追究

2017年02月08日

交流文化学部 谷沢明担当授業 沖縄フィールドワーク・プレゼンテーション

交流文化学部 谷沢明担当授業 沖縄フィールドワーク・プレゼンテーション

フィールドワーク:平成28年9月1日(木)~9日(金) 沖縄県本島・離島
プレゼンテーション:平成28年10月~12月 星が丘キャンパス

島の人々とふれあい、歴史や地域文化を五感で学んだ学生たち。
フィールドワークを通して観光文化を探究しました。

 交流文化学部の谷沢明先生は、観光文化論、地域文化論、フィールドワーク論、民俗学を専門としています。ゼミや授業では、学生がさまざまな人と交流し、学び合うことを重視しています。毎年夏休み期間には、2年次の学生を対象に、学外授業「国内フィールドスタディ2」で「沖縄フィールドワーク」を実施しています。今年は9月1日(木)から9日(金)までの研修旅行に、22名の学生が参加。沖縄本島に点在する世界遺産をめぐった後、竹富島・黒島・石垣島を訪れて、豊かな自然と琉球文化、人々のあたたかさにふれ、観光文化について探究しました。ここでは、沖縄本島および竹富島でのフィールドワークと、集中授業でおこなわれたプレゼンテーションについてレポートします。

交流文化学部 谷沢明担当授業 沖縄フィールドワーク・プレゼンテーション

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《沖縄本島でのフィールドワーク:9月1日(木)~3日(土)》

 沖縄フィールドワークのスタート地点となったのが、沖縄本島。首里城跡、玉陵、識名園、斎場御嶽、グスクなどの世界遺産をめぐり、琉球王国の伝統文化や受け継がれる心を学びました。学生たちが感銘を受けたのは、御嶽でのお祈りの仕方。まず手を合わせて「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝える。次にお願いごとをするのです。ガジュマルやクバが生い茂った御嶽は、沖縄の人たちにとって大切な聖地。そこに流れる清らかな空気にふれ、心洗われる思いがしました。
 2日目は、「座喜味・環境を守る婦人の会」の皆さんとの交流会。太平洋戦争の後、「共に支えあって地域づくり」をスローガンに苦しくてもみんなで一緒に力強く生き抜いたというお話を聞き、学生たちは心を強く打たれました。「隣の人と協力し合えばなんとかなる!」「人は助け合えば生きていける!」。激動の時代をたくましく歩んできた「おばぁ」たちの明るい笑顔に、平和な日々のかけがえのなさ、互いに支え合って生きることの大切さを奥深く学びました。

交流文化学部 谷沢明担当授業 沖縄フィールドワーク・プレゼンテーション

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《竹富島でのフィールドワーク:9月5日(月)~8日(木)》

 青い空と海、白砂の小道、赤瓦の屋根、緑の木々、燃えるように咲くブーゲンビレア...。美しくもどこか懐かしい景色が広がり、ゆったりとした時間が流れる竹富島。「うつぐみの心(みんなで協力すること)」が受け継がれるこの島で、4日間のフィールドワークがおこなわれました。たけとみ民芸館、こぼし文庫、ゆがふ館、重要文化財である旧与那国家住宅などをめぐり、珊瑚礁の石垣、亜熱帯植物、島に点在する歴史的文化遺産などを調査しながら、谷沢先生が野外授業を開講。学生たちは自分の目で見て、心で感じて、島に受け継がれる地域文化の尊さを学びました。

交流文化学部 谷沢明担当授業 沖縄フィールドワーク・プレゼンテーション

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 さまざまな人々と出会い、竹富島の歴史や文化、島を愛する思いについて聞いた学生たち。すべてに感謝して生きることの大切さ、人とのつながりの尊さを感じるとともに、自分の人生ともじっくりと向き合っていました。

《プレゼンテーション:10月~12月》

 沖縄で感じ、考えたことをふりかえり、観光文化の本質を学び取るために、集中授業ではフィールドワークの成果をまとめ、プレゼンテーションをおこないます。今年は「竹富島の魅力」「現地で見つめた自分」「沖縄の素晴らしい自然」「沖縄の世界遺産」「総まとめ」の5つのテーマで学生たちが発表。どうしたら聞き手に伝わるのか、写真や文章の構成を考えながら作成したパワーポイントをスクリーンに映し出し、一人ひとりが自分の言葉でしっかりと語っていました。

交流文化学部 谷沢明担当授業 沖縄フィールドワーク・プレゼンテーション

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 フィールドワークでは現地の人々に取材をしてコミュニケーション能力を鍛え、その後の授業ではプレゼンテーションを通して自分の思い・考えを他者に伝える力を磨きます。この2点を重視し、沖縄フィールドワークを毎年実施しているという谷沢先生。「フィールドワークで大切なことは、思いきり楽しむこと。ただ観光するのではなく、魅力的な観光地をつくり出す現地の人たちと積極的に交流して、観光文化の本質を学び取ってほしい」と語りました。学生たちは互いの発表を聞いて意見を交換し合い、新たな発見をしながら、観光文化や地域文化について考えを深めました。