追究

2024年04月18日

ビジネス学部 大塚ゼミ×ナカモ株式会社様 産学連携最終報告会

2024年2月19日(月)長久手キャンパス1号棟 123教室

ナカモ株式会社様と大塚ゼミの学生が
コラボレーションし、味噌を使ってレシピを提案。
味噌の新たな可能性について発表しました。

 ビジネス学部の大塚ゼミは、マーケティングを専門的に学ぶことでビジネスのエキスパートを目指しています。当ゼミが毎年取り組んでいる「産学連携プロジェクト」は、東海エリアの企業が抱える課題解決に挑戦しています。2023年度は「つけてみそかけてみそ」で知られるナカモ株式会社様と協働し、これまで工場見学や事前調査発表などおこなってきました。

 そして2月19日(月)は、その最終報告として味噌を使用したメニュー提案をおこないました。最終報告会でのプレゼンテーションは3チームが発表し、ナカモ株式会社様からは代表取締役社長の杉本達哉様、執行役員であり営業統括本部長の河東敬二様、マーケティング部営業企画担当の市川りの様に参加していただきました。

■チーム・ファーストインプレッション

 前回の提案では、若者に味噌を認知・普及させるためのアイデアとして、食フェスへの参加を提案。今回はさらに間口を広げ、食フェスだけでなく、それ以外のイベントも範囲に含め、どのようなメニューを出せば、若者に購入してもらえるかを提案しました。チーム・ファーストインプレッションが考えたのは、「味噌」味のたこ焼きと「味噌」味の鶏皮チップス。ただ、出店するためには食品営業許可証と食品衛生責任者の資格が必要となるため、協力会社を見つけて、その会社を介して出店する方法を説明しました。
 ナカモ株式会社様からは「回を経るごとにプレゼンテーションがブラッシュアップされてきています。現実的なレベルまで近づいてきています。たこ焼きの生地に味噌を混ぜ込むアイデアは斬新でおもしろいと思います」と評価していただきました。

■チーム・ひよっこ

 味噌+クレープというこれまでにない組み合わせで若者の「食べ歩き」ニーズに応えようと考えたチーム・ひよっこ。今回はクレープの移動販売をしている「Sunny’s」様に協力していただき、新たなクレープを開発。それはクレープ生地にホイップクリームと「つけてみそかけてみそ」をごく少量加えたもの。ホイップクリームは生クリーム、マスカルポーネ、カスタードの3種類を試作した結果、マスカルポーネとの相性がいいと判断。Sunny’s様からもスイーツ系だけでなく、ご飯との組み合わせもおもしろいのではないかとアイデアをいただき、この2つの方向でメニューを考案。その他、価格や販売場所などについても調査内容を元に発表しました。
 ナカモ株式会社様からは「実際にキッチンカーで販売している会社と協力してメニュー考案をおこなった点が現実的でよかった。ただ、ゴールをしっかり見据える必要がある。キッチンカーで販売して若者に買ってもらうのか。それとも味噌とスイーツが合うことを認知してもらうのか。そこをもっと追求していってほしいです」とコメントをいただきました。

■チーム・めんきょ

 味噌クリームソースのレシピを考案したチーム・めんきょ。このソースはどんな料理にも使える万能さを売りにしていましたが、ナカモ株式会社様から「万能と言われるとお客様が何に使っていいのかが分からなくなる」という指摘を受け、用途を「パスタに合うソース」と明確化。素材に乳製品が入っているため、その保存方法についても、味噌クリームソースはこちらで製造し、パウチを委託してレトルト化することを提案しました。また、味をより安定させるために地元のイタリア料理店などにソースに対するアドバイスをいただくなど、協力を仰ぐアイデアも発表しました。さらにターゲット、価格設定、販売場所などについても言及し、より現実的な観点でプレゼンテーションしました。
 ナカモ株式会社様からは「味を追求すれば、価格が上がる。価格を下げれば、味も下がる傾向にあります。何を重視するのかを明確にしたほうがいいですね」とコメント。また、杉本社長から「キャッチコピーを教えてください」と聞かれ、学生が「味噌ってパスタに合うの?」と瞬時に答えていたのが印象的でした。

 3チームのプレゼンテーションが終わった後は、ナカモ株式会社様の皆様が各チームとディスカッションし、それぞれの視点からより現実的なアドバイスをいただきました。「数字をプレゼンテーションに入れ込んでいくと、より説得力が増す」、「味噌の固定観念を変えてほしい」、「味も大切だが、売上や原価の計算も大切」など、企業人ならではの厳しくも温かみのあるお言葉をいただきました。

 最後に閉会の言葉として学生から「ナカモ株式会社様とのコミュニケーションを取らせていただき、多くの学びと気付きがありました。とても感謝しています。ありがとうございました」と締めくくりました。