躍動

2019年02月21日

障がい学生支援活動団体「あすてく」

vol.65

人間情報学部 人間情報学科3年  文学部 教育学科4年

気軽に参加できるボランティアで、
相手のことを思いやる心の大切さや
助け合うすばらしさを実感しています。

聴覚障がい学生の「耳」になる

 障がい学生支援活動団体「あすてく」は、聴覚に障がいがある学生の学修支援や車いすを使用する学生の移動補助などを行っています。
 現在、愛知淑徳大学には6名ほどの聴覚障がい学生がいますが、その中でも学修支援を求めている学生は3名。私たちはその3名の学生たちの授業に同行し、パソコンテイクを行います。パソコンテイクとは、先生の話している言葉をパソコンに打ち込み、文字にして講義の内容を伝えること。つまり聴覚障がいのある学生の「耳」の役割をするのです。パソコンテイクの実施は2人1組。先生の話をタイピングする人、他の学生の発言を記録する人など、それぞれ役割を決めて行います。

障がい学生支援活動団体「あすてく」

活動をきっかけに新たな夢も

 現在、「あすてく」に所属する支援学生は21名。「タイピングや手話の技術を何かに活かしたい」という動機で参加する学生もいますが、特にスキルもなく「人の役に立てたら」、「自分でもできそう」と参加する学生も多くみられます。
 聴覚障がい学生から学修支援の申し出があると「あすてく」に連絡が入り、その学生の時間割を確認。代表者は支援に入れる学生を募ります。支援学生にも各自の授業があるばかりか、授業の内容によっては経験値や得手不得手もあります。そのような要素を考慮しながら、支援メンバーの調整をするのは大変な作業。しかし、支援した学生から感謝の言葉をもらったときは、苦労も吹き飛びます。さらにこのような取り組みを続けていくうちに、特別支援学級の先生を目指すようになったという学生もいるほどです。

障がい学生支援活動団体「あすてく」

誰にでも始められる支援がある!

 今後は「あすてく」の活動を学内だけでなく、学外にもPRしていきたいと思っています。「聴覚障がいなどのハンデがあっても、愛知淑徳大学には私たちのような団体があるから大丈夫! 心配しないで大学で学んでください」と声を大にして言いたいです。でもそのためには、より多くの支援学生も必要です。
 「あすてく」での活動は、特別なスキルや経験がなくても気軽に始められます。聴覚に障がいがあっても、私たちと同じ学生。仲間のハンデを私たちがちょっと手助けする。そんな気持ちで参加してくれたらと思います。相手のことを思いやる心の大切さや助け合うすばらしさを実感できる活動です。より多くの学生に知っていただき、参加してもらえたらうれしいです。また他大学でもこのような活動をしている学生がいるので、お互いに情報交換をし、もっと充実した活動ができるようにしていきたいです。

入学式でのパソコンテイクの様子

障がい学生支援活動団体「あすてく」

障がい学生支援活動団体「あすてく」

障がい学生支援活動団体「あすてく」