追究

2014年02月09日

文学部 教育学科 大久保ゼミ 大久保義男とゼミ生展

文学部 教育学科 大久保ゼミ 大久保義男とゼミ生展

ゼミ活動を通して絵画に向き合い、描かれた作品の数々が展覧会で披露されました。

 文学部教育学科は3年次からゼミが始まり、学生は自分の学びの興味に応じて専門性を磨いています。大久保ゼミは水彩画、油絵、木版の制作を通じて、小学校教諭として欠かせない子どもたちの創造性を引き出す力を身につけています。そして2年に1度、作品を発表する場として展覧会をおこなっており、今回は2月4日(火)~2月9日(日)、栄にあるセントラル・アートギャラリーで開催されました。
展示されたのは、大久保先生の水彩画と3・4年生14名の作品。ゼミ旅行で訪れた安曇野の風景やゼミ生をモデルとした人物画など、個性が光っていました。複数のゼミ生が「きじ」をモチーフに描いた作品では、作者によってモチーフのとらえ方や表現の異なることがわかり、美術の奥深さを実感できる展示会となりました。
ゼミ生たちは展覧会の開催が決まった10月ごろから、展覧会用に新たな作品を制作したり、過去に描いた作品を手直ししたり、準備に奔走。「お客さまに楽しんでいただける作品にしたいという思いで制作してきました。」とゼミ生たちは語りました。一般の方々に自分の作品を見てもらうことはとても貴重な機会。今回のこの展覧会は学生たちにとってお客さまの存在を意識し、絵画を通してメッセージを伝えるという制作活動におけるより高いレベルを見据えて絵画に向き合う貴重な経験となったことでしょう。会場を訪れるお客さまを笑顔でお迎えするゼミ生の姿は、充実感にあふれていました。

文学部 教育学科 4年 鈴木愛さん

 制作活動に打ち込める大久保ゼミは幼いころから絵を描くことが好きだった私にぴったりのゼミ。水彩画は筆に含ませる水の量や紙質などにより表情が変化するので、繊細さが求められます。難しさを感じるとともにその魅力にのめり込んでいきました。一般の方に作品を見ていただけるチャンスは本当に貴重なものです。たくさんのお客さまにご来場いただき、うれしさを実感しています。ゼミに在籍して、絵を描くことが以前より身近になりました。これからもふとした瞬間に絵筆を取りたいと思います。

文学部 教育学科 大久保義男先生

 学校教育において図画工作は子どもの自己表現の力を伸ばすための教科です。子どもたちが自由にのびのびと自分を表現する後押しができる教師になるために、まずは学生自身が制作活動に打ち込む経験が大切だと考えています。子どもの作品を上手い下手で判断するのではなく、どんな点に着目して個性を伸ばすのか、絵画を見る目を学生たちには養ってほしいと思っています。そして、子どもたちに自分を表現することが楽しいと伝えられる教師になってくれることを期待しています。