追究

2021年11月12日

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院連携プロジェクト

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院連携プロジェクト

2021年度 後期

榎ゼミの3年生が、臨床現場で活躍する管理栄養士の指導のもと、
ヘルシーで魅力的なメニューの開発に挑戦しました。

 本学の健康医療科学部 健康栄養学科の榎ゼミでは、病院で働く管理栄養士、学校で働く管理栄養士など、さまざまな進路を見据え、学生たちがいきいきと学んでいます。このゼミナールの特徴の一つが、名古屋大学医学部附属病院と連携プロジェクトを実施していること。昨年・一昨年は糖尿病サポートチームの管理栄養士の先生方と協働し、「世界糖尿病デー」にあわせたヘルシーメニューの考案と院内レストラン「花の木」でのヘルシーメニューの提供をおこないました。
 2021年度は新型コロナウイルスの流行の影響で、世界糖尿病デーのイベントの実施が危ぶまれるなど先行きが不透明な中、それでも「連携プロジェクトに挑戦してみたい!」という学生たちの声を受けて、今年もプロジェクトの実施が決定。学生たちは、名古屋大学医学部附属病院 糖尿病サポートチームの管理栄養士の先生方の指導を受けながら、ヘルシーメニューの考案と世界糖尿病週間に患者様に配布するリーフレット作成にチャレンジしました。
 病院側から提示された条件は、「低エネルギーで低塩分であること」と「野菜が多く摂れること」。参加した3名の学生たちは、1人1プラン献立を考え、試作や栄養価計算を繰り返しながら、メニューを完成させました。学生同士が試食した全体の試作会では、調理に思いのほか時間がかかることがわかったり、味についてお互いに指摘し意見を出し合いながら、レシピをブラシュアップしていきました。

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院連携プロジェクト

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院連携プロジェクト

 そうして完成したレシピは、オンライン上で糖尿病サポートチームの管理栄養士の先生方や調理を担当する企業の方々にプレゼンテーションし、レシピの魅力や工夫したポイントなどを語り、自分たちのアイデアを存分に披露しました。このプレゼンテーションをもとに1つのレシピが選ばれ、つくり方と栄養メモを記載したリーフレットを院内で配ることに。さらに、日本ゼネラルフード(株)との協働で中日新聞社の社食で学生が考案した3つのヘルシーメニューを期間限定で提供する話も進んでおり、プロジェクトは新たな広がりを見せています。
 臨床の現場を意識して、プロの管理栄養士から直接指導を受ける素晴らしい機会を得ることができた学生たち。このプロジェクトを通じて得た学びを、これからの学生生活に存分に活かし、さらなる飛躍をしていくことでしょう。

学生コメント

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院連携プロジェクト

(左から)健康医療科学部 健康栄養学科 3年 神谷 結衣さん、梅津 真衣さん、押谷 友梨香さん

 ビタミンCがたっぷりとれるアセロラゼリーが特徴の彩り豊かなタコライスプレート(神谷考案)、辛味やうま味を活かして塩分を極力抑えた五目御飯定食(梅津考案)、提供の時期が秋であることを意識した根菜カレーセット(押谷考案)。私たちは三者三様、さまざまな工夫を凝らしたヘルシーメニューを考案しました。これらのレシピを名大病院で働く管理栄養士の先生方や実際に調理をしている企業の方々にプレゼンテーションをしましたが、質問の多くは「大量調理に適しているか」や「実際はどうやってつくる予定か」といった実現可能性に関することばかりでした。今まで、栄養や塩分の数値ばかり気にしていましたが、実際にメニューを考案するとなると、栄養面ばかりではなく調理のことも考えなくてはいけないと新たな気づきを得ることができました。健康栄養に携わる最前線の現場の方々にアドバイスをいただけたのは本当に良い機会だったと思います。この経験を活かし、これからは「実際の調理現場」を意識しながら管理栄養士としての学びを深めていきたいです。

健康栄養学科 榎ゼミ 名古屋大学医学部附属病院連携プロジェクト

■3人で意見を出し合い、何度も校正をくり返し出来上がったリーフレット■
 2021 世界糖尿病週間ヘルシーメニューリーフレットはこちら>