躍動

2013年03月21日

バトントワリングは、身体とバトンを使った芸術スポーツ。1本のバトンを通して、世界中の人々とコミュニケーションを。

vol.04

現代社会学部 現代社会学科 ビジネス学部 ビジネス学科

平成19年度の学長表彰にも輝く!

 平成19年7月28日~8月8日、カナダで開催された世界バトントワリング選手権大会・第3回インターナショナルカップ大会(WBTF・IC)において、現代社会学部1年の深谷美海さんと、ビジネス学部1年の水嶋えりかさんが、複合チーム10名の1員として出場し、IC・BTレベルAチーム部門3位入賞を果たしました。その華々しい活動実績から、平成19年度の学長表彰に輝きました。
リズムに乗って空中を舞うバトン、それに合わせて華麗に舞うバトントワラーたち。バトントワリングは、スピーディでアクロバティックな演技が魅力の芸術スポーツです。バトンという言葉は、元来「棒」という意味で、オーケストラの指揮者が使うタクトも英語ではバトン、マーチングバンドの使う指揮杖も、リレーのバトンも、みなBATONです。トワリングは回転のことを意味し、すなわち、バトントワリングは棒を回転させることをいいます。もともと軍楽隊の指揮者が指揮杖を振り回したのが原型とされ、20世紀初頭にアメリカ合衆国で普及し、日本でも1960年代より学校を中心に広がりを見せました。
今回、カナダの国際大会で3位に入賞を果たした深谷さんと水嶋さんも、愛知淑徳中学時代からバトントワリング部に所属し、活動を開始しました。愛知淑徳高校に進学後は全国大会へ出場を果たし、カナダでの国際大会への出場権も獲得。愛知淑徳大学へ入学した年に、国際大会で3位に入賞しました。
世界のひのき舞台を経験した深谷さんと水嶋さんは、愛知淑徳大学のバトントワリングサークルに所属し、その魅力を普及させたいとエネルギッシュに活動しています。そんなおふたりに、バトントワリングの魅力と将来への抱負を語っていただきました。

深谷美海さん:心も技も磨いて、生徒にお手本を見せられるような指導者に!

 バトントワリングは、自分たちの身体とバトンを使って表現する総合芸術です。小学校時代は新体操や陸上をやっていたのですが、全国レベルで活躍できる部活に入部したいと思い、愛知淑徳中学に入学しました。
バトントワリングの良さは、世界中の人たちと言葉が通じなくても、1本のバトンや演技を通してコミュニケーションできることです。カナダの国際大会でそれを肌で実感しました。演技中の温かい声援や演技後のスタンディングオベーション。日本にはないリラックスした雰囲気の中で、踊りを楽しむことができました。たしかに、1曲、1分から3分の曲を演技するために、何百時間も練習を積み重ね、たった1回のステージに凝縮しなくてはいけない難しさはありますが、その分、頑張ったことが認められた時には、何にも代えられない達成感を得ることができます。カナダの大会で銅メダルをいただいたときには、うれしくって、メダルをかじっちゃいました(笑)。
学長表彰のときの学長先生のお話の中に、「ここからがスタートライン」という言葉がありましたが、私も3位入賞した今がスタートラインだと思っています。せっかく世界大会へ出場したのですから、もっと練習して再度世界大会を目指したいですね。目標は30歳まで現役の選手。それからはバトントワリングのコーチとして生徒を指導していきたいと思っています。そのためにも、ますます技術を磨き、生徒にお手本を見せられるようになりたいですね。また、愛知淑徳大学にもバトントワリングサークルが創設されましたが、新入生たちにもどんどん入部していただいて、バトントワリングの普及にも努めたいと思っています。
第4回インターナショナルカップ(2バトンシニア部門)の出場権を獲得した今、この試合でも納得できる成績を残したいものです。

水嶋えりかさん:バトントワリングを通して、 自分自身を成長させていきたい!

 小さい頃から、クラシックバレエを習っていて、愛知淑徳中学に入学した時に、バトントワリングと出会いました。バトントワリングは、1本のバトンを回転させながら踊る、芸術スポーツです。その基本はクラシックバレエと同じなのですが、体操的な要素もあり、道具も使うので高い技術力が要求されます。
深谷さんと一緒に中学・高校を通して、バトントワリング部で活動し、大学に入学してもぜひ続けたいと思い、「ナゴヤゴールデントワラーズ」というクラブチームに所属して、練習しています。練習時間は最低で3時間、大会の前になると12時間くらい練習することもあります。ほかの競技、たとえばバスケットボールやサッカーなら、逆転で勝つこともできますが、バトントワリングはたった1回の競技ですべてが決まってしまいます。それだけに精神力も鍛えなくてはいけないし、ジャッジや観客にアピールする表現力も必要となります。表現力とバトンを操る技術力の双方を磨かなくては、選抜大会を勝ち抜くことができません。カナダの国際大会で、3位をコールされたときには本当にうれしかったですね。演技一つひとつに拍手をくださる外国の皆さんの温かさも感じることができました。
バトントワリングを始めてから7年経ちますが、「続けることに意味がある」と考えています。バトントワリングを通して、ますます成長していきたいですし、やりぬくことの大切さも学びました。バトントワリングを通して、精神力にも磨きをかけていきたいですね。