追究

2021年11月15日

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

2021年7月23日(金) 星が丘キャンパス 4号館

入学後、初めて本格的な共同プロジェクトに挑戦。
議題に即した魅力的なアイデアをプレゼンテーションしました。

 経営学・商学・会計学・経済学を横断的・総合的に学び、企業や団体との協働によるアクティブラーニングに挑戦することでビジネスの各分野における実践力を育てることができる本学のビジネス学部。現代ビジネス専攻とグローバルビジネス専攻の2専攻を設置し、さらに現代ビジネス専攻は1年次後期からマーケティングなどを学ぶビジネスイノベーションコースと、会計などを学ぶビジネスアカウンティングコースに分かれ、一人ひとりの専門性を高めています。
 社会の即戦力として活躍するためには、仲間と協力する力、自分の意見を的確に表現する力、他者のアイデアを受け止める力、プロジェクトを円滑に進める力など、多様な力が求められますが、ビジネス学部ではそれらの力を「問題解決型学習」を通じて養っています。その頻度とレベルは、年次を追うごとにあがっていきますが、そのための導入授業として用意されているのが1年次に開講される「グループワークⅠ・Ⅱ」。学生たちは学籍番号順でランダムに振り分けられた「少人数クラス(ゼミナール)」に在籍し、担当教員と近い距離で、大学で学修するために必要な知識やスキルを学んでいきます。さらに「グループワークⅡ」では、実際に与えられた課題に対してチームでリサーチし、アイデアを出し合い、プレゼンテーションするプロジェクトにも挑戦。グループワークの成果を発表する報告会を実施し、議題ごとに6~7つのゼミナールが1つの教室に集まり、それぞれが自分たちのアイデアを発表。その中で、最も優秀なアイデアを選出していきました。

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 ここでは、そのプレゼンテーションの様子を、9つの議題ごとにレポートします。

【発表の様子】

◎42A教室/議題:大学に憩いの場を作ろう

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 トップバッターを務めたチームは、星が丘キャンパスの問題点として「食べ物を常時購入できないこと」「休憩スペースが少ないこと」「汗をかける場所がないこと」の3点を提示。これらの問題点を解決するためのスペースとして、「カフェ・休憩所・ジム」からなる憩いの場を作りたいと提案しました。質疑応答では「カフェは本学オリジナルのカフェか」という質問が投げかけられ、「学生がバイトできるようなカフェを展開したい」と、補足しました。

◎42B教室/議題:オンラインフードデリバリーと外食

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 新型コロナウイルスの感染拡大により、オンラインフードデリバリーが身近になってきたことを紹介。オンラインフードデリバリーと従来の出前を比較し、オンラインフードデリバリーのメリットとデメリットを伝えていきました。最終的には「両者の両立」が最も望ましいと結論づけ、「オンラインフードデリバリーと出前を共に採用することで、両者の弱点を補い合いながら売上UPを見込める」とまとめました。

◎42C教室/議題:中学校への新教科導入

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 金融経済教育を導入すべきと提案したチームは、現在は家庭科の一分野として採用されていることを紹介した後、現場の教員の声を反映したデータを提示。「実生活とのつながりが感じられない」などの課題があるとしたうえで、この教育をもっと豊かにしていくべきだと主張しました。その際、担当教員をどうやって確保するかという課題があると、提案の問題点も正しく示し、中立的な立場を保ちつつ、プレゼンテーションを終えました。

◎42D教室/議題:すてきな手紙の送り方

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 そもそも「すてき」とは何かと、提案における概念の定義づけからおこなったチームは、抽象的なお題の輪郭をはっきりさせたうえで、「結婚式の場面で、ウエディングチョコドームの中に手紙を隠し入れ、新郎から新婦に送る手紙」を提案。招待客も含め、「多くの人に感動を与えられるプランであること」をアピールしました。また、このグループワークを通じて、「伝え方よりも、相手を思う気持ちが大切である」と気づいたとも語りました。

◎42E教室/議題:ユニクロデジタル人民元採用の是非

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 多くのデータを用いて発表したチームは、「ユニクロの海外での売り上げの中で、中国がトップであること」「今後も中国において人口の増加が見込まれること」などを提示し、デジタル人民元の拡大はユニクロにとって有益であると結論づけました。「国外でもデジタル人民元は使えるのか?」と質問が投げかけられた際には、「銀行口座を持たなくても利用ができるデジタル人民元は東南アジアで大いに広がる可能性があり、その点も追い風になるのではないか」とまとめました。

◎42F教室/論語とそろばんは理想論か?

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 論語やそろばんについて解説した後、「論語やそろばんの考え方を持つ日本」と「資本主義である欧米」の、それぞれの経営スタイルを比較。そのうえで、今、世界はSDGsに取り組んでおり、もとよりSDGsと近しい考えが根づいている日本的な経営が、現代の社会に合ってきているのではないかと発表。200年以上続く企業の約半分は日本の企業であることからも、「論語とそろばんは理想論ではない」と結論づけて、発表をまとめました。

◎43A教室/最適な(理想の)働き方

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 世界各国の特徴的な労働制度を紹介し、どの制度がもっとも日本に適しているかを検討しました。検討した制度は、アメリカのホワイトカラーエグゼンプションやスウェーデンのフレックスタイム制度など。その中で、最も日本の働き方に馴染みやすいという理由から、ドイツの労働時間貯蓄制度を採用すれば、もっと日本の働き方は豊かになるのではと提案。多角的に課題を検討した成果が評価され、この議題の最優秀案に選出されました。

◎43B教室/夢の自動化マシン

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 コロナ禍における人々の心のあり方を100人の人にアンケートを取ったチームは、「8割の人が不安に感じている」「9割の人が癒しを求めている」ことを示し、外出が難しい今、AIを用いて個々の悩みを的確に捉え、最も癒されるサービスプランを提示する、「AIケアロボット」を提案しました。このチームがプレゼンテーションで用いたパワーポイントの資料は、「イメージ画像」が多く、五感に訴える発表で、自分たちのアイデアの魅力を存分に伝えていきました。

◎43C教室/いかなる職業を選択すべきか

ビジネス学部 グループワークⅡ 成果報告会

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 日本の経済成長率や平均賃金の推移などのデータを示したうえで、「なぜ働くのか?」という質問の答えを集計したオープンデータを提示。50%以上の人が「お金を得るため」と回答している中、「8時間労働」は100年以上変わっていない規定であるという問題点も示しました。そのうえで、AIに代替されない仕事を選ぶべきだとも伝えました。さらに解決策が「ベーシックインカム」ではないかとも提案し、社会や経済を広く捉えたうえでの考察を披露しました。