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2015年11月09日

交流文化学部 講演会 米国のボランティア事情とグローバル・リーダーシップ

交流文化学部 講演会 米国のボランティア事情とグローバル・リーダーシップ

平成27年10月2日(金) 星が丘キャンパス1号館2階12A

新たな世界を開き、自己成長につながる――
ボランティア活動の意義が語り合われました。

 「ボランティア精神」に大きな価値を置き、国を成り立たせる基盤としてきたアメリカ。次の世代にその精神を受け継いでいくため、ボランティア振興の法整備やプロジェクトなどを国家レベルでおこなっています。その第一線で活躍してきたCivil Society Consulting Group LLC会長のケン・アレン氏と上級顧問のキャサリン・デニス氏が10月2日(金)に来学し、交流文化学部 講演会でご講演くださいました。
 ボランティア活動は単なる奉仕活動ではなく、視野や人脈を広げて自分を磨くチャンス、人生をより豊かにするチャレンジだ――そうした示唆に富んだ両氏の言葉の数々。会場に集まった学生や卒業生、教職員の心に熱く響きました。

 今回の演題は「米国のボランティア事情とグローバル・リーダーシップ」。先に登壇したキャサリン・デニス氏は、アメリカ平和部隊の一員としてケニアで教育活動に従事し、現在はボランティア活動推進国際協議会(IAVE)の運営委員長を務め、国際的なプログラムを数多く手掛けています。彼女は「アメリカ社会における、若者のボランティア事情について」をテーマに講演しました。子どもの頃にボランティア活動をした人は、大人になってからも自分のコミュニティで積極的に活動することが、統計的に明らかになっていると説明し、若い世代のボランティア活動の重要性を指摘。さらに、本学のコミュニティ・コラボレーションセンター(CCC)を称賛し「CCCがあるのは学生たちにとって幸運なこと。数多くのチャンスを自ら掴んでチャレンジすることは、彼らを人間的にも成長させます」と笑顔で語りました。

 続いて「グローバル・リーダーシップに必要な要素とは」をテーマに講演したケン・アレン氏は、ボランティア活動推進国際協議会の元会長。イリノイ大学在学中、アメリカ国内最大規模の学生団体で初期リーダーとして活躍した経歴もお持ちです。彼は学生時代のボランティア活動が「社会での自分の価値」を見出すきっかけになり、その後のキャリアを形成する基盤となったと振り返りました。「ボランティアは相手のためだけでなく、自分にとってもプラスになる活動です。人と人が関わり合うことで絆が結ばれ、コミュニティが強くなって、まわりの人も自分自身も笑顔になれるのです」とケン・アレン氏。一人ひとりが関心のあることを学び、できることから行動を起こしていくその一歩が、やがて持続可能な社会をつくると力強く語りました。

 ケン・アレン氏とキャサリン・デニス氏が運営するCivil Society Consulting Group LLCは、本学「米国NPOインターンシッププログラム」のパートナーシップ団体。現地で学生たちをあたたかく出迎え、サポートしてくださっています。今回の講演会にはこのプログラムに参加した学生や卒業生も多数集まり、両氏との再会を心から喜び、アメリカでの経験がいかに自分の成長やキャリアアップに活きているのかを英語で語りました。ボランティア活動を通して高め合う人と人のつながりは、国や文化などの違いをこえて世界へと広がっていくのでしょう。