追究

2014年01月19日

名古屋都市センター 建築系愛知9大学共同企画展 ~次世代に引き継ぐ魅力ある都市~

名古屋都市センター 建築系愛知9大学共同企画展 ~次世代に引き継ぐ魅力ある都市~

愛知県下の建築系大学が集まる企画展に出展し、学びにつながる多くの刺激を得ていました。

 名古屋におけるまちづくりの諸問題についての調査、研究をおこなっている名古屋都市センターが主催する「建築系愛知9大学共同企画展」が2013年12月17日(火)~2014年1月19日(日)に開催されました。この企画展には愛知県内の建築系の学部・学科を有する9つの大学が参加し、各大学の設計課題が展示されました。課題の共通テーマは名古屋のまちづくり。この大きなテーマにひもづく課題に学生たちは取り組み、さらに1月10日(金)には9大学の先生方による講評会に挑みました。講評会では学生たちが作品のコンセプトや特徴などを説明し、自身のアイデアを披露。小学校と地域コミュニティをつなぐ建築物やセミナーハウスの設計など、各大学の特色が多分に含まれた課題は多岐にわたっており、学生たちの作品も個性が光る力作揃いでした。先生方からは多彩な意見が集まり、活気あふれる意見交換の場となりました。

 愛知淑徳大学からはメディアプロデュース学部 メディアプロデュース学科 都市環境デザインコースの3年生が参加。「空間設計Ⅳ」の授業で出された「久屋大通公園を名古屋の情報発信地として、再構築し、名古屋ならではの新しい公園のあり方を提案する」という課題に対し3つのグループが成果を発表しました。課題のポイントは、行為の誘発、コミュニケーションの発生を具体的に示すということ。それぞれのグループがコミュニケーションとはなにかを考え、建築の範疇を越えたランドスケープデザインの具体的なアイデアを設計していきました。個性豊かな3作品に対して「バリエーションをもっと増やすと、空間に変化が出ておもしろくなるのではないか」といった、意見やアドバイスが寄せられ、学生たちは新たな着眼点を得る絶好の機会となったようでした。今回の企画展への参加は学生たちにとって、新たな発見とアイデアに出会い、同世代の学生たちから多くの刺激やパワーを得る大きなきっかけとなったことでしょう。

Aグループ

 Aグループが公園内に用意したのは、人と人が程よい距離感を保ち、互いが不快と感じない距離を保つ空間の出現を促すための通路のようなベンチのような仕掛け。ゆったりと腰を掛けるのに適した高さや気軽に腰掛けるのに最適な高さを調査し、建築物に反映させました。

Bグループ

 「人が他者を意識した瞬間にコミュニケーションは生まれる」と考えたBグループ。公園内に迷路のような通路を建築。通路は外から見えるように工夫されているので、行き交う人の存在を自然に感じることができます。人を意識することで無意識に生まれるコミュニケーションを誘発することをめざしました。

Cグループ

 公園でおこなわれるさまざまな日常をメディア化することをめざしました。そのために設計したのが、写真のフレームからヒントを得た四角いオブジェ。オブジェにはブランコやベンチなどが備え付けられており、空間が風景画のように切り取られ、新たなコミュニケーションを生む空間づくりを実現しました。