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概要

大学案内2016 第2版

アカデミズムの根幹をなす圧倒的な数の蔵書を活用し、原典を紐解きながら研究を深めます。例えば、南京の人に名古屋のことを話すとしましょう。ウイロウという名古屋名物がある、という次元で話をしたら、それは南京への無知を暴露するようなものです。南京では友好都市である名古屋の特集などもしきりに組まれていて、今どこのウイロウが美味しいか、ということまでが人々の話題にのぼっているのです。日本のテレビ番組もよく放映されています。中国の人が「SMAP」を知っている、「ドラえもん」を毎日見ている。こうした事実が、日本ではほとんど知られていないのが現状です。ナマ身の中国への理解を妨げている最大のものは、隣国であるがゆえに固まってきた先入観でしょう。こうした先入観を取り除くだけで、それは今後の大きな財産となります。そのために、中国への研修旅行も実施しています。中国を、そしてその文化と文学を真に理解する。このようなすぐれた環境も、愛知淑徳大学文学部国文学科の大きな特色です。言葉は、社会をダイレクトに反映しながら変化していきます。現在の流行語の寿命はどのくらいなのか、「彼氏(カレシ)」のアクセントが変わったのはどんな環境変化によるものか、「えらい」などの方言の使用域はどこまでか。こうした生きた言葉を研究するのも国語学の一領域です。また、国語史の授業のように、日本語の起源はどこに求められるのか、そしてその中のどの部分がどのように受け継がれ、現在の日本語となってきたのか、いわば日本語のルーツをたどることも重要なテーマです。私たちの日本語、それは、いまだ全貌をつかめないでいる神秘の生き物なのです。中国文学日本語を教えるとき、その言葉や文章の仕組みを客観的に、科学的に捉えていることが、大きな武器となります。日本語が、どのようにつくられてきたのか、どう教えていけばいいのかといったことも扱う国語学は、教員資格を得るために必修の科目となっています。なぜこうなるのか、という疑問に対して、可能な限り明快に、論理立てて説明する力。それは、わかりやすく教える技能にも通じるのです。日本語の正しい理解者として、そしてすぐれた伝達者として、日本で、世界で活躍する場が広がっています。愛知淑徳大学図書館を訪れる誰もが驚く、中国文学の蔵書量。『四庫全書』をはじめとする代表的叢書がすべて揃っているのも日本の大学では稀有の例です。こうした圧倒的な蔵書数は研究活動をおこなう上で計り知れないプラス要因となっています。研究活動は、原典調査が原則。原典を引用した書物からのさらなる引用、いわゆる孫引きは学者としてはやってはならないものとされています。しかし、こうした厳密な原典調査は、原典が身近にあるという恵まれた環境だけがそれを可能にするのかもしれません。この贅沢な環境は、旺盛な知への好奇心を満たすことでしょう。生きた言葉を見つめ、日本語のルーツをたどります。国語科教員は「日本語の正しい理解者」であるべき。だからこそ、国語学を学びます。文学遺跡の実地踏査などをおこない、中国の文化や文学への理解を深めます。国語学そうしょA:『源氏物語絵巻』「東屋(一)」B:イラストや挿絵からも見えてくる文学の世界言葉は生きています。時代とともに変化する言葉を見つめ、日本語のルーツを探ります。清の乾隆帝が10年もの歳月をかけて編集させた一大叢書『四庫全書』そうしょ緩急のメリハリの利いたゼミでの学修を通して、知の技法を身につけます。徳川美術館所蔵 ?徳川美術館イメージアーカイブ/DNPartcom65