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2021年09月30日

あいち国際女性映画祭2021 韓国映画「休暇」上映会

あいち国際女性映画祭2021 韓国映画「休暇」上映会

2021年9月5日(日) ウィルあいち

韓国語を学ぶ本学の学生と卒業生が力を合わせ、
映画祭で上映される韓国映画の翻訳に挑戦しました。

 本学の言語教育の特徴の一つに、「充実した学修環境で学ぶことができること」があります。全学部生を対象にした言語活用科目の履修や、交流文化学科への所属で学ぶことができる「韓国・朝鮮語」も例外ではなく、学生たちが学ぶ一部の教室には、映画館やテレビ局などで使われている「字幕制作ソフト」を完備。学生たちはプロの翻訳家が実際に使うこの字幕制作ソフトを使って、実践を通じて映像翻訳のルールや手法を学んでいきます。
 翻訳技術が学べる授業は、言語活用科目「韓国・朝鮮語映像翻訳」や交流文化学科専門科目「韓国・朝鮮語翻訳」「ケーススタディ言語9(韓国・朝鮮語文化翻訳)」などで、担当教員はプロの翻訳家としても活躍している三重野聖愛先生。これらの授業を履修した学生のうち、希望者は三重野先生らが中心となって指導する「翻訳同好会」に所属し、韓国語の映像作品を見て知見を広げたり、実際に映像作品を翻訳したり、「翻訳」を通じて自らの語学力を磨いています。この同好会の一大プロジェクトが、「あいち国際女性映画祭」で上映される韓国映画の翻訳。あいち国際女性映画祭は今年で26回目となるイベントで、学生たちはここ数年、この映画祭で上映される映画の翻訳に携わってきました。今年は日本初上映となる「休暇」の翻訳に、卒業生と在学生あわせて23名が挑戦。今年の7月ごろから作業を開始し、一人ひとりに割り当てられたシーンを、映画の世界観を壊さぬよう、丁寧に翻訳していきました。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、オンラインでのやりとりを駆使して翻訳を完成させた作品は、9月2日(木)と5日(日)の2日間 にウィルあいちとミッドランドスクエアシネマにて上映され、学生たちも会場に足を運び、完成作品をお客様と一緒に鑑賞しました。自分たちが翻訳した日本語字幕が大きなスクリーンに映し出される様は実に感動的で、学生たちにとって、忘れられない瞬間となりました。

あいち国際女性映画祭2021 韓国映画「休暇」上映会

 本学では授業の充実だけでなく、今回のあいち国際女性映画祭への参加のように、実際に語学スキルを活用する機会を豊富に用意し、学生たちの語学力を実践的に伸ばしていきます。

学生コメント

あいち国際女性映画祭2021 韓国映画「休暇」上映会

交流文化学部 交流文化学科 3年 鈴木 綾乃さん

 映画の字幕は、表示される秒数が決まっていて、かつ、韓国語を日本語に直訳するだけでは不自然さが残るなど、実に繊細なものです。わかりづらい日本語訳や、監督の意図から大きく外れすぎた意訳でもいけません。両者のバランス感覚が試される中、どんな日本語訳が最適か、懸命に考えました。時には授業で習ったことを思い出したり、今まで見てきた韓国ドラマの字幕を参考にしたりして、翻訳を進めました。そんな中、まだ知らない表現があることにも気づかされ、もっと韓国語を学びたいと思えたことは、とても大きな収穫です。また、私たちの翻訳が、日本人にとっての作品理解の拠り所になるので、責任感を持ちながら翻訳をおこなったことも、今回のプロジェクトならではの貴重な経験でした。作品自体が韓国の一般家庭を題材にしていたので、普段はなかなか知ることはできない、ディープな韓国文化に触れられたこともよかったと思います。これからも、愛知淑徳大学に用意されたさまざまな学びの場を活用しながら、語学力を磨いていきたいと思います。