追究

2023年03月31日

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2023年2月9日(木)長久手キャンパス8号棟827教室

学生それぞれの個性豊かな視点で、
古典文学に新たな解釈を加え、その成果を発表しました。

 国文学科の中古文学ゼミでは『源氏物語』や『枕草子』など平安時代の古典文学を研究しています。学生たちは自分たちの興味を引く作品を読み解き、考察することで学生それぞれの視点で新しい解釈を見出し、作品への理解を深めていきます。また、古典文学に関する専門的な知識だけでなく、論理的な思考や自身の研究内容を発表するプレゼンテーションスキルなども同時に身に付けていきます。
 2月9日(木)は、そんな研究の成果を発表する卒業論文の報告会が開かれました。この会は4年生が卒論の研究成果を発表し、3年生が会の運営を担当します。加えて、2023年度に中古文学ゼミに入る予定の2年生も聴講者として参加しました。
 今回、発表に臨んだのは6名の4年生。3年生が司会進行やタイムキーパーを担当しました。4年生の発表はどれも個性豊か。壇上に上がり、スライドを映しながら卒業論文の概要を説明した後、詳しい内容を解説していきます。従来の研究を幅広く調べながら、疑問点を見出し「自分はこう解釈する」とその内容を発表。そこには作品への鋭い視点と愛情が感じられます。

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

 前半3名、後半3名の発表が終わると、質疑応答の時間が設けられました。そこでは作品の考察に対する内容もあれば、卒業論文の制作の進め方、参考文献の探し方、制作に行き詰ったときの解決方法なども多数の質問が寄せられました。その質問に対し、4年生は真摯に向き合い、言葉を慎重に選びながら答えている姿が印象的でした。

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

 報告会の最後は教員の講評。担当教員である外山敦子先生からは「卒業論文の評価ポイントはいくつもありますが、最も大切なのは問題設定です。作品に対してどんな疑問を抱いたのか。その点が、皆さんそれぞれの個性が反映されていてとてもよかったと思います。この問題を設定する力は社会に出てからも重要。皆さんの素晴らしい力を社会でも発揮してほしい」と締めくくりました。

2022年度中古文学ゼミ卒業論文報告会

【2022年度中古文学ゼミ 卒業論文テーマ】
1『とりかへばや物語』の異装解除考 ―二人の主人公の比較からー
2『枕草子』の子ども ―形容表現から見る子どもの機能―
3『源氏物語』六条御息所と秋 ―季節からみる人物像一
4『和泉式部日記』の自然語 ―上を向く女―
5『源氏物語』における夕顔の役割 ―他者の視点を通してー
6『蜻蛉日記』道網母と時姫の交流 ―作品の方法としてー