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2022年11月30日

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

2022年9月3日(土)名古屋市の港文化小劇場

「ジェンダー・ダイバーシティ」について学生が本音で語り合った内容をもとに、
「演劇」として劇場で上演しました。

 2022年9月3日(土)、名古屋市の港文化小劇場にて「ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演“型なしクッキー たべてみた”」が上演されました。
 この舞台作品は、全学部全学年の学生を対象に開講される「ジェンダー・ダイバーシティ表現演習」を受講した学生が創り上げる演劇。コロナ禍で中止となった2020年度、舞台を使用できず映像作品を学内で放映した2021年度を経て、徹底した感染防止対策を講じながら、本年度は実際の舞台での上演が実現しました。

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

 「ジェンダー・ダイバーシティ表現演習」の授業は、9月におこなわれる成果発表公演に向けて4月から展開。学生たちは授業を通して、ジェンダー・ダイバーシティに関する、それぞれの実体験についての話し合いや、設定したテーマをもとにしたディスカッションを実施していきました。そのなかで、舞台の脚本となる内容を集める授業があり、教員が脚本にまとめあげていきます。大切にしているのは、それぞれの気持ちに寄り添い、すべてを判断しないということ。これはジェンダーやダイバーシティには、それぞれの思いがあるだけで、一つの正解はない、という考え方が前提にあるからです。

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

学生の実体験をもとに構成された脚本をもとに、教員の演技指導などを経て、本番の舞台へ。

 授業に参加した26名の学生が、6名の教員とともにつくり上げた公演「型なしクッキー たべてみた」。ラジオ番組という一つの流れのなかに、パートごとに「コンプレックス」「家事とハラスメント」といったテーマを設定。学生がパートに分かれ、それぞれの実体験や、知人への聴き取りの結果、多様な考え方をもとにした脚本を自分らしく演じていきます。
 音楽による演出、激しい動き、繊細な表情。シーンを彩る学生たちの姿に、来場した保護者や一般の方々は吸い込まれていきます。学生たちは、“表現演習”という言葉通り、自らの思いや、周囲の考えを取り入れた脚本をもとに、演技として表現をし、観客を魅了しました。
 本学では今後も学生たちが、自らを表現し、しかも多様な価値観をも受け入れられる人材の育成に取り組んでいきます。

《学生コメント》

ジェンダー・ダイバーシティ表現演習 第5回成果発表公演「型なしクッキー たべてみた」

創造表現学部 4年 佐藤茉莉さん(左)
創造表現学部 2年 熊本愛さん(中)
創造表現学部 4年 板津花奈さん(右)

 ジェンダー・ダイバーシティは、誰にとっても身近なことです。もしくは、気づいていなくても、周囲から、女だから、男だから、と見られていることがあるものです。
 この授業で学んだのは、“個”を大切にするということ。同じ女性でも、当たり前ですが、同じ人はいません。あることについて自分と同じ考え方を持っている人がいても、別のことでは異なった考え方を持っていることも当然です。「自分の考えと異なる考えに対して、決して批判することなく、かといって受け入れるのでもなく、認める。認め合ったうえで、ともに生きる」。価値観の異なる人はすぐ近くにいて、そういう人たちと一緒に生きていくのが社会であるからこそ、個人を尊重することが大切だと思います。これから社会に出ていくうえで、とても貴重な考えを知り、学生同士で語り合うことで、深く学ぶことができました。
 本番は緊張しましたが、これまで練習してきた成果を発揮し、とても気分が爽快で、思いの丈をぶつけ自分を解放できたような気分になりました。この舞台ができて、とてもよかったです。