追究

2017年06月27日

健康栄養学科 授業風景 管理栄養士概論

健康栄養学科 授業風景 管理栄養士概論

管理栄養士とは何か。すべての知識の源となる
「職業倫理」や「社会的役割」について理解を深めます。

 2017年に開設された健康栄養学科は「チーム医療」で活躍できる管理栄養士を輩出すべく、即戦力が身につく多くのカリキュラムを用意しています。その一つが「管理栄養士概論」です。管理栄養士の理念と役割を理解するための入門科目として設置しており、オムニバス形式で進められます。また全15回の授業のうち複数回は学校や病院、事業所、高齢者施設など、さまざまな現場で活躍する管理栄養士を講師に迎え、仕事の内容や時代が求める管理栄養士のあり方などをご講演いただきます。5月8日(月)は、愛知県栄養士会会長である柵木嘉和先生に「管理栄養士の職業倫理と活躍の場」というタイトルでお話いただきました。

健康栄養学科 授業風景 管理栄養士概論

健康栄養学科 授業風景 管理栄養士概論

管理栄養士の責任と役割

 柵木先生はまず、そもそも管理栄養士とはどのような職場で、どんな仕事をする専門家なのかを解説。その中で特に強調された仕事が「栄養管理」と「栄養指導」でした。「管理栄養士は専門知識を提供することで存在意義を発揮できるプロフェッショナルです。食の知識を強みとしたアドバイザーとして、健康や成長、生活の質の向上を支えることが、最大の任務です」と語り、管理栄養士の必要性をわかりやすく解説していただきました。

管理栄養士の社会的位置づけ

 次に柵木先生は法律や資格を例に挙げながら、管理栄養士の社会的位置づけについて解説。人口の高齢化が急速に進むなかで、地域包括ケアなどの必要性が著しく高まっていることを紹介し、管理栄養士は今以上になくてはならない存在になると語られました。一方で管理栄養士の仕事について、まだまだ一般的な理解が得られていないことについても言及。他の職業からの信頼を得て、協働しうる社会の実現が望まれていることも語られました。

健康栄養学科 授業風景 管理栄養士概論

管理栄養士の職業倫理

 最後に職業倫理について「使命」「責務」「職能」の3つの視点から紹介。「使命とは、高度な技術を持っておこなう"栄養の指導"を実施すること」「責務とは、資格取得後も自己研鑽に励むこと」「職能とは、常に得た知識や経験を基に最大限その能力を発揮すること」と話され、管理栄養士になるための一歩を踏み出した1年生に対する熱いエールを頂きました。学生たちにとって第一線で活躍する管理栄養士の講演は、学修意欲を触発するすばらしいきっかけとなったことでしょう。