追究

2022年04月22日

創造表現学部 メディアプロデュース専攻 高橋ゼミ「映像制作」

創造表現学部 メディアプロデュース専攻 高橋ゼミ「映像制作」

2022年後期 長久手キャンパス各所ほか

15分の短編映画をつくる。
高橋先生のアドバイスにより、
映像がより魅力的に変身していきます。

 メディアコミュニケーションを主体とした表現方法を学ぶ創造表現学部 メディアプロデュース専攻。その中でも高橋洋ゼミは映画のシナリオづくりと映像制作を学ぶことができます。高橋先生は1990年に脚本家としてデビューし『女優霊』や『リング』シリーズなど一連のホラー映画でJホラー・ブームを巻き起こしました。
 ゼミでは、3年前期授業で30秒のサイレント映画を、ついで各自がオリジナル・シナリオに取り組み、5分の短編映画を撮影。その後、尺を長くしていき、夏休みに10分の短編映画製作、後期に入ってからは15分のシナリオ開発に取り組んで、春休みに撮影を行います。今回は、2月14日~18日にかけて長久手キャンパス内をはじめ、学生の個人宅などでおこなわれた撮影の様子をレポートします。

創造表現学部 メディアプロデュース専攻 高橋ゼミ「映像制作」

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 撮影初日は、午前9時に共同研究室6に集合。撮影時の注意点などを周知した後は3班それぞれが撮影場所に移動します。高橋先生は各班をめぐりながら撮影に立ち合い、より良い映像表現のためにアドバイスをしていきました。

後藤班■タイトル「マッチング」

 同い年の啓太と恵美。啓太は恵美に対し、ひそかに想いを寄せているが、恵美はそんな気も知らず、彼氏をつくるためにマッチングアプリを利用。そこで1歳年上の彰と出会うが、それは出会ってから10日以内に女性から告白させられるかどうかという彰たちのゲームだった。

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 後藤藩の撮影場所はサロン・シーボー。啓太と恵美が会話するシーンで、恵美はマッチングアプリ上で彰という先輩といい雰囲気になっていることを啓太に伝える場面を撮影しました。高橋先生は啓太と恵美がイスに座ったままで絵変わりがないことを指摘。演者の内心を動きで表現するようアドバイスします。席を立って歩いたり、焦る気持ちを表現するときに、飲み物を飲んでむせるなどの演出を与えることで、より豊かなシーンへと変わっていきます。学生たちは高橋先生のアドバイスを基に撮影を進めていきました。

森崎班■タイトル「ONE LIFE」

 大学生の涼太は幼馴染の加奈に好意を抱いているが、高校生のときに告白するチャンスを逃し、その間に、加奈には彼氏ができてしまった。そのことを悔やんでいた涼太はある日、道端で壺を売る老婆に出会う。その老婆は「この壺の中には妖精がおり、願いを叶えてくれる」と言う。半信半疑で壺を買った涼太だが「妖精さん、出てきてよ」とつぶやくと中から本当に妖精が。さっそく高校時代に戻してほしいとお願いするが……。

創造表現学部 メディアプロデュース専攻 高橋ゼミ「映像制作」

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 森崎班は、主人公である涼太が壺を自宅に持ち帰ってくるシーンを撮影。高橋先生は主にカメラワークを中心に指導されました。手持ちなのか、三脚に立てて固定するのか、それぞれのカットを魅力的に見せるためのアドバイスをいただきました。また映像制作において「ぬすむ」という言葉も。これは演出意図をもとに、演者や小道具などの位置を故意に変えること。現実では違和感のある位置関係であっても、撮影すると自然に見えるようになると言います。学生たちも撮影後の映像を見てとても驚いていました。

井上班■タイトル「鈴にみちびかれ」

 生まれてすぐ親に捨てられ、幼児保護施設で育った福井鈴。大人になり事務員として働くが、生きる希望もなくただ日々を淡々と過ごしていた。それでも鈴を気にかける同僚がおり、彼らと交流することで自分の居場所を見つけていく。そしてある日、自分を捨てた親を見つけようと鈴は市役所へ訪れる。

創造表現学部 メディアプロデュース専攻 高橋ゼミ「映像制作」

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 井上班は共同研究室6で撮影を開始。高橋先生からは、後藤班や森崎班同様に演出指導やカメラワーク指導をしていただきました。井上班は絵コンテを用意していたので、どんな絵を撮るのかをメンバーで共有しながらおこなっていたのが特長。また、映画研究会に所属しているメンバーもいたため、前2班よりもカメラアングルやレンズ感など、より高度なアドバイスをされていました。



 初日の撮影は夕方までおこなわれたものの、学生たちは集中力を切らすことなく、作品づくりに没頭しました。この後も撮影は続きますが、完成させた作品は、授業で上映会を実施する予定です。