躍動

2015年10月15日

学会発表という貴重な経験を通じて、研究のおもしろさ、奥深さを実感しました。

vol.37

ビジネス学部 ビジネス学科3年(2015年度)

第54回日本経営システム学会全国研究発表大会で「学生発表優秀賞」を受賞!

田村さんの研究概要
「技術革新の効果を考慮した資源循環の分析モデル」

 資源は形を変えて「資源領域」「生産領域」「消費領域」「排出物領域」の順番に循環しています。このような資源の流れに、LEDや水素自動車などの近年の「技術革新」はどのように影響を与えるのか、「マルコフ連鎖」という定義を活用して、分析モデルの構築をおこないました。

やりたいことを模索する中で出会った、「環境」というテーマ。

 社会で活躍するために必要な力を身につけ、自分のめざす進路を見極めたいーー。高校生の時、愛知淑徳大学のビジネス学部を選んだ最大の理由です。経営や経済などある分野に特化するのではなく、「ビジネス」をキーワードに広く学び、即戦力を持ったビジネスパーソンをめざせることが、私の志向にぴったりでした。鄭ゼミを選んだのも、自分のやりたいことを見つけて研究できる可能性の広さに惹かれたからです。ゼミ選択時に知ったのが、「在学中に学会発表する」ということ。最初聞いた時は、正直、スケールの大きさにピンと来ないような感じでした。その思いが大きく変わったのが、愛知淑徳大学を会場に開催された論文発表会に出席し、学会員の先生の「環境」をテーマにした講演を聞いた時。その内容のおもしろさに胸が高鳴り、そして、自分がビジネスという学問を小さく捉えていたことに気がつきました。「どんなテーマでも、方法次第でビジネスの視点からアプローチできるんだ!!」と感動しました。

先生や仲間のサポートを受け、学会発表の大舞台へ。

 大きな気づきを得た論文発表の後、鄭先生の研究をベースに、日本経営システム学会の発表に向けた研究をスタートさせました。まずは、論文の中核を担う「マルコフ連鎖」についてひたすら勉強。初めて知ることばかりでしたが、先生は一つひとつていねいに噛み砕いて教えてくださいました。その中で0.0001というわずかな差でも、他の数値に大きく影響を与えることを知り、おもしろさと感動を覚えました。研究の奥深さを噛みしめながら論文を書き上げ、ゴールデンウィーク後からは、いよいよ発表に向けたプレゼンテーションの練習がスタート。ゼミの仲間にアドバイスを受けながら、規定時間の20分におさまるように何度もシミュレーションを繰り返しました。そして迎えた本番。前日、深夜の2時までイメージトレーニングをしていて、やれることは全部やったという思いが緊張に勝り、堂々と発表することができました。恩師・鄭先生の「自信を持ってやろう」という教えは守れたかなと思います。そして「学生発表優秀賞」もいただき、努力が実を結んだのだと、幸せな気持ちになりました。

「伝える力」を磨き、次の世代の仲間へ、たすきをつなぎたい。

 学生のうちに学会発表をすることは、愛知淑徳大学では初めてのことと聞きました。この貴重な経験を通して「人に伝える力」が身についたと感じています。この力を、たとえば後輩に自分の経験を伝えていくことで高めていきたいです。鄭ゼミ1期生として、後輩たちと共に学会発表への取り組みを盛り上げ、ひとつの伝統に育てていければと思います。さらに自分の研究も発展させ、来年もまた同じ舞台に立てたら…。その目標に向かって、いっそう努力を積み重ねていきたいと考えています。