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2022年05月09日

第12回子どものためのミュージカル「マーメイド・ラプソディ」

第12回子どものためのミュージカル「マーメイド・ラプソディ」

2022年1月23日(日) 長久手キャンパス音楽室

1年間かけて仲間と共につくりあげたミュージカル。
表現力や実践力、人間力など、教員に欠かせない力を養いました。

 文学部 教育学科4年次に開講される専門科目「総合表現」は、学修の集大成となる授業で、学生が主体となり、約1年かけて子ども向けミュージカルづくりに取り組みます。完成した作品は、毎年「長久手文化の家」で観客を前に披露してきましたが、第11回目からは新型コロナウイルス感染症拡大防止のため公演は中止に。12回目の今年度も、2022年1月23日(日)、愛知淑徳大学長久手キャンパスの音楽室において無観客で上演し、その様子を収録しました。
 今回の演目は、児童文学『人魚姫』をモチーフとしたオリジナル作品「マーメイド・ラプソディ」。人間の世界に憧れる人魚姫が、魚やカニ、ウツボなど個性豊かな海の仲間たちとの絆を深めながら、真実の愛を手に入れる物語です。音楽教育が専門の浅田まり子先生の指導のもと、学生全員でオリジナル脚本を制作。その後、「キャストチーム」「オーケストラチーム」「舞台道具チーム」の3グループに分かれ、4年間で培った教育の知識やスキル、経験などを生かし、全員でアイディアを持ち寄りながら作品を完成させています。

第12回子どものためのミュージカル「マーメイド・ラプソディ」

第12回子どものためのミュージカル「マーメイド・ラプソディ」

 「キャストチーム」は、自由で奔放華麗なラプソディ(狂詩曲)を意識して、多彩なキャラクターそれぞれの個性が際立つ役作りに取り組み、また、この作品の大きなポイントとなる陸と海の世界の違いをわかりやすく伝える表現にも工夫しました。「オーケストラチーム」は、オーシャンドラムやピアノ、コントラバス、トロンボーンなど、さまざまな楽器を演奏。軽やかなリズムのサンバをはじめ表情豊かな曲を数多く演奏し、ラプソディにふさわしいハーモニーを生み出しました。「舞台道具チーム」は、舞台の背景、小道具、衣装、照明などのデザインと制作を担当。画面越しでもミュージカルの世界観が伝わるよう、配色や色の濃淡、色の鮮やかさなどに工夫をこらし、華やかな空間を演出しました。

第12回子どものためのミュージカル「マーメイド・ラプソディ」

第12回子どものためのミュージカル「マーメイド・ラプソディ」

第12回子どものためのミュージカル「マーメイド・ラプソディ」

第12回子どものためのミュージカル「マーメイド・ラプソディ」

 「役になりきるために表現を工夫したり、何が足りないかを考えたりしたことで、少しずつ成長し、自信がつきました」「音楽や効果音などで場面を盛り上げるミュージカルの魅力を知ることができました」「みんなで一つのことに取り組み、やり遂げた達成感はすばらしい思い出」「演技や工作などを通して磨いた表現力は、教員として今後に生かされると思います」など、収録を終えた学生たちのコメントからは、今回のミュージカル制作が彼らにとって貴重な経験になったことが伝わってきます。
 学生たちがミュージカル制作を通して身につけたのは、創造力や表現力のみならず、各自の個性や特技を発揮しながら仲間と支え合う協働力、プロジェクトを完遂する力、コミュニケーション力、リーダーシップなど、教員として欠かせない人間力。こうして培った力を糧に、どのような困難な時代においても希望を持ち続け、社会で活躍してくれることを願っています。