躍動

2015年04月20日

学外の新事業提案コンテストに挑戦。就労支援のあり方について問題提起しました。

vol.35

ビジネス学部 ビジネス学科 3年(2014年度)

日刊工業新聞社主催「2014年度キャンパスベンチャーグランプリ中部大会」で栄えある賞を受賞!

●特別賞(中部経済産業局長賞)「誰もが輝ける社会に向けて~障害者就労支援管理システム~」

自分らしい働き方、生き方を支える、事業プランを考案。

 障がいのある人も社会でいきいきと働き、自分らしく生きるためには、どんな支援が必要なのだろうか。心に病気のある友人が身近にいることから、障がい者就労支援事業所に関心を持ちました。名古屋市内の事業所でボランティア活動をして気づいたのは、さまざまな課題。行政からの許認可事業であるが故に、各種申請に多くの書類が求められ、職員の方々が対応に追われてしまっていること。全国各地に事業所がありながら、提出書類のフォーマットは地域ごとにバラバラであるため、無駄が出てしまっていること……。より多くの人がスムーズに就職できるよう、課題解決に少しでも役立ちたいと思いが高まり、3年次の1年間「ビジネスイノベーション演習」で就労支援管理システムの提案に力を注ぎました。

 まずおこなったのが、就労支援に関する法律を学ぶとともに、全国各地の支援事業所にて実態を掴むこと。名古屋をはじめ、岐阜、大阪など約10カ所以上に直接足を運び、困っていることなどを職員の方々に伺いました。その調査内容をもとに、書類作成や申請手続き、給付金の“見える化”など、就労支援の基盤となる管理システムをカタチにしていきました。
 そして「障がい者就労支援」そのものへの関心や理解を広げていきたいと考え、「キャンパスベンチャーグランプリ中部大会」に応募。10月末にWEB上で事業計画書を提出し、書類審査に通過後、12月に日刊工業新聞社での最終審査に臨みました。持ち時間わずか5分のプレゼンテーションで管理システムの利点を理解していただけるように、わかりやすく説明する練習を重ねました。その結果、特別賞(中部経済産業局長賞)という栄えある賞をいただくことができ、支えとなった先生方や友人たちへの感謝の思いが込み上げました。

誰もが自分の可能性を広げていける、希望に満ちた社会をめざして。

 意欲や能力があるにもかかわらず、適切な支援が整っていないために働くことができないのは、とてももったいないことです。互いの違いを認め合い、助けが必要なところは補い合う。そんな社会のしくみができることで、これまでは閉じこもりがちだった人も一歩を踏み出し、自分の可能性を広げ、輝くことができるでしょう。それが、地域や日本の新たなパワーとなり、社会の持続的な発展にもつながっていくと考えています。今回のシステム提案を通して、自分自身の働き方、生き方もより広い視野で見つめることができました。将来、大学で学んだ多くのことを社会に還元できるよう、今後さらに学修・研究に邁進していきたいと思います。