躍動

2016年01月19日

イギリスの国際イベントに参加。大学で培った語学力と異文化理解力を発揮し、日本文化を世界各国の人々に伝えました。

vol.40

交流文化学部 4年

日本の魅力を英語で発信する、イギリスでの挑戦。

 2015年10月24日から31日にかけて、ラグビー・ワールドカップに沸いたイギリスで「Rugby World Cup 2015 JAPAN PAVILION」が開かれました。目的は、次回2019年のワールドカップが開催される日本のPR。多くの自治体や旅行会社がブースを出店し、各地の魅力を伝えました。この国際的なイベントに参加する機会が、2015年の夏、私のもとに訪れました。
 始まりは、旅行会社である株式会社ツアーステーションへのインターンシップに参加したこと。「日本を訪れる海外の人たちと関わる仕事がしたい!」「グローバル化が進むこれからの時代、地域での国際交流に貢献していきたい!」そんな私の思いを受け止め、ツアーステーションの方が「JAPAN PAVILION」の愛知県スタッフとして参加する場を与えてくださったのです。当初、日本や愛知県を背負って立つような大役が私に務まるかと不安もありました。しかし、交流文化学部で言語や文化、国際交流などを幅広く学んだ経験を活かし、海外で挑戦しよう!と決意を固めました。

笑顔の輪が広がっていく、本当の異文化交流。


 私が担当したのは現代の名工である九代玉屋庄兵衛作の「茶運び人形」のデモンストレーション。世界に誇る日本のモノづくりを支える「Technology&Tradition」を広く発信するため、からくり人形の技術や伝統文化を英語で説明しました。心掛けたのは、常に笑顔でいること。交流文化学部で1年次から磨いてきた英語コミュニケーション能力や異文化理解力などを発揮し、「JAPAN PAVILION」を訪れる世界各国の人々との交流を心から楽しみました。多くの出会いを重ねながら、日本文化を伝えた7日間は、夢のような日々でした。
 さらに、在英国日本国大使館で11月2日に開催された「Japan Tourism Week」オープニングセレモニーにも参加。イギリスのメディアや旅行会社の関係者100名以上に向けて「茶運び人形」を紹介しました。主催者であります在英日本大使館と日本政府観光局(JNTO)、愛知県振興部観光局の方々と協力し、レセプションの進行など会場全体の雰囲気や状況に応じてからくり人形のパフォーマンスを実演。何を伝えれば愛知県のためになるのか。どう人形を動かせば来場者の皆さんに喜んでいただけるのか。自ら考え、行動を起こして、セレモニーの成功に貢献しようと努めました。
 海外の人と打ち解けるには、相手の国の文化を知り、理解を示すことが大切だと大学で学んできました。だからこそ今回も、ブースに来てくださった人それぞれの国の文化や言葉を糸口に会話を弾ませ、その上で「茶運び人形」や愛知の産業技術、伝統文化について解説しました。すると皆さん、興味をもって真剣に聞き、人形を動かすと目をキラキラと輝かせて喜んでくれました。さまざまな国の人と互いの文化について語り合い、笑い合える時間が過ごせた経験は、何物にも代え難い宝物。私が思い描いていた理想通りの異文化交流ができたと、大きな手応えを感じました。

インバウンド・着地型観光事業に貢献し、世界へと縁を結びたい。

 イギリスでの貴重な経験を活かし、訪日観光者に関する卒業研究に取り組みました。海外の人々は日本のどんなものが見たいのか、どんなことを知り、どんな経験がしたいのか。深く追究し、卒業後にも役立てたいと考えています。今後、携わりたい仕事は「インバウンド事業」です。世界各国から地元犬山を中心に中部広域に人を呼び込み、地域創生やインバウンド(外国人の訪日旅行)活性化に力を尽くしたいと思っています。そして、何よりも大切にしていきたいのは、世界中のたくさんの人と出会い、縁を結んでいくこと。大学の理念「違いを共に生きる」を実現できる人へと成長できるよう、海外へ、未来へと視野を広げ、笑顔でチャレンジを重ね続けたいと思います。