追究

2016年02月05日

ビジネス学部 ミクロマーケティング

ビジネス学部 ミクロマーケティング

平成27年12月7日(月) 星が丘キャンパス55A教室

学問は、社会でいかに活きるのか。
プロモーションの最前線で活躍する方々から学びました。

 ビジネス学部の授業・ミクロマーケティングでは、個別の企業が展開するマーケティング活動を取り上げ、製品戦略やチャネル戦略、価格戦略について理解を深めています。12月7日(月)には、大正製薬株式会社ブランドコミュニケーション部の星新児氏と株式会社電通で広告代理店としてさまざまなブランディングを展開している小野将夢氏をお招きし、実社会で具体的にどのようにブランディングがおこなわれているのか、ご講演いただきました。
 まずは大正製薬株式会社の星氏が、大ヒット栄養ドリンク「リポビタンD」を例に挙げて説明。マーケティングの分野で活用される4P(製品/Product、価格/Price、流通/Place、プロモーション/Promotion)というフレームに当てはめて商品について解説しました。Productでは発売の経緯や、Priceでは新しい価値、効きめに見合った価格、Placeでは業界初の冷蔵ストッカーの導入やまとめ買いを促進するための“リポDタワー”の推奨、Promotionでは大々的なCM戦略などを取り上げ、学生の商品理解を深めました。さらにターゲットを切り口に、女性向けの「リポビタンフィール」、「リポビタンファイン」、男性向けで大正製薬株式会社初のエナジードリンク「ライジン」をピックアップし、それぞれの商品のターゲット像に即したイメージキャラクターを起用していることも紹介しました。
 後半は株式会社電通の小野氏が“プロモーションって奥が深い”をテーマに、その理由を3つの要素に切り分けてプレゼンテーションしました。プロモーションと一言でいってもたくさんの種類があること、プロモーションを活かすも殺すもアイデア次第であること、何よりもプロモーションで人の心を動かすことができることを、国内外で実施された複数の事例について、その様子をまとめた動画を見せながら学生たちに伝えました。同時にアイデアを練るときの発想法も披露。「何を伝えるか/What to say?」と「どう伝えるか/How to say?」をしっかりと区別することで、やるべきことが整頓され、多くのアイデアを考えることができると語りました。
 最後に担当の大塚英揮先生は「今回の講演は社会で実際にプロモーションに関わる企業の方にお話しいただきましたが、授業で学んできたことがたくさん含まれていたように思います。授業のテーマであるマーケティングは、自分たちで勝手に相手の長所を決めて押し付けるのではいけません。大切なのはどれだけ相手に寄り添って、その人たちに共感してもらえるかどうか。学問でも、商売でも、“いかに人の心を動かすか”が大切だということを感じられたのではないでしょうか」とメッセージし、授業を締めくくりました。この特別授業は学生たちにとって、プロモーションの最前線で活躍する社会人の方々からお話を聞き、マーケティングという学問が実社会でどのように活かされているのかを学ぶ貴重な経験となりました。