考えを堂々と発表しました。

 愛知淑徳大学 創造表現学科 建築・インテリアデザイン専攻の松本ゼミは、インテリアをテーマに学ぶゼミナールです。担当の松本佳津先生の専門は、超高齢社会におけるより良いインテリアの追究で、「インテリアの力を借りて、未来の暮らしをいかに豊かにできるのか」を探っています。また、多くの課外活動があることがゼミナールの特徴で、産学連携プロジェクトや学外でのコンペティションに積極的に参加することで、学生のうちから社会とつながりながら、自身の知見や価値観を広げています。その課外活動の一つで、今回、松本ゼミの3年生が挑戦したのが、中日新聞主催の「SDGs学生アンバサダー」です。学生たちが協賛する企業の一つを受け持ちその企業のSDGsの取り組みを取材することで、SDGsへの理解を深め、SDGsの大切さを社会に伝える発信者として活動することを目的としたプロジェクトです。

中日SDGsフェア「SDGs学生アンバサダーによる企業・団体の取り組み発表会」

中日SDGsフェア「SDGs学生アンバサダーによる企業・団体の取り組み発表会」

 松本ゼミの3年生は、2つの班に分かれてプロジェクトに応募し、200組を超える応募の中から、松本ゼミの1チームが学生アンバサダーに選ばれ、プロジェクトに参加することになりました。担当する企業は、一般社団法人ナゴヤハウジングセンターです。学生たちは取材した内容をまとめ、8月29日(日)にウインクあいちで開催された発表会に臨みました。

中日SDGsフェア「SDGs学生アンバサダーによる企業・団体の取り組み発表会」

中日SDGsフェア「SDGs学生アンバサダーによる企業・団体の取り組み発表会」

 発表会では、国際連合地域開発センター所長 遠藤和重氏と中日新聞社論説委員 飯尾歩氏を講評役にお迎えし、6つの学生アンバサダーが、取材の成果を発表していきました。地方銀行では、銀行自身がSDGsのための取り組みをおこなうだけでなく、融資をしている中小企業のSDGsへの機運を高めるために、さまざまなアプローチをしていることや、海洋プラスチックという問題に直結するペットボトルを使用している飲料メーカーは具体的にどんな取り組みをおこなっているかなど、さまざまな角度から発表がなされるなか、松本ゼミの5人は日頃の建築やインテリアデザインの学びに立脚する、説得力のある発表を披露しました。発表の冒頭には、「建築・デザインを学ぶなかで、健康被害を引き起こす原因の約半数が、住環境の問題だと知った。そこでSDGsの3番のゴール、“すべての人に健康と福祉を”という項目は、住環境が大いに関係しているのではないかと考え、取材したいと思った」と、今回のプロジェクトへの参加動機をしっかりと明言。そのうえで、ナゴヤハウジングセンターに加え、4つのハウスメーカーのSDGsに対する取り組みを紹介しつつ、「住み心地の良い住空間を追究すること、環境や未来の地球に配慮することは、実は同じことかもしれない」と示唆し、最後に「建築を学ぶ学生として、自分たちにできることを考えていきたい」とまとめました。遠藤氏からは「“住環境が健康問題に影響を与えているかもしれない”と自分たちの考えを持ったうえで、活動に取り組み、SDGsについて紐解いたことで、説得力と主体性を感じるプレゼンテーションだった」とコメントをいただき、飯尾氏からは「消費者の要望を敏感に捉え、形にしてきた住宅業界の機微をしっかりと捉え、まとめていたことが素晴らしい」と評価を受けました。

中日SDGsフェア「SDGs学生アンバサダーによる企業・団体の取り組み発表会」

中日SDGsフェア「SDGs学生アンバサダーによる企業・団体の取り組み発表会」

 6チームのプレゼンテーション終了後には、遠藤氏と飯尾氏からの総括があり、さらには協働した企業様からもコメントが寄せられ、ナゴヤハウジングセンターのご担当者様からは、「ナゴヤハウジングセンターは27のハウスメーカーからなる一般社団法人であることから、つかみどころがなく、難しかったと思うが、“住宅業界全体”をとらえてまとめていただいたところに、素晴らしさを感じた」と学生たちの頑張りに敬意を表しました。
 SDGsという新たなエッセンスをキーワードに、建築と未来の地球について考えた松本ゼミの学生たち。たくさんの社会人の前でプレゼンテーションをするという貴重な経験も含め、今回のプロジェクトは、一人ひとりの建築に対する考えを広げる素敵な機会となったことでしょう。松本ゼミをはじめ、本学では経験によって学生たちの成長を促すため、さまざまな学修の機会を創造し提供していきます。

2021年9月28日(火)の中日新聞に発表の様子が掲載されました>