追究

2016年09月01日

ビジネス学部 「中小企業を学ぶ」最終講義 パネルディスカッション

ビジネス学部 「中小企業を学ぶ」最終講義 パネルディスカッション

平成28年7月21日(木) 星が丘キャンパス 13D

中小企業経営者から、働く意義や自己実現について
直接お話を聞き、自らの職業観を育みました。

 7月21日(木)、ビジネス学部の前期の授業「中小企業を学ぶ」の最終講義が星が丘キャンパスでおこなわれました。この日は、ゲストスピーカーとして講義を担当した愛知中小企業家同友会の理事を務める4名の中小企業経営者が一堂に会し、講義の総まとめと位置づけられたパネルディスカッションを実施。授業を担当する浅井 敬一朗先生の司会・進行のもと、「経営理念を意識した企業づくりと会社の強み」「働くとは何か」「学生へのメッセージ」という3つの議題についてそれぞれの視点からお話をいただきました。今回は4名の経営者のメッセージをダイジェストでお伝えします。

ビジネス学部 「中小企業を学ぶ」最終講義 パネルディスカッション

ビジネス学部 「中小企業を学ぶ」最終講義 パネルディスカッション

重機商工株式会社 代表取締役 城所 真男 様

 「成長無限」「人格陶冶」を経営理念に掲げ、会社を経営している城所社長は「自分は相対評価ではなく絶対評価で、社員一人ひとりと向き合いたいと考えている」と語りました。「誰かよりもできる・できないと評価するのではなく、いかにその人なりに努力をして、成果に結び付けられたかということを一番に考えます。それが会社の成長にもつながると思う」と城所社長。その上で「仕事は自己実現の場であり、かつ、成長の場である」と、社会人として成長し続けることの大切さを学生たちに訴えました。「成長をめざし、努力を重ねる中で、知る喜びに出会えることを願っています。そして、知らないこと・わからないことに対して自分なりに想像してみること。活字を読むことでイメージする力を鍛えれば、ひいては努力する楽しさを覚え、社会人としていきいきと活躍できるはずです」とメッセージをおくりました。この言葉から、学生たちは「自らの成長が会社の発展につながり、ひいては社会の豊かさにつながる」ことを学ぶことができました。

重機商工株式会社 代表取締役 城所 真男 様

株式会社 羽根田商会 代表取締役 佐藤 祐一 様

 「商社である羽根田商会は、仕入先のメーカーと売手先のお客さまをつなぐ役割を担っています。中間業者という立場であるため、最も重要なことは仕入先と売手先、それぞれに自社の存在価値を訴え続けていくことです」と語った佐藤社長。そうすることで「お客さまの笑顔を見よう」という経営理念を実現できると、会社経営に対する思いを伝えました。さらに学生へのメッセージの中で、社長業はほんの少し先を読む仕事でもあると語り、ふだんの生活の中でも物事をよく見てよく考える習慣をつけて欲しいと学生たちにアドバイス。「自分なりに仮説を立てることで、ふとした時に"なるほど、そういうことか"と理解が深まることでしょう。その繰り返しの中で、社会が求める"生産性の高い人材"に成長することができるのではないでしょうか」とご自身の考えを披露しました。学生たちにとって、日常の中で自分を磨く具体的な方法を知ることができた佐藤社長のお話。進路決定の大きなヒントになったことでしょう。

株式会社 羽根田商会 代表取締役 佐藤 祐一 様

株式会社 サンテック 代表取締役 青木 義彦 様

 「働くとは何か」というテーマに対し「自分が起業した約30年前のことを思い出すと、人に感謝されたい、何かにチャレンジしてみたいという思いよりも先に、"ソフト開発が面白いからもっとやりたい"という一心で会社を興しました」と切り出した青木社長。自身の経験から社員には仕事に熱中して欲しいと言葉を重ね、さらにそんな仕事に打ち込む社員を守るのが自分の役目であると語りました。数年後に社会に飛び立つ学生には「今のうちから考えるトレーニングを積んで欲しい」とメッセージ。「考える事は"知識を思い出すこと"ではなく、自分なりの新たな提案をしたり、物事の意味を状況に合わせて再定義したり、イノベーションすること。考えるために必要な生きた知識を身につけるために、今のうちになるべく多くの経験を積んでください」と力強く発言。学生たちにとって、身を引き締める言葉となり、"考えること"の難しさを知るとともに、仕事に熱中することのすばらしさを感じることができたことでしょう。

株式会社 サンテック 代表取締役 青木 義彦 様

株式会社 ラッシュ・インターナショナル 代表取締役 倉田 満美子 様

 社員、協力会社、お客さま、それぞれが互いに感謝し合える「三方良し」の仕事をめざしていると語ったのは、「感謝し合う」を理念の一つに掲げている倉田社長。「働くとは実はとてもシンプルな構造で"人の役立つことをして、喜ばれて、お金をもらう"、この繰り返しです。この流れの中で、社長の視点に立って自分自身を振り返ることがとても大切。"もしも自分が社長だったら、自分に喜んで給料を払うだろうか""給料を喜んで払えるだけの仕事をしているだろうか"と自問することで社会に求められる人材に成長できることでしょう」とメッセージ。学生たちはときおり大きくうなずきながら、自らの日常生活を振り返っているようでした。最後には「働くことって本当に楽しいことです。ぜひ、社会人になることを前向きに考え、ワクワク待ち望んでいてくださいね」と語り、学生たちに勇気を与えるメッセージで締めくくりました。学生たちは倉田社長の言葉を受け取り、進路決定に真摯に向き合っていくことでしょう。

株式会社 ラッシュ・インターナショナル 代表取締役 倉田 満美子 様