追究

2016年03月03日

交流文化学部 榎田勝利教授 最終講義 "私ができることは何か" を考えることが、国際貢献の第一歩

交流文化学部 榎田勝利教授 最終講義

平成28年1月21日(木) 星が丘キャンパス 15A教室

国際貢献とは何かその真髄に迫る最後の講義、
学生たちに、愛のあるメッセージを伝えました。

 愛知淑徳大学で20年以上教鞭をとられた榎田勝利教授。2016年3月を持って退職し、国際貢献の現場に戻ることから、1月21日(木)に星が丘キャンパスで最終講義をおこないました。会場となった教室は榎田先生の最終の授業を受けようと集まった卒業生や現役の学生、教職員などで満員に。立ち見が出るほどの人気で、教室のあちこちで旧友との再会を懐かしむ声が上がる和やかな雰囲気の中、ラストを飾る授業がスタートしました。

 授業の題目は「“私ができることは何か”を考えることが国際貢献の第一歩」で、榎田先生は授業を通じて、勇気を持って行動することの素晴らしさ、学び続けることの尊さ、自らを主張することの大切さを伝えました。
前半は自ら国際貢献の最前線で活動していた頃の写真をスライドに映しながら「貧困とは何か」をテーマに語りました。カンボジアやインドなど、多くの写真を紹介した後、榎田先生は「貧困の現状に目を向けなければ心を痛めることはないかもしれません」と一言。そう前置きをしたうえで「しかし、本当に苦しんでいる人は自分で声を上げることもできません。誰かが気づいてあげなければいけないのです。やはりつらくても知ることがすべてのスタート。知ることは、考えることにつながり、やがて行動するための原動力になるでしょう」と世界の現状を見つめることの重要性を訴えました。

 授業の後半では愛知淑徳大学での約20年間を振り返りました。ゼミで取り組んだ「タイ実践研究」の様子を伝えたり、世界に羽ばたいたゼミ生の活躍ぶりを伝えたり、その中でグローバル人財として活躍する際に欠かせない資質や条件について語りました。「あうんの呼吸ではなく、自らを表現できること。論理的に語れること。信頼し合える仲間がいること。グローバル社会で活躍するために必要なことはたくさんありますが、その中で他者との違いを理解して受け入れることも大切です。まさに愛知淑徳大学の教育理念“違いを共に生きる”ということ。大学で学んだことを胸に、世界で活躍できる人になってもらいたいと心から願っています」と、教え子たちに最後のメッセージを贈りました。そして、先生の言葉に応えるように会場からはあたたかな拍手がわきおこりました。その拍手は、榎田先生の退官を惜しむよう。多くの学生たちを愛し、学生たちから愛された榎田先生の意思を継ぎ、多くの教え子たちが社会で、世界で、大いに活躍していくことでしょう。