追究

2022年01月27日

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

2021年7月、8月 愛知県・篠島など

篠島で手に入れた廃材を使ってプロダクトを制作。
プロジェクトを通じて、多くの学びを得ることができました。

 本学の創造表現学部 建築・インテリアデザイン専攻は、「空間」に関してあらゆる角度から学ぶことができる専攻です。その内容は、建築やインテリアについてはもちろん、街づくりや地域活性化、構造研究など、じつに様々です。学生たちは自らの興味を広げたうえで、最も極めたい分野を見出し、その分野における学びを深めています。特に3年次から始まるゼミナールでは、実務経験豊富な教員のもとで専門性を磨くことができ、企業や自治体と連携したプロジェクトに参加する機会も多く用意されています。
 そんなゼミナールの一つが、清水ゼミです。学外コンペティションの参加をはじめ、社会の中で活動することで自らのスキルを磨くことができるゼミナールで、実際に施工に関わることができるなど、貴重な機会が豊富にあふれています。このゼミナールで、2021年夏、清水ゼミのOBである山本さんとコラボレーションする連携プロジェクトがおこなわれました。協働プロジェクトのお相手は、篠島で飲食提供と海水浴客向けの物販をおこなう店舗を経営している先輩です。このお店の家具は、篠島で集められた廃材を使ってできており、今回、学生たちも「篠島の廃材を使って、プロダクトをつくる」という課題に取り組みました。

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

 7月22日に実際に篠島を訪れ、山本さんのご案内で島を一周しました。篠島について解説をいただきつつ、ゴミも拾い集め、知識と素材の両面から、実制作に向けてアイデアを蓄積していきました。拾い集めた廃材は、バーベキュー客が忘れていったと思われるものや、海から流れ着いたものなど、多種多様で「どうしてこんなものが、ここにあるの!?」と驚いてしまうようなものもあります。その一つひとつに対して背景にあるストーリーを想像したり、「これは何に生まれ変わるだろうか?」とアイデアを巡らせたりすることに充実感を覚えていったと学生たちは語ります。
 篠島探索が終わった後、廃材を持ち帰り、いよいよ創作をスタートさせました。8月10日には、できあがった作品について山本さんにプレゼンテーションをおこないました。ランプシェード、壁掛け時計、インテリア小物など、次々と作品が発表された後、山本からは、「材料費は実質0円。販売価格や利益率なども考えてみると、おもしろいかもしれません」と社会人としてのアドバイスをいただきました。産学連携だからこそ得られた、ビジネスに立脚した視点に、学生たちは大いに感銘を受けた様子でした。

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

■廃材を使って制作した学生の作品■

 今後も篠島との連携は続き、現在は空き家をゲストハウスにリノベーションするプロジェクトが進行中です。本学の建築・インテリアデザイン専攻では、今回のプロジェクトのように、学生たちの向学心を刺激する多くの出会いの場を用意し、一人ひとりの成長を力強く後押ししていきます。

学生コメント

建築・インテリアデザイン専攻 清水ゼミ 廃材リメイクプロジェクト

建築・インテリアデザイン専攻 3年
三輪 ひとみさん

 篠島には、実に多くの廃材がありました。一見すると、単なるゴミなのですが、それをいかに別のものとして再生させるかと考えるためには、固定概念にとらわれていてはいけません。「どうしてこの場所にあるのだろう」と考えつつ、柔軟な頭で考えていきました。その「思考のトレーニング」は、今まで建築プランを考えてきた私たちにとって、とても良い鍛錬の機会となりました。また、コラボレーションした山本さんは、廃材をテーマにビジネスを興しているバイタリティーあふれる方です。「自分の作品を売ってみる」という感覚は社会人の方と共にプロジェクトを遂行したからこそ得られた感覚だと感じています。そして、山本さんの姿を見ていると、「なんだってできる」といった前向きな気持ちになります。今回のプロジェクトを通じて固定概念にとらわれず、ビジネスの視点を持って、前向きにチャレンジする姿勢を持ち続けることを学びました。これからの創作活動に対しても真摯に取り組んでいきたいと思います。