追究

2014年09月01日

交流文化学部 小林ゼミ 一宮七夕まつり応援プロジェクト

ソーシャルワーカーデー2014 inあいち[権利擁護とソーシャルワーク]

平成26年7月26日(土)、27日(日) 一宮市(i-ビルなど一宮駅前のまつり会場)

学生が地域の夏まつりを盛り上げ、“人と人のつながり”を広げました。

 「一宮のまちに新しい風を吹かせてほしい! 一宮七夕まつりに新しい刺激を与えてほしい!」 こうした一宮市職員の方の熱い思いが交流文化学部准教授・小林三太郎先生に伝えられたのが、2013年。その年の春から、小林ゼミの2年生と一宮のまちにつながりが生まれ、プロジェクトが立ち上がりました。内容は、日本三大七夕まつりのひとつとして知られる「一宮七夕まつり」の催し物を学生主体で企画・運営すること。学生たちは一丸となって一宮の新たなお土産の商品化イベントなどを実施し、まちをより元気にできる地域活性化の意義を実感しました。
 そして、2014年4月、先輩の意志を受け継ぐ新2年生21人が、一宮七夕まつり応援プロジェクトにチャレンジ。「一宮から天の川へ願いをリリース~愛でつながる一宮~」というテーマを掲げ、約3カ月間、イベントの企画・提案、準備に仲間と力を合わせて取り組み、まつり当日はイベント運営やまつりの総合司会などに奔走しました。
 学生たちは学部の授業やゼミで培った思考力、企画力、プレゼンテーション能力、行動力……多様な力を複合的に発揮し、今年も市の一大イベントである一宮七夕まつりを大いに盛り上げました。フィナーレでは、共に頑張り抜いた仲間、支えてくださった一宮市の皆さん、小林先生、先輩への感謝の思いがこみ上げた学生たち。達成感に満ちた晴れやかな笑顔を咲かせるとともに、熱い涙を流し、“人と人のつながり”の尊さを噛み締めました。地域活性化へ熱意を注ぐ学生たちの思いは、さらなる“つながり”を生み出していくことでしょう。

実施イベント

謎解きゲーム「天の川に愛の架け橋を ~キューピッドは誰だ~」

 一宮市に関連するなぞなぞを全問クリアし、織姫と彦星が再会するための橋を参加者全員でつくり上げよう! そんなストーリーのもと、まつり会場19カ所をめぐる謎解きゲーム「天の川に愛の架け橋を ~キューピッドは誰だ~」。ファミリー層が多く参加し、あいにくの雨にも関わらず笑顔でゲームを楽しんでいました。このイベントで学生たちがめざしたのは、一宮への理解を深めてもらうことと、市民の皆さん同士のつながりを深めてもらうこと。ゲームでは、繊維のまち・一宮を象徴する色とりどりの原糸を使い、ブレスレットを作成。学生が一人ひとりに編み方をレクチャーし、地元の特産品にふれる機会もつくりました。締めくくりに上映したムービーも、学生が制作したもの。「参加者全員がつくったブレスレットが、“愛の架け橋”となって織姫と彦星をつないだ」というゲームの結末に、みんなのつながりから一宮をもっと元気にしたい!という期待や願いを込めました。

サプライズ企画(バルーンリリース)「みんなの願いを天の川まで届けよう」

 一宮七夕まつりのフィナーレを盛り上げたのは、サプライズ企画「みんなの願いを天の川まで届けよう」。学生が発掘した地元出身のミュージシャンによるライブなども開催し、会場に集まった皆さんのボルテージは最高潮に。そして、学生のカウントダウンに合わせ、色とりどりのバルーン約1500個が一斉に夕暮れの空へ飛び立ちました。ワッと歓声が響き渡り、いっそうキラキラと輝いた、市民の皆さんの笑顔。学生たちは達成感で涙し、応援に駆けつけた3年生も、笑顔と涙で後輩たちの頑張りを讃えました。プロジェクトのリーダーを務めた秋山さんは、男泣き。支えてくださった市職員の方々、小林先生に対して心からの感謝の言葉を伝えました。今回の応援プロジェクトを通して「一宮を盛り上げたい!」という学生たちの熱い思いも、きっと天の川まで届いたことでしょう。

Interview

小林ゼミの学生たちから、地域活性化のつながりが生まれています。
一宮市役所 経済部 経済振興課 副主監 岡本 哲也さん

 約8年前、小林先生がまだ大学院生だった頃、名古屋市内のシンクタンクで一日だけ一緒に活動しました。その“つながり”が時をこえて今、一宮のまちに大きな“つながり”を生み出していることに、感動しています。小林ゼミの学生たちは、自ら地域活性化について勉強し、まちを積極的に訪れ、人々とコミュニケーションを深めながら、企画・実践に全力を注いできました。昨年度、学生たちが商品化を果たした大福餅「つぶらな苺」は、一宮の新たな定番お菓子として愛され続けています。今年も、一人ひとりが仲間と協力し合い、素晴らしいイベントをカタチにしました。こうした愛知淑徳大学の学生の頑張りは、地元に住む他大学の学生たちも刺激し、地域活性化の学生組織が発足するなど、新たな動きが次々と生まれています。一宮七夕まつり応援プロジェクトで養った企画力や行動力などを活かし、実社会での活躍につなげてほしいと期待しています。

みんなで味わった達成感を力に変え、行動を起こし続けたい。交流文化学部 交流文化学科 2年

 まちの人々がもっと“つながり”を深め合うきっかけをつくりたい。その思いを「一宮から天の川へ願いをリリース~愛でつながる一宮~」というテーマに託し、約3カ月という限られた時間の中でイベントの企画、市職員の方々へのプレゼンテーション、実施準備にゼミ生21人みんなで取り組みました。ゼミのスタートとともに地域活性化の企画・実践となり、戸惑いもありましたが、それ以上に「みんなで一宮を盛り上げたい!」という意欲に燃えていました。まつり本番を無事に迎えられたのは、岡本さんをはじめ職員の方々の多大なるお力添えと、貴重なチャンスをくださり、あたたかく見守ってくださった小林先生、先輩方のおかげだと深く感謝しています。学生時代から地域活動に携われたことは、私たちゼミ生の成長につながり、仲間同士の絆の尊さを学ぶ機会にもなりました。この宝物とも言える経験を、日々の学修やゼミ活動、卒業後の自己実現の糧にしていきたいと思います。