追究

2015年06月18日

ビジネス学部 新入生研修合宿

ビジネス学部 新入生研修合宿

平成27年4月4日(土)、5日(日) 西浦温泉ホテルたつき(愛知県蒲郡市)

新入生が研修合宿を通してビジネスパーソンへとスタートダッシュをかけました。

 「自分の専門性を究めること」「幅広い知識や能力を獲得すること」を両立させ、実社会のあらゆる分野で活かせる「ぶれないチカラ」を養う、ビジネス学部。「専門的な学び」とともに、グループワークや企業との連携による「アクティブな学び」によって、「できるビジネスパーソン」の育成をめざしています。その第一歩となるのが、「新入生研修合宿」。毎年、新年度がスタートして間もない時期に開催される行事であり、ビジネス学会学生運営委員の2・3年生が企画・運営スタッフとして携わっています。今年も4月4日(土)、5日(日)、西浦温泉ホテルたつきを舞台に、新入生が上級生や教員と交流を深めました。

アイデアワークで実感する、チームワークと発信力の大切さ。

 2日間の研修のメインとなったのが、「アイデアワーク」です。6~7人からなる42のチームに分かれ、新商品の発案に取り組みました。テーマは「マーケティングの4Pを使って新商品を開発しよう」。グミ、チョコレート、スナック菓子、クッキー・ビスケット、和菓子の新商品を考え、チーム対抗でアイデアの「新規性」「有用性」「実現性」を競いました。

 新入生たちは「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(宣伝・広告)」を軸に、既存商品の特徴の洗い出しからスタート。「機能やデザイン」「価格や支払い方法」「販売場所や販売方法」「ブランド構築や販売キャンペーン」などを整理しました。それをもとに、新商品の具体的なアイデアを次々と考案。ファシリテーターを務めた2・3年生は「みんなだったら、どんなお菓子を食べたい?」「商品名も考えてみたらどうだろう」と声を掛けて円滑なディスカッションをサポートしました。新入生は、チームの仲間に自分の意見を伝えることのむずかしさを実感しながら、新商品のアイデアを具体化していきました。

"主体的に考え、自ら行動を起こす"ことが、大学ならではの学び。

 ディスカッションの後はプレゼンテーションをおこない、各会場の代表チームを選抜。5つのチームが決勝戦へと進みました。個性豊かな商品、その魅力を伝える堂々とした発表に学生たちは大いに盛り上がり、審査員の教員から称賛の声が集まりました。優勝したのは、新しいカステラを提案した「チームだいき」。商品アイデアの内容はもちろん、力強いプレゼンテーションも高く評価されました。

 この研修合宿を通して、新入生は主体的に考え、自ら行動を起こす「アクティブな学び」のおもしろさ、奥深さを実感。さらに、新しく出会った仲間や先輩、教員との親睦を深め、学びへの意欲や期待を高めました。また、企画段階から携わった学生運営委員は、日々の学修を活かしながら仲間や教員と協力して合宿を成功させ、思考力や行動力、協調性などビジネス学部で培った力をさらに伸ばしました。新入生・上級生の双方にとって、この研修合宿はさらなる成長の場となり、今年1年間、そして大学生活4年間の意義あるスタートダッシュとなったことでしょう。

決勝戦5チームの企画案

優勝「チームだいき」:フレーバーのバリエーションが豊富な、一口大サイズの新しいカステラ
「チーム無果汁」:人気アーティストやアイドルに会えるキャンペーンを打ち出したグミ
「チームいちご」:女性をターゲットにした、1つの商品で3つの味が楽しめるポッキー
「チームきょんしー」:健康志向の人にも、ココナッツやはちみつ味のスナック菓子
「チームきたっぴ1」:会社員がオフィスで食べることを想定した、紅茶とコーヒーに合うクッキー

優勝:「チームだいき」コメント

 カステラにあまり馴染みがなく、おみやげ品という印象しかなかった私たちは、いかにカステラを身近に、オシャレにできるかを考えました。アイデアが膨らむきっかけとなったのが、メンバーの「スターバックスっておしゃれだよね」というひと言。そこから多種多様なフレーバーが選べること、気軽に食べられる一口サイズにすること、期間限定の味を展開すること、お好みでシナモンやはちみつなどを加えられること、3種類のサイズを用意することなど、アイデアが湧き出てきました。
 研修合宿を通して、意外な発言から発想が広がり、企画が具体化していくアイデアワークのおもしろさを実感しました。私たちが考えた「キューブカステラ」を実際に商品化して販売することも、大学生ならできると思います。社会とつながりながらビジネスを学んでいく4年間に、ワクワクしています。

ビジネス学会 学生運営委員コメント

 新入生研修合宿でおこなうアイデアワークは、新入生にとって初めて体験する"ビジネス学部の学び"です。だからこそ、仲間と楽しく取り組める内容にしたいと考え、昨年の11月から準備をスタートさせました。
 約40人のビジネス学会学生運営委員のうち、新入生研修合宿の企画・運営スタッフとして活動したのは25人です。専門用語や理論をどんな言葉で説明すれば伝わりやすいのか、新入生が積極的にアイデアを出し合うにはどうサポートすればいいのか......。商品開発のテーマ設定やワークの進め方などについて、話し合いを積み重ねました。

 そして、「マーケティングの4P」をアイデアワークに取り入れることを決定。ファシリテーターを務めたメンバーは、4Pを軸にしたワークを新入生の目線に立って何度も練習し、どんなアドバイスが効果的なのかを検証しました。また、アイデアを付箋に書き出す「ポストイットワーク」を導入して、グループ内での議論を活性化させるしくみも考えました。
 万全の準備をして迎えた、研修合宿の当日。新入生が楽しみながら仲間とディスカッションし、新しい商品を次々と考案する姿を見ることができて、心から嬉しく思いました。アイデアワークを通して実感した"ビジネスを学ぶことのおもしろさ"を胸に、主体的に学びを深めていってほしいと、後輩たちに期待しています。
 私たちも今回の研修合宿での経験を活かし、ビジネス学部で鍛えた企画力や課題解決力、リーダーシップなどを社会で発揮できるよう、ゼミでの研究・活動や産学連携プロジェクトなどにいっそう励みます。