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概要

大学案内2016 第2版

学内実習におけるグループワーク。※1 失語症:大脳皮質の言語中枢が外傷や疾患によって冒され、言語理解や発語などが困難になる状態。※2 構音障がい:口唇、舌の形態や発語運動神経などの障がいによって、ことばを正しく発音できない状態。※3 吃音:話をする時に、音が詰まったり、同じ音を何度も繰り返したり、音を引き伸ばしたりして、なめらかに話すことができない状態。※4 注意欠陥多動性障がい:児童期に出現する障がいで、注意力散漫と多動を特徴とする。軽度発達障がいのタイプの一つとして挙げられる。※5 高機能自閉症:対人関係形成の困難さ、言語発達の遅れ、固執的行動を特徴とする発達障がいである自閉症のうち、知的障がいを伴わない場合をいう。自閉症状は3歳くらいまでに現れ、中枢神経系に機能不全があると考えられている。医療機関や関連施設での体験学習や見学実習などを通して、臨床家としての専門性を身につけるとともに人間性を養います。言語聴覚専攻では、さまざまな障がいに対する理解を体験的に深め、障がいのある人の思いに直にふれながら臨床現場で役立つ知識・技術を身につけることを目的として、「愛知淑徳大学 健康・医療・教育センター(AHSMEC/アースメック)」にある愛知淑徳大学クリニックなど医療機関や関連施設で体験学習や見学実習などを用意しています。特に学外実習は前期と後期の2回、6週間ずつおこない、障がいのある人と接しながら臨床能力を高めるとともに、人を支える専門職として欠かせない人間性を豊かに育みます。言語的コミュニケーション能力の回復をサポートする「言語聴覚士」の国家試験受験資格が取得可能です。言語聴覚士は、生まれつき言語聴覚機能に障がいのある子どもや、病気や事故で障がいを負った人々の障がいを的確に評価し、それに基づいて訓練計画を立て、言語的コミュニケーション能力の改善を図る言語聴覚分野の専門職です。言語聴覚学専攻では、卒業と同時に言語聴覚士の国家試験受験資格が得られます。学修においては、医学、心理学、言語学の学問領域から科学的にアプローチ。心理実験などの実践的なスタイルも取り入れ、コミュニケーション機能のメカニズムについて基礎から段階的に深めていきます。その上で2年次からは新しい評価方法や訓練方法の開発についても積極的に研究し、卒業研究・卒業論文へとつなげます。言語聴覚学の基礎と技術を探究することで「科学的思考力」を養い、研究の余地が多分にあるとされるこの分野を率先して開拓していく人材を育成します。第一線で活躍する言語聴覚士、医師らによる専門教育をおこない、新しい評価方法や訓練方法の開発・研究にもチャレンジしていきます。臨床現場を熟知している言語聴覚士や第一線で活躍している医師が教壇に立つだけでなく、言語学者や心理学者などの専門家も授業を担当。最前線の現場から届く生きた知識や技能から、高度な専門性を身につけます。言語聴覚分野は、目覚ましい進展を遂げている分野であり、その現場の即戦力として活躍できるだけでなく、新しい評価方法や訓練方法の開発・研究にもチャレンジしていきます。子どもの遊びなどを通じて、会話や動作の観察から障がいや人間への理解を深めます(学内実習風景)。子どもの行動を客観的に観察し、コミュニケーション能力の各側面における発達などについて理解を深めます(学内実習風景)。患者さまとのコミュニケーションをはかること、検査器具を使っての診断、回復のレベルに合わせた周囲へのケアの要請など、言語聴覚士には幅広い知識・技能と行動力が必要です(学内実習風景)。ことばや聴こえの障がいに広い視野からアプローチし、人と人をつなぐ、言語聴覚分野のスペシャリストをめざします。カリキュラムポリシーと人材育成像きつおん言語聴覚士について失語症※1、言語発達障がい、構音障がい※2、吃音※3、聴覚障がいなどの言語聴覚障がいのある人は、全国で600万人を超えると言われていますが、言語聴覚士の有資格者はわずか23,770人(2014年現在)と、非常に少なく、その必要性はますます高まっています。嚥下障がいに関しても、構音障がいや失語症を伴うことが多く、言語聴覚士によるアプローチが必要とされています。もちろん、障がいの回復には限界がある場合も少なくありません。そうした場合、心理面からのサポートや、障がいのある人と周りの人たちとの関係を調整し、日常的に必要な協力や援助が得られるように働きかけるなど、トータルな支援の水準を高めていくことも重要な役割です。同時にチーム医療の一員として、医師への情報提供など医療従事者としての責任が求められます。たとえば、注意欠陥多動性障がい※4、高機能自閉症※5などの子どもたちを支援する場合、その家族に対して、実生活でのコミュニケーション障がいへの理解を高める指導、子どもの学習を適切に進めていくための助言などをおこない、その家族や医師とも協力し合いながら“子どもの社会性の向上”をめざします。えんげ146 プロフェッション