追究

2014年10月09日

名古屋城本丸御殿 学生おもてなしボランティア

名古屋城本丸御殿 学生おもてなしボランティア

平成26年8月30日(土) 名古屋城本丸御殿

学生たちがガイドボランティアにチャレンジし、
"おもてなしのこころ"を実践しています。

 徳川家康が天下統一の最後の布石として築いた、名古屋城。戦前は国宝に指定されていたものの、1945年の空襲で焼失。1959年に再建され、一般公開されている天守閣に続き、現在は本丸御殿の復元事業が進められています。2013年には本丸御殿の一部も公開となり、国内外からの観光客で賑わっています。
 この人気観光スポットで活躍しているのが、「学生おもてなしボランティア」と呼ばれる約60人の大学生たちです。本学からは6人の学生が参加。約3カ月間、ガイドボランティアに関する講座やガイドの実践練習などに励み、6月に晴れてデビューしました。本丸御殿の公開エリアで、観光客の多い土日・祝日に活動しています。学生おもてなしボランティアによるガイドを希望する人々に対し、約20分かけて見どころなどを説明しながらマンツーマンで案内します。

 夏休み最後の土日となった8月30日(土)は晴天に恵まれ、名古屋城には小さな子どもを連れたファミリーからご年配のグループまでさまざまな人が訪れました。この日、学生おもてなしボランティアとして活動したのは、本学の学生6人と他大学の学生2人。そのメンバーのうち、交流文化学部 3年の松井さん、市原さんは、観光ビジネスやホスピタリティを専門とするゼミに所属しています。彼女たちは笑顔を絶やさず、本丸御殿の見どころを案内していきました。
 約6メートルもの一枚板が敷かれた大廊下、勇猛な虎が浮かび上がるような襖絵、藩主の謁見に使われた豪華な表書院など、一つひとつを丁寧に解説。愛媛から訪れたという女性は「せっかく名古屋に来たのだからと思い、急遽、名古屋城にも立ち寄りました。学生さんにわかりやすく解説してもらい、自分たちだけで見るよりも理解が深まりました。来てよかったです!満足!」とにっこり。学生たちは"おもてなしのこころ"を実践的に学び、授業やゼミで得た知識を深めました。こうした学外での経験を糧に、学修・研究をいっそう充実させ、将来、観光やサービスなどの現場で活躍していくことでしょう。

Interview

 「生まれ育った名古屋の観光について学びたい」「ホテル業界で働くという夢のために、海外の方をおもてなしたい」と考え、名古屋城の学生おもてなしボランティアに参加しました。観光客の方々と接してみて感じるのが、見学するペースも興味を向ける対象も、一人ひとりが異なるということ。ガイドとして適切に正しい情報を伝えるだけでなく、全体を取りまとめ、ツアーを進行していくところにおもしろさと難しさがあります。また、ガイドボランティアだけではなく、今後のツアーのあり方について名古屋市の職員や名古屋城の関係者の方々と議論する機会にも恵まれています。ゼミの担当教員である加納先生の「観光地として開発することは、本当にみんなが求めていることか?」という言葉を胸に、観光におけるプラスとマイナスの視点を持ち合わせた発言に努めています。こうした貴重な経験ができることに感謝をしながら、今後も愛知淑徳大学に広がる多くのチャンスを掴み、実践的に学びを深めていきます。