追究

2016年01月18日

交流文化学部×ビジネス学部 星が丘モデルプロジェクト最終報告会

交流文化学部×ビジネス学部 星が丘モデルプロジェクト最終報告会

平成27年11月1日(日) 星が丘キャンパス 1号館5階15B教室

2学部の学生がチームを組み、企業と協働。
約1年間、実社会に即した課題解決・提案に挑みました。

 愛知淑徳大学のアクティブ・ラーニングのひとつである「星が丘モデルプロジェクト」は、星が丘キャンパスを拠点とする交流文化学部とビジネス学部の学生が連携して取り組む、実践的な教育プログラムです。協力企業・団体から実社会に即した課題が提示され、その解決に向けて両学部の学びを活かして研究を重ねます。2014-2015年度の星が丘モデルプロジェクトには、両学部の3年生27人が参加。昨年9月のキックオフミーティングから6グループに分かれて活動し、上根精機工業株式会社、名古屋テレビ塔株式会社、株式会社山彦との協働に全力を注いできました。ヒアリング調査やアンケート調査、データ分析、ディスカッション、さらに企業の方々を招いた中間報告会などを通して、約1年間、課題解決の提案をまとめ上げました。
 そして11月1日(日)、プロジェクトの集大成となる最終報告会を開催。堂々とプレゼンテーションする学生たちに対し、協力企業の方々やサポート役のNPO法人アスクネットの方々、本学教員が激励のコメントやアドバイスを送りました。ビジネスやサービスの現場での実地調査を何度もおこない、社員や顧客などの本音に耳を傾け、現代社会を広く見渡して仲間と深く議論する――こうした経験は一人ひとりにとって意義ある学びです。「社会で自分を活かし、働くこと」「地域社会の一員として行動を起こすこと」への思いを高め、今後の学修・研究や卒業後の自己実現、社会貢献につなげていくでしょう。


各グループの最終報告

上根精機工業株式会社
〈事業内容:精米関連機器の製造・販売〉
A班「販売戦略に関して~上根精機をとりまく経営環境を分析し、全国に販路を拡大するための戦略を立案~」

米の消費量減少に着目し、「ご飯のおいしさ」を再認識させるための販売戦略を提案しました。「地元の精米店と飲食店がコラボした料理教室」「精米店でのおにぎり販売」などのプラン考案し、実際に学内で料理教室を開催。上根精機工業の方からは「料理教室を通じて消費者と交流を深めることが米市場の活性化につながるという、新たな発想に感動しました」と高く評価していただけました。

B班「商品化に関して ~『顧客価値』をキーワードにした商品開発戦略を立案~」

上根精機工業の直接の顧客である精米店へのヒアリング調査に力を注いだB班。米のプロである精米店の強み、米の魅力を知ってもらうために「ブレンド米試食会」を考案しました。若いファミリーをメインターゲットにしたイベント企画や精米機器のレンタルなど、新たな事業を展開することが「顧客価値」の高い商品提供につながると力説。上根精機工業の方々も「斬新な視点だ!」と絶賛しました。

名古屋テレビ塔株式会社
〈事業内容:テレビ塔の管理・運営、観光事業、まちづくり〉
A班「テレビ塔を中心としたまちづくり戦略について ~外部環境に着目したアプローチ~」

「栄地区の企業や団体との強固な連携システムをつくること」が、名古屋テレビ塔を中心とするエリアの活性化につながると考えたA班は、「謎解きイベント」「街コン」を企画。多くの人を集め、経済効果を得ることにより、協力企業・団体の連携意識を高めることをめざしました。名古屋テレビ塔の方からは「皆さんのアイデアを活かしチャレンジしたい」と地域活性への意欲を語ってくださいました。

B班「テレビ塔の提供価値を増大するために ~内部環境に着目したアプローチ~」

名古屋テレビ塔で「付加価値が生まれる瞬間」はどこにあるのか。顧客視点に立って名古屋テレビ塔での魅力的なイベント提案に努め、若い世代を引き込む月ごとの参加型イベントや特別イベントを提案しました。さらにSNSの有効活用にも言及し、来場者による情報発信の仕組みを考案。企業の方々は「若い皆さんの感性を参考にし、会社のあるべき姿を模索したい」とコメントが寄せられました。

株式会社山彦
〈事業内容:食品スーパーマーケット「生鮮館やまひこ」を展開〉
A班「『生鮮館やまひこ』が、地域になくてはならないスーパーとして存続していくためにとるべき戦略の検討」

生鮮館やまひこが「地域の特色に合わせた店づくり」に力を注いでいることに着目し、「消費者へのハイパーローカルに関する情報提供」を提案。SNSを活用して、バイヤーが商品に関する情報をきめ細かく発信し、顧客との交流を深めることを目的としました。また、従業員が情報共有をより活発におこなうことによりサービス向上を図るという提案も、山彦の方々から高評価を得ていました。

B班「脱デフレ時代において、『生鮮館やまひこ』が低価格訴求をめざすべきか否かを考え、成長戦略を策定」

美味安心な食品にこだわる生鮮館やまひこの「らしさ」を成長戦略につなげたいと考えたB班。顧客へのアンケート調査を緻密におこない、健康的で心豊かな食生活を送るための「食育」に貢献するスーパーマーケットであることが十分に認知されていないことを発見。顧客との関係性を築く店舗づくりを提案し、「よくぞここまで調査してくれたと感謝しています」と山彦の方々の笑顔を引き出しました。